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3. 結晶組織がエッチング反応に与える影響

5.2 実験方法

5.2.1 界面活性剤の添加がエッチングレートと回路形成形状に及ぼす影響

図3.1の実験装置に1.5 mol/dm3の塩化第二鉄,0.5 mol/dm3塩酸水溶液を満たし,このエ ッチング液に添加剤として各種界面活性剤を添加した。温度は25 ℃とした。反応容器内の 温度が所定温度となった後,試料を容器内に浸漬して溶解を開始した。5分後に試料を取り 出し,直ちに乾燥後その質量を測定し,実験前後の質量変化からエッチングレートを求めた。

攪拌羽根の回転数は300~900 rpmの間で変量した。実験に使用した試料はC1020である。

前処理は,市販の圧延銅材 C1020 の表面に存在する変色防止膜の除去と,表面粗さの影響 を除くため,前処理として♯800と♯2000のエメリー紙研磨を行った。これらの試料は露出 部が1 cm×1 cmとなるようにマスキングを行った。界面活性剤はアニオンタイプとしてド デシル硫酸ナトリウム(SDS),1-ドデカンスルホン酸ナトリウム(SA),直鎖ドデシルベンゼ ンスルホン酸ナトリウム(SDBS)を用いた。カチオンタイプとしてドデシルトリメチルアン モニウムクロリド(DTAC)を,非イオンタイプとしてポリオキシエチレンラウリルエーテル

(POELE)を用いた。それぞれの界面活性剤の化学構造を図5.2に示す。

回路形成形状観察は,図5.3に示す厚み約6 μm,ライン/スペース = 50/50 μmのエッチン グレジストを形成したC1020板をサンプルとし,図3.1の実験装置で一定時間エッチングし た後に,断面観察を行った。添加剤を加えるとエッチングレートが変化するために,平板サ ンプルで事前にエッチングレートを測定しておき,エッチング量が一定となるように,浸漬 時間を調整した。

5.2.2 界面活性剤の添加がカソード反応に及ぼす影響

一章で述べたように,塩化第二鉄エッチング液による銅溶解反応の律速段階は,Fe3+の表 面への拡散過程であり,Fe3+の反応速度が分かればエッチングレートを知ることができる。

攪拌状態に反応速度が強く影響を受けるため,再現性よく攪拌状態を設定できる実験系にて Fe3+の反応速度を調査することが重要になる。図 5.4 に示す回転ディスク電極装置を測定に 用い局部カソード分極曲線の測定を行った。作用極にはφ3mmのPt ディスク電極,対極に はPt被覆Tiネット,参照極にはダブルジャンクションタイプのAg/AgCl電極を用いた。電 位走査範囲は+0.5~0.5 V vs. Ag/AgClとし,走査速度は定常状態の反応速度測定が目的とし て1 mV/sとした。電解液は25 ℃の1.5 mol/dm3FeCl3,0.5 mol/dm3HClを基本浴とし,POELE,

DTAC, SDSを20~1000 ppmの範囲で添加しその影響を調査した。

Fig. 5.2 Molecular structures of surfactants.

Fig. 5.3 The schematic illustrationdimensional drawing of test sample.

CH

3

-C

11

H

22

-(-O-C

2

H

4

)

8

-OH

CH

3

-C

11

H

22

- -SO

3

Na CH

3

-C

11

H

22

- N

+

- CH

3

Cl

-CH

3

CH

3

Polyoxyethylene Lauryl Ether (POELE) Dodecyltrimethylammonium Chloride (DTAC)

CH

3

-C

11

H

22

-O-SO

3

Na

Sodium 1-Dodecanesulfonate (SA)

Sodium Dodecyl Sulfate (SDS) Sodium Dodecylbenzenesulfonate (SDBS)

CH

3

-C

11

H

22

- SO

3

Na

6μm 50 μ m

50 μ m

Copper

Etching Resist

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Fig. 5.4 Rotating disk electrode apparatus.

Controller Motor

Data logger Potentiostat Function generator

WE:Pt disk φ3mm CEPt coated Ti net

REAg/AgCl erectrode

Water bath Etching solution

5.2.3 界面活性剤の添加がアノード反応に及ぼす影響

界面活性剤はアノード反応にも影響を与えている可能性があるため,局部アノード分極曲 線を行った。作用極には露出部が1 cm×1 cmになるようにマスキングしたC1020を,対極 にはPt 被覆Tiネット,参照極にはダブルジャンクションタイプの Ag/AgCl電極を用いた。

電位走査範囲は-0.1~0.3 V vs. Ag/AgClとし,走査速度は定常状態の反応速度測定が目的な ので1 mV/sとした。電解液は25℃の0.5 mol/dm3HClを基本浴とし,POELE, DTAC, SDSを

20~1000 ppmの範囲で添加しその影響を調査した。

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