人口 41401 2288 16796 5967
耕地(畝) 477896 2165 147887 17631
戸数 114656 41885 19241 4227 1820 205
甘塩後占有
耕地(畝) 819847 296853 242541 143153 21106 824
耕地(%) 100 36.1一 29.6 9.6
鎚
0.11人当り
ス均
1.65
処 鍾 駈
1.2 0.1出典:『三胎志』上巻 pp.221−222
※貧雇農、中農、大佃農・富農・地主・商工業家の数値を合計しても、表の左の総戸数:と総人口の数値と は一致しない理由は、この総戸数と総人口には農村以外の人口も含まれているからである。
表3−1からは階級区分で対極の立場にある貧上農と地主を比較してみる。地主は総人口の僅 か3.3%しか占めていないにもかかわらず、土地改革前は耕地全体の20.4%を占有していた。
逆に、貧雇農は総人口の28.6%を占めているにもかかわらず、土地改革前は耕地全体の3.7%
しか占有していなかった。これが土地改革の没収と分配によって、地主は耕地全体の2.3%を 占=有、貧丁丁は耕地全体の36.1%を占有に変わるのである。また、土地改:革後の「1人当り平 均」を見てみると、丁丁農が2.1畝、中農が2.5畝、大竃農・富農が5,7畝となっており、「土 地改革法」が規定している、分配後の原茸農民の土地が無地少地の農民よりも多くなるという
配慮(7)もうかがえる。
表3−2は没収・徴収と分配の状況である。
表3−2 土地改革時の財産の没収・徴収と分配状況
単位 没収・徴収 分配
合計 地主 合計 雇農 貧農 中農
戸数 戸 3394 3017 67743 16936 16591 6985 人数 人 17766 16533 231165 45196 66630 31958 農具合計 件 355925 346277 355935 193532 92824 12140
耕畜 頭 2166 2150 2166 1579 463 7
家具 件 595936 594545 595936 235653 146810 33465 家屋 軒 19132 17966 19132 9371 3119 548 食料 斤 4099032 4099032 4099032 1976993 920447 136995
出典:『郵縣志』上巻 p222
※合計の数値と項目の数値が一致しない理由は、この項目以外の者からも「没収・徴収」「分配」を行っ ているからである。
第二節 階級身分区分表について
第三章で、寧波では中央政府の規定する地主判断材料の3要素「土地所有」「労働に従事し ない」「搾取方式は小作料方式」という3つの要素のうち、「土地所有」という1つしか満たし ていなくても地主と判断されていた、寧波における土地改革の特徴を明らかにした。
寧波市郵州区梢案館に所蔵されている史料に「仲夏郷地主材料」「馬湖郷地主材料」「唇較郷 地主材料」というものがある。第四章では、これら3つの史料を分析することによって、第三 章で明らかにした寧波における土地改革の特徴に史料的裏付けをし、寧波における地主の階級 区分の基準について筆者なりの定義を与えたい。
寧波市郵州区梢案館所蔵の史料の「仲夏郷地主材料」「馬湖郷地主材料」「塵鮫郷地主材料」
はどのようなものかというと、土地改革を行う際に、工作隊が農村に入って調査を行い、地主・
富農・中農・貧農などの階級区分を行う時に情報を記入する、「階級身分区分表」という表をま とめたものである。階級身分区分表には以下のような項目がある。
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表4 階級身分区分表
村別 姓名 職業 性別 年齢
男 外 解放前
女
人口
老 内
現在の階級身分 雇工農 労働状況
解放後 少
合計 合計
生活来源 解放前 生活状況
解放前
解放後 解放後
占有土地 合計 租入 合計 家屋
経済状況
出租 自耕
大小業 大業 小業 大小業 大業 小業 大小業 大業 小業
経済来源政治状況 群衆意見 区委意見
工作隊意見 県委指示
註
まず、姓名や性別や年齢などの基本的な情報を記入する欄があり、家族構成などにっいても 記入する欄がある。家族の人数で「内」「外」という欄があるが、これは家族が郷に住んでいる
か、郷外に住んでいるかを表すものである。
所有する土地に関する情報を記入する欄に、「大小業」「大業」「小業」というものがあるが、
