2013年10月3日にモンゴル国会が“投資法”を制定した。同日から“外国投資法”、外国投資 の停滞及び減少の要因の一つということで評判が悪かった“戦略的なセクター(鉱業、銀行、
金融、メディア、情報通信)における外国投資法”、外国投資法が無効となった。
中国のChalco(中国アルミニウム)とカナダのSouth Gobi Resources社との株式売買にスト ップをかけ、2012年6月の国会総合選挙のピーアール目的で、2012年4月に制定された“戦略的 なセクターにおける外国投資法”が外国投資の減少、外国投資の停滞に係ったと共に最大プロ ジェクトとなるOyu Tolgoiプロジェクトへの投資も停止したため、モンゴル国会が褪せて投資 家を優遇する“投資法”を制定した。ただ、外国企業ではなく外国国営企業に対する許可制度 を“投資法”にも残されている。外国投資、外国投資家の権益、義務、保護に関して“外国投 資法”の条項は“投資法”でも維持している。同法では大規模投資プロジェクト、最新技術・
ノウハウを普及させる事業への投資、輸出事業への投資が税金固定、安定確保契約などにて政 府から奨励されるが、小規模の外国投資は投資額最低限(外国投資家は最低10万US$を投資し なけらばならない法人株主になれない)にて限られた条件をも維持している。
表面上は投資環境の改善がみられるが、2年前後で流動する投資環境は投資家達の信用を得ら れていない状況が継続している。且つ、鉱物資源輸出の拡大、価額高騰がみられない限り、短 期的に高額の外国投資が流入する可能性は高くない。投資家にとって魅力的と評価される“投 資法”の概要は下記のとおり。
4-1、基本理念
投資法の基本理念は外国投資家、国内投資家を“投資家”と傘下で平等にみなし、保護しな がら、外国国営企業の投資を管理することである。また、モンゴルの権益に似合うセクターを 支援する対策とも言える。同法は税金固定及びその他の手法をとおして投資家の権益、興味、
投資を保護する。投資額、投資地域及び業界により、①法人所得税、②関税、③付加価値税、
④鉱物資源ロイヤルティ、の4種税金が定期的に固定されるよう整備されたことは、投資保護の 面でプラスになった。同法の実行と共に外国投資法が無効になった。
4-2、定義
投資法で投資、投資家、外国投資家、外国国営企業という定義が取り上げられる。同定義は 下記のとおり。
• 投資は、モンゴル領土で利益目的で設立された法人の資本金として投資し、決算書に掲 載された無形資産及び有形資産を言う
• 投資家は、モンゴル領土で投資するモンゴル及び外国の投資家を言う
• 外国投資家は、モンゴル領土で投資を行う外国人、外国に永住するモンゴル国民を言う
• 国内投資家は、モンゴル領土で投資を行うモンゴルで登録された企業またはモンゴル
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• 安定化証明書は、同法で指定された条件をみたした企業に対して 「法人所得税、関税、
付加価値税、鉱物資源ロイヤルティ」を定期的に固定させることを証明する公式書面を 言う
• 外国国営企業は、権益の50%及び50%以上を外国政府が直接または間接に持っている企 業を言う
4-3、投資形態
投資家はモンゴル領土で下記の投資を行える。
1. 投資家は単独または他者と協力した事業体の設立 2. 投資家は株式、債券、その他のボンドの回収によるもの 3. 企業体の合弁化、統一によるもの
4. コンセッション、生産分与契約を取得する、マーケティング及びマネージメントの契約 を締結することによるもの
5. ファイナンシャル・リーシング及びフランチャイズを通して投資を行うもの 6. 法律で禁止されていないその他の形態
4-4、法的保障
投資法第2章第6条により外国投資に関して次の保障を与えている。
1. 投資家は税金支援、税金以外の支援を享受できる
2. 政府は同法で指定された条件を満たした企業体に対して「法人所得税、関税、付加価値税、
鉱物資源ロイヤルティ」の固定を保障する 3. 投資は、不法に接収されない
4. 投資は、公的目的によってのみ、且つ無差別、完全補償、適切な法手続きによってのみ接 収される
5. モンゴルが加盟する国際条約に規定されていなければ、上記5.に指定されたとおり接収 された資産の補償金額は接収時或いは接収広告時の接収資産の価格により支払われる 6. 投資家の知的財産を法律に従って保護すること
