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実験による高密度化の考察

第 3 章 ホログラフィック光相関システムの高速化 25

3.5 光エネルギー分布の評価と実験的最適化

3.5.3 実験による高密度化の考察

次に,この情報光を用いて光相関記録再生実験を行い,そこから得られる自己相関 信号と相互相関信号を基に情報光を評価する指標を定義する.この評価のための指標

第3章 ホログラフィック光相関システムの高速化

として,Similarity Rate (SR)

SR=10 log (Sac/Scc) (3.7)

を定義する[72].ここで自己相関信号Sac,相互相関信号Sccである.本研究におい て光相関実験から算出されるSRは,光相関信号強度値として計測される自己相関信 号と相互相関信号を用いて算出した.光相関における自己相関信号と相互相関信号の 例を図3.10に示す.

シフト多重記録シフトピッチ

光相関強度

自己相関  [Sac]

入力 データベース 相互相関[Scc]

入力 データベース

〜 〜

図3.10:光相関における自己相関信号と相互相関信号の例.

SRが高ければ高いほど,類似データを検出する用途において自己相関信号が他の 相互相関信号よりも十分に高く現れ,その検出が容易であることを意味する.ここで は,シフト多重記録シフト間隔を設定するために1スポット記録されたホログラムか ら得られた相関信号光強度分布を評価した.相関演算用に前処理を施した情報光の画 像1枚,情報光に参照光パターンを付加したホログラム記録用の画像1枚を利用し,

半値幅と1/e2幅を評価した.図3.11(a)に示すように,再生信号の1/e2幅2.39 µm,半

値幅1.05 µmとなったため,シフト多重記録シフト間隔を2.0 µmを本システムの限

界と考えた.

ここで,光相関演算における多重ピッチを評価するためにq1,q22つのパターンの 類似度 を

Ss=(q1·q2)/(q1∥ · ∥q2) (3.8) と定義する.パターンはあらかじめ特徴量抽出と2値化の前処理が施された画像であ り,自己相関での値は1と計算できる.前述のSR(式3.7)を利用し,デジタル演算

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3.5光エネルギー分布の評価と実験的最適化

結果光相関演算結果とを比較することで記録パルス数とシフト多重間隔の最適な条件 を算出した.記録パルス数の最適条件を算出するためにパルス数の変化に加えて,30

%,50 %,70 %のNDフィルタを挿入して1パルス以下の光エネルギーを変化させた.

さらに,シフト多重間隔の許容を算出するために,2.3 µmと5.4 µmの2つの異なる シフト多重間隔によるSRをプロットした.ここで,SRの算出には全15の自己相関 信号と相互相関信号を用いた.ディスク回転数600 rpmとした.図3.11(b)に横軸に パルス数,縦軸にSRのグラフを示す.

1 10 100

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

SR (a.u.)

( J) SR(calculation)

SR(2.3 m) SR(5.4 m)

0 1 pulse 2 pulse

FWHM

=1.05 m

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

( m)

(a)

(b)

1/e2

=2.39 m

(a.u.)

シフト距離

記録エネルギー ( 記録パルス数 )

図3.11: (a)1スポット自己相関信号,(b)記録エネルギーとSimilarity Rate(SR)

第3章 ホログラフィック光相関システムの高速化

が図3.11 (b)からわかる.一方,2.3 µmの多重記録間隔では1パルスの多重記録エネ ルギーで計算によるSRを上回った.この結果より,シフト多重間隔2 µm以上,記録 パルス数1パルスでの条件を利用することとした.