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ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 33-42)

CH3(CH2)3CH CH20C?HS03

Nぷ

CH3(CH2)3WCH205CH2

C2Hs 0

w=lH20]

[AOT]

AOT

に及ぼす外部磁場効果

、、,ノJc bA 〆ft、

数 図4 - 8

ビオローゲ

A 0 T逆ミセルの内水相に担持されたフ ェノチアジン ー

ン連結化合物の模式図 図4 - 1 9

なかったo PH 4 Yではメチレン鎖が短いためフ ェノチアジンとビオローゲンの相互

作用が強いため、 フ ェノチアジンの励起状態が容易に失活してしまいラジカル対 の吸収が得られないと考えられる。

ここで、 連結化合物は疎水性のフ ェノチアジン部分をノぐルク有機相側に親水性 のピオローゲン部分を内水相側に担持されていると考えられる(図4 - 1 9 )。

結果として、 連結メチレン鎖はThrough-RingC D錯体の場合と同様に延びたコン ホメーシ ョ ンを強いられている。 この事はフ ェノチアジン部分の蛍光強度に及ぼ すメチレン鎖長の効果によっても確かめられる。 A0 T逆ミセル系のフ ェノチア ジン部分の蛍光強度はメチレン鎖の増加と共に増加した〈図4 - 2 0 )。 すなわ ち、 この結果はPHnYのビオローゲンによるフ ェノチアジン部分の蛍光消光はメチ レン鎖が増加するに伴って減少する事と示している。 この結果は、 A 0 T逆ミセ ルのミクロ環境によって延びたコンホメーシ ョ ンを強いられ、 メチレン鎖の増加 と共にD - A聞の距離は増加し、 蛍光消光過程は減少することで説明され、 先ほ どの考察と良く一致する。

PA 6 yではゼロ磁場時と1 T時のk d の値は変わらなかった。 ゼロ磁場から1 T

まで注意深く各磁場での測定を行ったが磁場効果は観測されなかった。 この結果 はラジカル対の三重項と一重項のエネルギー差( - 2 J )の増加がk d の値の減 少の原因であることと一致した。 大きなエネルギ一差のため、 系間交差過程にお いてラジカル対のh f c や ムgが重要な役割を果たしてないのかもしれない。

ここで、 ゼロ磁場時ではメチレン鎖が増加するとkdが速くなるという、 蛍光消 光測定におけるメチレン鎖依存性と逆の相関を示す興味深い結果が得られた(表

4 - 2 )。

この結果はメチレン鎖にC Dを包接させたThrough-RingC D錯体系で得られた 結果と同様であった。 ゼロ磁場時での興味深い結果については4 - 6でまとめて 議論する。

以上より、 AOT逆ミセルにおいてもThrough-RingC D錯体と同様にミクロ環 境によって連結メチレン鎖のコンフ ォメーシ ョ ン制御ができることがわかった。

182

-ヘ223日ωogυωωHO口広

PH12AB

PH12V

450 500

入Inm

図4-20 AOT逆ミセルに担持したフ ェノチアジンービオローゲン連結化合 物のフ ェノチアジン部分からの蛍光強度に及ぼすメチレン鎖長の効 果: [P H n Y (n = 4 '"" 1 2) ] = O. 1 rn M " [A 0 T ] = O. 1 �I" w = 1 0のイ ソオクタン溶液、

励起波長 320 nm、 250C、 スリット:励起光側 10 nm、 発光側 4 nm [PH12ABJ

=

O. 1 m�1、 [ A OT ] = O. 1 M" w = 1 0のイソオクタン溶液

を参照として使用

表4-2 磁場無印加時におけるフェノチアジンービオローゲン辿結化合物の

AOT逆ミセノレ系で、の逆電子移動反応速度定数(

kd; sイ) (こ及ぼすメ

チレン鎖長の効果

kd; s・1

PH6V 8.6X105

P HsV 1.7X106

PH10V 5.6 X 106

PH12V 7.9X106

183

4 - 5 カルバゾールービオローゲン連結化合物のシクロデキストリン錯体にお ける光誘起電子移動反応に対する磁場効果43)