7. 投資家はモンゴル領土における納税義務を果たした場合、配当金、収入など8を外国へ送金 する権利を有するものとする
8. 投資家は上記 7.に指定された資産、収入、資金を外国へ送金する場合、任意の国際的自 由兌換通貨に変換できるものとする
8-利息及び配当金からの収入、ロイヤルティ、サービス料金、ローンの完本、事業体倒産後の収入、法律 上に得たその他の得た、所有している各資産
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9. モンゴルの法律、モンゴルが加盟する国際条約に規定されていなければ、政府機関と締結 した契約により発生しうる紛争を解決するために、国際または国内の仲裁裁判所を選定し、
解決させる権利を有するものとする
4-5、投資家の権利及び義務
投資法第2章第7条により投資家は、次の権利を享受する。
1. 投資、投資形態、金額、投資地域などを自由で単独で決定すること
2. 外国から商品、サービスを輸入する、生産した商品、サービスを輸出できること
3. モンゴル領土で登録された銀行、ノンバンクをとおして外国通貨を購入する方法で外貨需 要を提供できること
4. 資産及び合法的な収入を外国へ、または外国からモンゴル移転できること
5. 外国投資を行う事業体を経営またはその事業体の経営に参加、他者に権利を譲渡できる こと
6. 融資調達、ローン、支援、土地、自然資源の利用権を享受するために申請する、議決させ ること政府機関のサービスを平等的に享受すること適用される法律で指定されるその他の 権利
投資家は、次の義務を負う
1. 生産する商品、提供するサービスはモンゴル及び国際基準をみたすこと 2. 決算書を国際基準とおりに行うこと
3. 税務署及びその他の政府機関に必要な情報、レポートを指定された期間内に提供すること 4. 消費者の権益を尊重し、自然環境に優しい、人間開発を支援する投資を行うこと
5. 法律に従って職員の健康保険及び社会保険の手数料を支払うこと
6. 職員の知識、スキル向上に重点を置き、高質なコーポレート・ガバナンスを導入すること 7. モンゴル国民の文化、習慣を尊重すること
8. 同法に規定された安定化証明書の保持者は同条16.2に従って投資を行うこと 9. 適用される法律で指定されるその他の義務
4-6, 投資促進制度
投資法第4章第10条により投資家は、次の投資促進制度を享受する。投資促進制度は税優遇措 置、非税優遇措置から構成される。
税優遇措置は下記のとおり
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• 税金免税
• 税金控除
• 下記の目的で機械、装置を輸入する場合、工事シーズン(3月15日~10月15日)に関税 を免税する、付加価値税を0%まで控除することができる9。
建築資材、製油所、農畜産物のプラント及び輸出産業プラントを開発する
ナノ、バイオ及びイノベーション技術を活かすプラントを開発する
発電所及び鉄道を開発する 非税優遇措置は下記のとおり10
• 契約に基づいて土地を60年まで利用でき、40年まで1回延長できる
• 自由貿易地域、産業パークで投資を行う投資家に登録、チェックポイントの軽減制度で サービスを行う
• インフラ、生産、科学、教育の分野で行われる開発プロジェクトを支援する、外国人労 働者・専門家の人数を増加する、外国人雇用料金を控除する許可を軽減制度で付与する
• イノベーションプロジェクトの資金調達を支援する、輸出指向のイノベーション産業に 資金調達を保証する
• モンゴル領土で投資を行った投資家、投資家の家族に数次入国ビザと居住許可を適用さ れる法律に従い与える
4-7、税金安定化
投資法第5章第13,14,15,16条により、政府は自然に優しい、新規で安定した雇用をうむ、最 新の技術、機械を導入する事業に対して、投資額が表6及び表7に掲載された金額水準に至る投 資を行う場合、“安定化証明書”の付与手法で下記の4種税金を固定する。税金固定は税率上昇 を制限するもので“安定化証明書”の有効期間中に税率が減少されれば当事者は同率で税金を 支払うものとする。
• 法人所得税
• 関税
• 付加価値税
• 鉱物資源ロイヤルティ
同法に規定された条件を満たす投資家は、投資庁(FIFTA)へ申請すれば“安定化証明書”を 享受できる。
9詳細な関係は税法で調整される
10詳細な関係は土地法、自由貿易地域法、産業・技術パーク法、イノベーション法、外国人労働法及びそ の他の法律で調整される