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資料及びトピックス

平成 25 年度大分県動物愛護 フェスティバルについて

岡   正 則

県獣事務局

 平成 25 年度大分県動物愛護フェスティバルが、平成 25 年 11 月4日(月・振休)杵築市山香町「大分 農業文化公園・みどりの広場」において、大分県及び(公社)大分県獣医師会の主催で開催されました。

 大分農業文化公園に会場が移って以来、ここ数年は雨天での開催であったが、今回は前日の雨も上がり晴 天が予想される天気の中での開催となった。当日は、雨は上がったものの風が強く寒い日となりましたが、

開会式前から大勢の人が来場する中、午前 10 時の開会式に続き、トリマーさんによる「抜け毛が減るマル 秘テクニック」のデモンストレーション、大分盲導犬協会による盲動犬の紹介を皮切りに、多くの愛犬・愛 猫飼育者の方々やボランティアグループ、動物愛護推進員等の参加により盛会でした。

 愛犬しつけ教室は、みどりの広場で行われ、園田先生によってしつけ方法やフラフープなどの器具を使い 楽しみながら出来るしつけなどが行われた。午後には、愛犬と楽しむスポーツ「ディスクドッグ」、災害等 で活躍する災害救助犬や警察犬の実演が行われ、長寿犬・長寿ねこの表彰式、動物ふれあいコーナーや獣医 さんになってみようコーナー、スタンプラリーなど多くの行事が行われ、最後に動物○×クイズやお楽しみ 抽選会で盛り上がり幕を閉じました。

 また、会場ではペットなんでも相談、動物スケッチ、ペットグッズの紹介、手入れ相談、愛犬・愛猫との 写真撮影会など、関係者によるブースが展示されました。

 獣医師会は「愛犬しつけ講習会」、「長寿犬・長寿ねこの表彰」、「ペットなんでも相談」を担当しました。

【愛犬しつけ教室】

 基本的な犬のしつけについて、玖珠町の園田千代香先生(家庭犬しつけインストラクター)、園田敬德先 生より、飼育犬を用いての丁寧な説明・実演によるしつけ教室が行われ、事前参加登録及び当日参加された 29 頭の愛犬・飼育者が熱心に受講されました。

 野外の芝生の上で、今回は基本的なしつけのできている犬が多く、おやつを使いながら、また遊具を使い ながら、1時間半大きな犬から小さな犬まで気持ちよさそうにしつけ教室を受けていました。

【長寿犬・長寿ねこの表彰】

 表彰資格は、犬は大型犬が 15 才以上、中・小型犬が 17 才以上、ねこは 20 才以上です。前年度に表彰され、

今も健在な犬・ねこは特別賞として表彰しました。

 佐伯動物愛護委員長より、永年深い愛情をもって飼育された飼育者(長寿犬7頭 ( 大型犬4頭、中小型犬 3頭 )、長寿ねこ 11 頭)に対し、また特別賞として犬2頭、ねこ4頭に対し、表彰状と副賞を授与しました。

最高齢は犬で 21 才、ねこで 24 才でした。

 晴れの表彰式には、愛犬・愛ねこと同伴されている方や写真を持参された方などもおり、さすがに衰えの 見える犬・ねこもいましたが、表彰を受けたあと飼い主さん家族と誇らしげに写真に写っていました。来年 も元気な姿で会えることを楽しみにしています。

【ペットなんでも相談】

 しつけ教室に参加された方々などが相談ブースに来られ、しつけや病気などについての疑問・悩みを先生 に相談されました。今年も体脂肪測定を行いながら肥満防止のための飼育方法など大好評でした。

 井上先生(日田支部)、中野先生(別府支部)、園田先生(玖珠支部)の3名の先生が相談に対応されました。

「動物愛護フェスティバル」

佐伯委員長のあいさつ

「長寿犬・長寿ねこ」表彰者全員で記念撮影

愛犬しつけ講習会

「長寿犬・長寿ねこ」表彰式

大分市高島におけるウミネコ(Larus crassirostris)の 標識調査報告及び今後の保護に向けて(第9報)

中 村   茂

大分バンディングネットワーク代表

1.はじめに

ウミネコ(Larus crassirostris)は、チドリ目カモメ科に属する海鳥である。分布は、日本を始めとする朝 鮮半島、ロシア沿海州など極東アジアに限られており、世界的に非常に分布の狭い海鳥である。しかし、国 内での分布は、北海道から九州までと広く、繁殖地は、北海道利尻島、青森県蕪島、和歌山県白崎海岸など、

九州では、大分市高島をはじめとして長崎県男女群島、鹿児島県甑島などと、いずれも海岸や島嶼に点在し ており、そのうちのいくつかは、国あるいは県の天然記念物に指定されている(清棲 1965)。

県内の繁殖地である大分市高島は、昭和 28 年に県の天然記念物に指定された県内唯一の集団繁殖地(以 下コロニー)であり、九州最大級のコロニーとなっている。冬季、本種は、周辺海域に散らばって生息して いるが、1月末から3月に島に回帰した後、4月末から5月にかけて2~3個の卵を産み、雄雌で抱卵を行 う。卵は、3~4週間で孵化し、幼鳥は、8月上旬に島を飛び立つ。