これは第三章第二節に述べた「大業」「小業」の意味とは異なるものである。『寧波市志』によ ると、「大業」は土地所有権を意味し、「小業」は土地使用権を意味していたが、この階級身分 区分表にこの意味を当てはめることはできず、ここでは違った意味合いで使われているようで ある。表4の階級身分区分表には、「所有地」があり、それを「出租」と「自耕」に分け、そ れぞれ「大小業」「大業」「小業」と分けられている。当たり前のことであるが、所有地という
ことは、その人物が所有している土地である。つまり、土地所有権は間違いなくその人物にあ るのである。ということは、所有地は全て「大業」であり、「小業」であるわけがないのである。
『寧波地域の水利開発と環境』によると、この「大小業」「大業」「小業」は土地の生産性を表 している。「大業」は生産性の高い土地であり、「小業」は生産性の低い土地のことである。「大 小業」は、「大業」と「小業」が入り混じった土地のことである(8)。そうすると、階級身分区 分表の「大小業」「大業」「小業」の説明がつくのである。
「経済来源」には、どのようにして収入を得ているかについて書かれており、「政治状況」に は、もし政治的な役職についていればどのような役職であったか書かれている。その下の「群 衆意見」「工作隊意見」「区委意見」には、それぞれ地主や冨農などどのような階級に区分すべ きか意見がよせられている。最終的に「県委指示」でどの階級に区分するかが決定されるので ある。つまり、寧波での土地改革の階級区分については、県委が最高機関であり、県単位で行 われていたようである。
「階級身分区分表」には、雇農の人数について記入する欄や「政治状況」の欄があることか ら、農村においてある程度の地位のある者が対象となっていることがわかる。また、土地所有 面積を記入する欄もあることから、「階級身分区分表」の対象が貧農や雇農ではないことは明ら かである。
「階級身分区分表」は、工作隊が農村を調査して、その情報を記入しているだけであるため、
内容の説明は全くされていない。例えば、「経営地主」という階級に区分された者が多くいるが、
「地主」と「経営地主」とはどう違うのか説明がない。中央の規定の中にも「経営地主」とい う階級は見られないため、具体的にどのような階級かわからない。
また、工作員によっては記述の仕方が異なっており、あまり統一性が見られない。例えば、
家族構成には、男、女、老、少、合計、という項目があるが、ある工作員は男4人、女4人、
老1人、少1人、合計10人と記述している者がいれば、別の工作員は男5人、女5人、老1 人、少1人、合計10人と記述している者もいるのである。急いで全国的に土地改革を展開し たために、土地改革の工作員の教育が徹底していない面もこの史料からうかがえる。
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このような仲夏郷・馬二郷・唇較郷という3つの郷の「階級身分区分表」を分析し、まとめ ることによって、寧波での地主判断の基準を筆者なりに明らかにし、それを寧波における土地 改革の特徴としたい。
第三節 鄭江区「仲夏郷地主材料」の分析
中央政府の規定する地主の判断基準となる重要な3要素は、「土地所有」「労働に従事しない」
「搾取方式は小作料方式」という3っであった(9)。しかし、寧波では地主の搾取方式を小作料 方式とは限定せずに、「搾取に頼って生活している」に留めており、搾取方式を小作料方式とは 限定していない(10)。つまり、寧波で地主と判断する基準は、「土地所有」と「労働状況」の2 点ということになるが、第三章ですでに述べたように、自白していた者でも地主と判断されて いたことが判明し、「労働に従事しない」という地主の条件も寧波ではそれほど:重視されていな いことが判明した。それでも中央の規定にそって、「土地所有」「労働状況」「搾取方式」の3 点に注目して、寧波血肝州区梢案館所蔵の史料を分析し、史料的裏付けをとり、寧波における 地主の階級区分の基準について筆者なりの定義を与えたい。
中央政府の地主判断基準となる3大要素「土地所有」「労働状況」「搾取方式」と『寧波市志』
にある「地主の土地占有の標準は、密旨・余銚では45畝」に注目して、寧波市郵州区梢案館 所蔵の史料である郵江区仲夏郷の階級身分区分表を下記の表5−1にまとめ、寧波における階級 区分について分析する。
表5−1 郵江区仲夏郷地主材料 姓名 元の