第 4 章 評価
4.3 模擬授業による評価
4.3.1 実験環境
被験者はコンピュータの操作に慣れた大学生・大学院生
5
名とし,45 分×2 コマ連続の講義を想定した模擬授業を実施した.模擬授業に参加する被験者の4
名を学習者役,1 名を教員役とし,模擬授業をより実際の授業に近付けるため,教員役には,過去に教職に関わる科目を専攻し,教育実習を行ったことがある 方に依頼した.模擬授業は前半
45
分,後半45
分の90
分とし,間に10
分の休 憩時間を設けた.実施した模擬授業の環境を図4.1,図 4.2,図 4.3
に示す.図 4.1 模擬授業環境(提案システムの通信)
35
図 4.2 模擬授業環境(Ustreamの配信)
図 4.3 模擬授業環境(Skype通話)
教員は
Ustream
から授業の進行を行い,学習者はその配信を見ながらシステム を利用して共同学習に取り組む形式とした.また,本システムの補助として36
Skype
の音声通話を予め繋いでおき,喋るだけで同じグループのメンバーと会話できるよう設定を行った.この際,Skypeの音声通話以外の機能(インスタン トメッセージやファイル送信等)を利用できないようにした.模擬授業の進め方 として,教員は事前に
1
グループ2
名の学習者グループを二つ作り,教員が学 習者グループ全体にテーマを述べ,それに関して各学習者グループ内で意見を 出し合い,最後にグループとしての意見を出すといった流れで行った.時間配 分については付録の評価実験要項に記載する.模擬授業を行う際に,テーマに沿ったチェックポイントを設定し,教員には チェックポイントを基に各グループの作業内容を観察していただくようお願い をした.設定したテーマは「新しく販売する飲み物のパッケージを検討するこ と」とし,チェックポイントは,
(1)消費者を考慮したデザインになっているか,
(2)生産者を考慮したデザインになっているか,(3)販売者を考慮しているかの 3
点とした.ここで設定したものの詳細については,付録の評価実験要項に記載 することとする.ネットワーク上での学習を想定しているため,図
4.1
に示すよ うに異なる部屋に居る学習者同士を同じグループとし,ネットワークを通じて 共同学習に参加するようにした.また,同じ部屋の別グループに所属する学習 者も互いに直接干渉しないよう席を離し,イヤフォンを装着させ,仕切りを置 くことで疑似的な別室の環境とした.学習者,教員はシステムの利用に慣れて いることを前提とするため,被験者には模擬授業前の一週間以内に予めシステ ムの操作説明を行い,実際に模擬授業で用いるデバイスを用いてシステムを利 用した後に模擬授業に臨めるようにした.なお,模擬授業の授業設計は教員役 の被験者に任せ,実験者は教員が行う模擬授業を,システムの使い方を支援し つつ行動を観察した.模擬授業の学習者,教員の様子を図4.4,
図4.5
に示す.37
図 4.4 模擬授業時の学習者の様子
図 4.5 模擬授業時の教員の様子
ドキュメント内
遠隔共同学習における複数グループへの指導が可能な共有ホワイトボードシステムの開発
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