高島において、九州最大級の個体群が維持されていることは、繁殖にとって良好な生息環境が保持されて いるものと推測され、希少野生動植物保護を謳った文化財的な価値は、高いものと考えられた。従って、県 文化財の持つ価値観を広く県民にアピールし、併せて、こうした良好な自然環境を次世代に継承する気運 を高める下地となることを期して、2005 年から 2012 年と今まで8度の調査を行っており(中村 2005-2012)、今回 2013 年は、9回目の調査となった。

なお、今回は環境省九州地方環境事務所から職員1名が視察のため、調査に同行した。

2.環境及び方法

調査地は、従来と同様、大分市大字高島 5682 番地(緯度 33°

17′N、経度 131°58′E、標高 70m)の海洋によって隔絶され た孤島に設置した(図1)。島の環境は、平坦な岩礁であり、部 分的に植物が茂っていた。調査日は、6月 15 日で、ウミネコの ヒナが巣立ちを迎える時期に当たり、当日も巣を離れたヒナが岩 礁の上を歩き回っている状況であった。

ウミネコの調査法としては、以下の3つの調査法を用い、総合 的なデータ収集を目指した。

(1)鳥類標識調査法(以下バンディング):本調査法は、固有の シリアルナンバーを刻印した環境省指定の金属足環(以下リング)

を装着し、国内外での再捕獲をもって渡りの経路や生息状況など を解明する手法である。今回、2名の標識調査員(以下バンダー)

と2名の調査補助員で、既に離巣したヒナの手捕りでのバンディ ングを行ったが(図2)、これは、島からの飛び立ち以降の再捕 獲によって高島のウミネコの移動状況を調査することを目的とし ている。また、従来から亜成鳥、成鳥の捕獲も行うため、霞網1 枚の架設も行っていたが、今回は荒天で事故の発生が懸念された ため、実施していない。各調査員の役割については、以下のとお りである。

図1:高島のウミネコ繁殖地

図2:バンディングのもよう

バンダー:ウミネコを捕獲し、所定の計測を行い、リングを装着して放鳥する。また、調査全体の指揮を行う。

記録係:読み上げられた計測値を記録用紙に記録し、捕獲ウミネコ及び調査風景の撮影を行う。

捕獲したウミネコは、鳥類標識マニュアル(山階鳥類研究所標識調査室 2009)に従って、リング取付 用の特殊ラージプライアーを用いて個体別に8㎜径の9番リングを装着した。日々の成長による計測値の著 変が考えられるため、本調査においてヒナについては、体サイズの計測は、有効でないと判断された。よって、

年齢査定と調査時点での栄養状態が把握できると考えられたため、従来と同様に体重(bw: body weight)

測定のみを行って放鳥した。

また、今回も放鳥後の視認性の向上を目的として、標識足環に着色後拭き取り、刻印内にインク(SOFT99 コーポレーション社;タッチアップ使用)を残すという方法を実施した。

       

一般的に年齢の表記は、孵化当初から正確な日齢の把握をしていないため、以下のようなアルファベット 表記で記載される。

ヒ ナ (在巣状態)・・・・N

(早生ビナの離巣状態:まだ飛ぶ力がないもの)・・・・P 幼 鳥 (生後1年以内のもの)・・・・J

(第1回冬羽)・・・・1W

亜成鳥 (幼鳥よりも成長しているが、成鳥には達していないもの)・・・・SA

(第1回夏羽)・・・・1S

*以降、鳥種によって成鳥に達するまで2W、2S・・・の段階がある。

成鳥 (成鳥と区別できないものも含める)・・・・A 不明・・・・U(性別表記にも不明な場合この記号を用いる)

なお、今回の調査は、県天然記念物の調査であり、調査地設営については、県教育委員会から文化財の現 状変更許可(指令教委文第 571 号)、捕獲については、大分県一円を範囲とした環境省九州環境事務所鳥獣 捕獲許可証第 10-0186 号の交付の下、合法的に調査を行った。

(2)繁殖巣及び死鳥計数

調査員2名を配置し、標識調査地であるフナマ岩礁一帯の踏査 を行って、可能な限り全巣及びヒナの死鳥数の計数を行った(図 3)。これは、経年的に当該調査地における毎年の繁殖数とヒナ の死亡数を把握するという目的がある。

巣の計数にあたっては(図4)、発見した巣の中に約 10cm の マーカーを落とし、後に回収して個数を記録する方法をとった。

本年の調査では紙製の荷札を利用したマーカーを導入し、誤嚥・

回収漏れにより発生しうるリスクの低減につとめた。なお、今回 も事故を起こすことなく全てのマーカーの回収に成功している。

また、今回も草等で丸く成形してある皿状構造物を「巣」とし て計上した。死鳥数は、鳥体であることが明白なものを対象とし、

摂食等による残滓などは、カウントしていない。

        

(3)概数調査

島から退去する際に、フナマ岩礁で1カ所、島の側面を確認で きる距離に停泊して2カ所の写真撮影を行い、写真判定により、

高島全体の本種生息数の概数を調査した。調査時間の関係から、

図3:踏査風景

図4:巣、マーカー

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