フェノチアジンービオローゲン連結化合物のC D包接系において電子移動反応

及び磁場効果が連結化合物のメチレン鎖長とC Dの空洞の大きさに著しく影響さ れることがわかった。

そこで、 本節ではこのC D包接系の一般性また連結化合物の構造因子が上記の 効果にどのような影響を及ぼすかを検討するためにフ ェノチアジンの代わりに同

じπ型電子供与体であるカルパゾールを用いたカルバゾールービオローゲン連結 化合物の光誘起電子移動反応及びこの反応に及ぼす磁場効果を検討した。

(実験方法) CzCnVCn=4, 6, 8,10,12) またはCzC12ABCO.lrnM)とC D C2m\!)を溶かし た水溶液(pH=7. 2:t O. 1)をレーザーフ ォトリシス用石英セルに採り、 脱気アルゴン 置換した。 この試料を電磁石中に置き、 レーザ一光励起C 35 1または355 nl1l)し、

過渡吸収スペクトル及び603 nm における吸光度の時間変化を250Cで測定した。 ま た、 同じ試料の蛍光スペクトルも測定した。

11\

シー(CH2) n-NU古川h-CH3

� ,)

2B(

CzCnV

(n=4,6,8,1 0,12)

N一(CH 2)'2 N+ー(CH3) 3

Br-CZC12AB

4 - 5 - 1 光誘起電子移動反応に及ぼすC D添加効果

(結果及び考察〉

n = 6:α-co

n = 7:

ß

-CD

n = 8 : -y -CD

CzC12Yについてはα ーC D 添加系では過渡吸収スペクトルにビオローゲンカチ オンーフジカノレ(ì. max = 603 nm) 44)とカノレノくゾーノレカチオンラジカノレC ì. max

184

780nm) 45)に帰属される吸収が得られた〈図4 -2 1 )。 これらのラジカル対 の減衰に著しい磁場効果が得られた〈図4-22)0 CD無添加系では外部磁場 の印加にかかわらずラジカル対の吸収は得られなかった。 従 って、 この効果は明 らかにC D添加の効果であることがわかった。 ここで、 CzC12Y-C D系において、

1 H -N M Rスペクトルの結果〈第3章参照〉より、 α -C Dがメチレン鎖に錯化

した1: 1のThrough-Ring C D錯体がしていることを確認した。

ラジカル対の減衰にはl次の動力学に従う速い成分(分子内反応〉と2次の動 力学に従う遅い成分(分子間反応)が観測された。 後者の遅い成分は分子間反応 により得られた2分子反応とカルパゾール部位の光イオン化によって得られた2 分子反応があると考えられる。 ビオローゲンカチオンラジカルの吸収 (え =603 nm)の速い成分より評価した逆電子移動反応速度定数( k d)は磁場強度の増加に

伴って減少し0.3 T 以上で一定値となった(図4 -2 3 )。

フェノチアジンービオローゲン連結化合物の場合と同様な結果を示すことより

反応機構は図4 -2 4のように考えられ、 ここで得られた磁場効果はスピン -緩 和機構と考えられる。

ß - C D添加系ではα -C D添加系と同様な磁場効果が観測された〈図4 -2 3 )。

担し、 ß -C D添加系ではα -C D添加系に比較して初期のビオローゲンカチオン

うジカル対の収量は約2分のl程度に減少した。 そして、 r -C D添加系では外部 臨場の有無にかかわらずラジカル対の吸収は得られなった。

Cz C 1 0 VについてはCzC12Yと同様にα -C D、 βーCD添加系においてラジカル対 の吸収が観測され、 ラジカル対の減衰に磁場効果が得られた。 CzC8Vについてはα -c D添加系でのみラジカル対の吸収が観測され、 ラジカル対の減衰に磁場効果が 得られた。 CzC6Y 、 CzC4YではCD添加かつ高磁場でもラジカル対の吸収は観測さ れなかった。

以 上 の 結果は、 フ ェノチアジンービオローゲン連結化合物の場合と一致し、

C Dの種類、 磁場、 メチレン鎖長によってD- A連結系の光誘起電子移動反応が 大きく変化することが明らかになった。 言い換えれば、 C Dの種類、 磁場、 メチ

