Fig.6・27. Models of crystalline chitosan with (a) 2・fold herical structure and (b) 8・fold herical structure. The black point in the figure represents nitrogen atom. The upper figures are a sectional view taken along the molecular chain.
NCMC
ß-CD
Fig. 6-28 Proposed model for the simultaneous inclusion of
DNP-D-Trp into the two ß-CD moieties. The monolith in the center of the figure and the circles on it represent the
NCMC skeleton and ß・CD binding positions, respectively.
。-CD-NCMCを用いてキラル分離されたもののうちバリン, ノルロイシンは 分離されなかった. またキラル分離されたものでもそのα値は小さかった. さ らにk1'の値も非常に小さく, 例えばDNP-フェニルアラニンでは3.26から0.79 へと非常に大きな減少が見られた. これはおそらくNCMC骨格に残存するカル ボキシラートアニオンとの静電的な反発のためであろう. 従って, ß-CD-NCMCが高いキラル認識を発現するにはß-CD環の高い導入率が不可欠である ことが明らかになった.
もう一つの重要な知見としてDNP-フェニルアラニンや DNP-トリプトファ ンのメチルエステルは全く分離されなかったことが挙げられる(Table 6-6) . これは, カルボキシル基とß-CD環の縁あるいはNCMC骨格中のヒドロキシル 基との水素結合の重要性を示唆している.
さらにDNP-トリフトファンの場合6.11もの非常に高いα値を与え, また溶 出)11貢が他の誘導体と異なって, L体が先に溶出した. このことは他の要素がキ ラル分離に関与していることを示唆しており. 一つの可能性としてはインドー ル環のNH基と固定相との相互作用が考えられるが現在のところ明確な解答は ない.
6.2.6 N M Rによるキラル分離機構の検討
前項までに述べたß-CD-NCMCのキラル認識について NMRを用いてさら に検討を加えた. NMRは従来よりたくさんのCD包接錯体の包接挙動を詳細に 検討するのに有効な手段として用いられており, 例えばDNP-アミノ酸14),
トリプトファン35)およびß-ナフチルアミド38)をゲストとするCD包接錯体の 構造解析に直接的な証拠とともに有力な知見を与えている. また, ナプロキセ ン39)のHPLCによるキラル分離や, CD誘導体をキラルセレクタに用いた, ビ ナフチル誘導体のアトロプ異性体40)のキャピラリー電気泳動によるキラル分 離と, NMRのケミカルシフトの変化から算出した安定度定数の結果と比較検 討した報告もある. とれらのことから, 本研究においてもNMR測定は有用な 情報を提供するものと思われるので, 包接挙動をさらに詳細に検討した. ゲス トには, HPLCで大きなα値を示したDNP-トリフトファンを用いた.
Table 6-7 Capacity factors
(k
') and the separation factors (α) in the chiral separation of DNP・α-amino acids on ß-CD-NCMC stationary phasesaRon DSb 0.82 DSb 0.49
DNP-α-amino acid
k1'C α d K11C α d
一(CH2)3CH3 0.50 1.60(D) 0.26 1.00 -CH(CH3)2 0.29 1.21(D) 0.21 1.00
-CH2CH(CH3)2 0.92 2.09(D) 0.17 1.65(D)
。 CHCOOH NHR 0.73 1.00 0.28 1.00
。 CWCOOH 3.26 1.58(D) 0.79 1.43(D)
NHR
OJ CHmcooH NHR 1.31e 6.11(L)e 0.78 3.72(L)
H
a. Mobile phase, 0.1 mol dm-3 phosphate buffer (pH 6.8) b. Degree of substitution.
c. k' for the first-eluted enantiomer.