第 2 章 既往の研究
4.2 実験概要
4.2.2 コンクリートの配合
コンクリートの配合を表-4.2に示す。水セメント比は40%とし,プレキャスト コンクリート製品を製造している実際に用いられるものを参考に決定した。練混 ぜは,第 3 章と同様に試験室で使用されている 50 リットル用のコンクリートミ キサを用いて行った(写真-4.1)。なお,円柱型枠にはφ100×200mm のサミットモ ールド缶,角柱供試体の型枠には100×100×400mmの鋼製型枠を用いた。
表-4.2 コンクリートの配合
写真-4.1 コンクリートミキサ
Gmax (mm)
目標 スランプ
(cm)
Air (%)
W/C (%)
s/a (%)
単位量 (kg/m3) 高性能
減水剤 WR
AE剤 AE 水
W
セメント C
細骨材 S
粗骨材 G
20 8±2.5 4.5±1.5 40 43 170 425 736 987 C×0.70% C×0.0045%
4.2.3 養生条件および蒸気養生工程
表-4.3に供試体パラメータおよび記号を示す。本章における養生条件は3水準 とした。具体的には,蒸気養生後に気中保管する通常の蒸気養生条件に加え,蒸 気養生中の乾燥を抑制するために最高温度保持工程および降温工程において散水
(水温は逐次変更)を行い,その後脱型し気中保管するもの,また,封かん状態 で同様の工程で散水を行い,脱型し気中保管するものとなっている。
現場打ち模擬コンクリートは乾燥環境下を想定し,示方書などで定められてい る最低条件で5日間封かん養生を行った後に気中保管するものとした。なお,一 般に現場打ち模擬コンクリートは水セメント比 50%程度であるが,本研究では,
養生条件の相違が同一配合のコンクリートに及ぼす影響を比較検討するために,
水セメント比が40%の供試体を作製した。
また,蒸気養生工程は,図-4.1に示すような比較的大型のプレキャストコンク リート製品に適用される一般的な工程を行った。なお,温度履歴は練上がり温度 20℃,前置き時間2時間,昇温速度15℃/h,最高温度65℃,最高温度保持時間3 時間,降温速度5℃/h,冷却時間を3時間とした。
表-4.3 供試体パラメータおよび記号
図-4.1 蒸気養生工程 種類 W/C
(%)
養 生
条件 記号
一次養 生
二次養 生 蒸気養 生
(s) 40
蒸気養 生
気中保管 (R.H.60%)
(d)
s40-d s40-sp-d 蒸気養 生
+散水(sp)
n40-5r-d 封かん養 生
(5日間)(5r) 現 場打ち模擬
(n)
最高温度保持 昇温
前置き
降温
2.0h 3.0h 3.0h 9.0h 3.0h
脱型 65℃
20℃ 冷却
温度(℃)
時間(h)
15℃/h 5℃/h
散水開始 散水終了
4.2.4 散水方法
蒸気養生槽の地面から高さ1m の位置にスプリンクラーを設置し散水を行った。
水量は630ml/minとした。散水温度は蒸気養生槽内温度と同じになるよう,降温
工程時にはタンク内の温水に冷水を足し,温度が同じになるように逐次調節した。
散水は最高温度保持工程開始時から降温工程終了時まで実施した( 写真-4.2,図-4.2)。なお,蒸気養生は実際にプレキャストコンクリート製品に使用される蒸気 養生槽で実施した。
写真-4.2 天井型スプリンクラー
図-4.2 スプリンクラーの概略図 900
1000
単位:mm
900 900
供試体 供試体 供試体