第 4 章 流水式 Annular 型 UV 照射反応器の流動特性解析
4.3 モデル式を用いた検証
4.3.4 層流栓流モデルを用いた検証
51
52
量が一定であるので、式(21)で示すことができる。式(22)中のPiSiは反応器出口の生菌に対 するi番目の微小区間における生菌の存在割合を意味する。
(22)
(21)
(20) exp
10
1 10
1
0 s
i i i i
i i i
r i
S P S
r r P
D D v l I S
計算結果をUVT処理水透過率%Calc.で図4-9に示す。計算結果は、いずれの処理水透過 率の条件に対しても、実験結果とほぼ一致した。ゆえに、本反応器については層流栓流モ デルを仮定することで実験結果を説明できることがわかった。
図4-8と図4-9の計算結果を比較すると、本反応器の場合、栓流モデルの方が層流栓流モ デルより処理水の UV 透過率変化による影響が小さいことがわかる。層流栓流モデルでは 流れに対して直角方向に UV 照度を平均化していないため、低照度領域である反応器内壁 付近の生残率が高くなり、その影響が計算結果に大きく影響しているものと考えられる。
その確認のため、実験条件の一つである平均滞留時間2.8秒を例に、式(21)で得られるマ カロニ型微小区間の生残率Siをランプ中心からの距離ごとに計算した結果をUVT処理水透
0.00001 0.0001 0.001 0.01 0.1 1
0 5 10 15
生残率[-]
平均滞留時間 [sec]
UVT= 51.4%
UVT= 73.7%
UVT= 83.0%
UVT= 91.7%
UVT= 98.0%
UVT 51.4% Calc.
UVT 73.7% Calc.
UVT 83.0% Calc.
UVT 91.7% Calc.
UVT 98.0% Calc.
図4-9 実験結果と層流栓流モデル計算結果の比較
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過率%Calc.で図4-10に示した。ランプスリーブ半径の1.25 cmと反応器内壁位置の4.15 cmを図中に縦の実線で示した。また、式(20)で得られた生残率Sを各UV透過率について
横線でS @ UVT処理水透過率%で示した。ランプ中心からの距離が離れるにしたがって、
また、UV透過率が高くなるにしたがって、マカロニ型微小区間の生残率が高い。 微小区 間の生残率と横線で示した全体の生残率は、ランプ中心からの距離が約3.4 cmの位置で概 ね一致した。他の平均滞留時間で調べた結果、滞留時間が長い方がその位置は反応器内壁 に近かった。ここでは、その位置を3.4 cmで一定として、平均滞留時間に対する生残率を 求め、結果をUVT処理水透過率%Calc.’で図4-11に示した。反応器内平均滞留時間2.8秒 で考察すると、UV透過率 51.4%では実験結果より計算結果の方が高い生残率となったが、
これを除けば両者は概ね一致した。ゆえに、図4-9で示したように層流栓流モデルが実験結 果とほぼ一致した理由として、反応器性能に大きく影響するのは、UV 照度が低く、かつ、
存在割合の高い反応器内壁近傍を通過する処理水であり、その付近で生菌が流れに直角方 向に大きく移動することなく、ある程度の平均滞留時間を保って流れたためであると考え られる。
UV照度の計算をランプスリーブから反応器内壁まで求めることなく、反応器内壁近傍の 代表値だけに簡略化して本反応器の生残率を説明することができ、効果の推算に用いるこ との有用性が示された。処理水透過率が小さい場合には、効果を大きく過小評価してしま
0.00001 0.0001 0.001 0.01 0.1 1
1 2 3 4 5
生残率[-]
ランプ中心からの距離 [cm]
UVT 51.4% Calc.
UVT 73.7% Calc.
UVT 83.0% Calc.
UVT 91.7% Calc.
UVT 98.0% Calc.
S @ UVT 51.4%
S @ UVT 73.7%
S @ UVT 83.0%
S @ UVT 91.7%
S @ UVT 98.0%
装置内平均滞留 時間=2.8 sec 図4-10 式(22)で得られた計算結果の一例
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うものの、安全側の設計値として参照値にできる可能性が示された。