レン鎖長によってD- A連結系の光誘起電子移動反応を制御できることがわかっ

185

0.05

山ハ以《

。 500 600 700

Wavelength / nm

800

図4 - 2 1 カルバゾール-ビオローゲン連結化合物のα - C D添加系での1. 0 T

の磁場印加時におけるレーザー励起後5μs及び40μsの過渡吸収ス ベクトル: Æ ex=351 nm

0.08

od

H = 1.00 T 0.20 0.06 0

10 20

t /μs

図4 - 2 2 α - C D添加系での603 nmの過渡吸収スペクトルに及ぼす外部磁場効

果: Æ ex=351 nm

[CzC12V] = 0.1 mM. [α - C D] = 2 mM の水溶液

186

-α-CD

o

ß-CD

3.0

2.0

←ー ω \ ω l O 「 × ℃ v一

1.0 �.

ハU •

��

ー-0.5 H/T ム羽

。 。

CzC12Yでのラジカル対の減衰速度定数(k d ; S-l)に及ぼす外部磁 図4

-

2 3

β- C D系 ( 0 )

187

α - C D系、

場効果 (・〉

司_...

( A)

hv

1CZ'%._V2+

Cz -V2+

kO

k2/ 3CZ本-V2+

1( CZ:-V:) k4 3( Cz�-V� + +)

(8)

T + 1

←←レ

ι To �

b 句

、、T-1 )

reverse ET reverse ET

(i) Zero Fi e

1

d (ii)

High

Field

図4-24 (A)カルバゾールービオローゲン連結化合物における光誘起電子 移動と逆電子移動を含んだ反応機構

( B )ラジカル対の逆電子移動を導く項間交差過程(k 4)に及ぼす

ゼーマン効果

4 - 5 - 2 磁場効果に関連した 蛍光とNMRスペクトルからの考察

CzCnYCn=4. 6. 8.10.12)のカルパゾール部分からの蛍光強度をC D添加系で比較

した。 CzC12Vの結果から述べる。 ビオローゲン部分のないカルパゾール誘導体を 用いたCzC12AB-β-C D 系を基準として用いると、 CzCnVCn=4. 6. 8.10.12)だけ

の系ではほとんど発光しなかった。 C Dを添加すると、 CzC12Vからの蛍光強度 はα ーC D 添加系>βーC D 添加系> r - C D 添加系~無添加系のJI頂序になった

(図4 - 2 5 )。

CzCIOVでは同様に蛍光強度の順序はα -C D添加系〉β-C D添加系> r -C D添

加系~無添加系になった。

CzC8 Yで はα - C D添加系でのみ蛍光強度が増加した。 しかしながら、 CzC6V、

CzC4 YではC Dを加えても蛍光強度は増加しなかった。

これらの測定結果はフ ェノチアジンービオローゲン連結化合物の蛍光測定の結 果と良く一致した。

ここで、 蛍光強度が増加する系ではC Dが連結メチレン鎖に錯化した 安定な錯

体(Through-Ring C D錯体〉を形成していることはNMR測定より確かめた(第

3章参照)。

以上より、 フ ェノチアジン-ビオローゲン連結化合物の場合と向様に安定な錯

体(Through-Ring C D錯体〉を形成する場合はカル バゾールとビオローゲン聞の

分子内相互作用を抑制でき、 かつ磁場効果の得ることのできる三重項ラジカル対 が生成することがわかった。

4 - 5 - 3 Through-Ring C D錯体におけるラジカル対の減衰に対する磁場効果 に及ぼすメチレン鎖長の効果

lH-NMR測定により、 フ ェノチアジンービオローゲン連結化合物の場合と同 援にカルパゾールービオローゲン連結化合物においてもメチレン鎖が長い化合物

(CzCnY: n=8. 10. 12) とα ーC Dと組み合わせた時に、 α-C Dがメチレン鎖に錯

化したThrough-Ring C D錯体を形成することがわかった。

189

(E) (8) (C) (D) (A)

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。υζφUωφ」Oコ一L

450

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