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実用化、事業化の見通し(政策目的達成時のイメージ) 実用化、事業化の見通し(政策目的達成時のイメージ) 実用化、事業化の見通し(政策目的達成時のイメージ) 実用化、事業化の見通し(政策目的達成時のイメージ)

ドキュメント内 [制度名] (ページ 30-33)

5.1 成果の実用化可能性成果の実用化可能性成果の実用化可能性成果の実用化可能性  

5.1.1 光触媒光触媒 光触媒光触媒

  薄膜光触媒により約3%の変換効率で水素は発生したが、実用化の可能性を明確 にするために、変換効率 10%として RITE 型薄膜光触媒による水分解水素生産のフ ィージビリティスタディを行った結果を、下記の表 5.1.1 にまとめた。 

  水素生産に伴う CO2エミッションを現行法との比較で 90%削減できる。よって、

地球温暖化抑制の効果は大きい。しかし、大規模生産では現行の化石燃料改質法の 水素生産コストがスケールメリットにより安くなり、薄膜型光触媒水素生産はコス ト競争力がない。インフラストラクチャーが貧弱なために化石燃料改質プラントの 設置と操業が困難な立地、例えば山上、孤島、船舶上、僻地等、での小規模分散型 水素生産では薄膜光触媒が実用化される可能性がある。表 5.1.1 では大規模生産で コスト比較しているが、小規模自立分散型にスケールダウンする場合、改質反応設 備のような化学プラントの設備投資額はスケールの 0.6 乗でしか減少しないこと、

一方光触媒水素生産では設備投資額がほぼスケールに比例して減少することから、

50Nm3/day 以下の小規模自立分散型ではコストでも光触媒水素生産が化石燃料の改 質より有利になる可能性がある。 

表  5.1.1  フィージビリティスタディ結果の一例、 

  天然ガス改質 

(現行技術)  太陽光発電+ 

水電気分解*3  薄膜光触媒 

(太陽光エネル ギ ー 変 換 効 率 10%) 

備    考   

CO2エミッション  (kg‑CO2/Nm3水素) 

    1.6      0.27      0.14  現行技術比で 91% 

削減  水素製造コスト 

(円/Nm3水素) 

25000Nm3/day 

    17.6      

    94      115       

 

水素製造コスト  (円/Nm3水素)  生産量 50Nm3/day 

    103*1+α        115*2  *1  設備建設費ス ケールダウンに 0.6 乗則を適用。αはボ イラー設備の償却費 

*2  設備建設費は 生産量に比例と想定 

*3 太陽光発電+水電気分解と薄膜型光触媒の優劣は用途と使い勝手のバランスによりケースバ イケースとなると推定する。 

   

また変換効率が 15%のケースでは76円/Nm3 となり、この価格は、NEDO において

実施されている水素ステーションモデルの目標水素価格、70 円/Nm3(水電解タイ プ)、40 円/Nm3(天然ガス改質タイプ)と比較してもかけ離れた数字ではない。 

 

さらに、小規模な分散型として一般家庭の使用エネルギーの消費量の一部を燃料電 池でまかなうと考えて試算を行った。一般家庭の屋根に設置した光触媒水素製造設 備で水素を製造する。 

通常一般家庭用程度で考えられている 3kW 程度の架台設置型太陽電池システムの 目標製造原価 210 円/W を参考にすれば、3kW の設備で 630,000 円程度となる。光触 媒水素製造の設備価格をこの太陽電池システムと同程度と仮定する。この設備にお ける受光面積を 20m2とすれば、1 日当たり製造できる水素は、それぞれ太陽エネル ギー変換効率で 

5%:1.12Nm3、  10%:2.24Nm3、  20%:4.48Nm3  となる。 

 

設備稼働日数を 330 日/年、償却 20 年で計算すると水素価格は  10%の太陽エネルギー変換効率の場合、 

660,000/(2.24  ×  330  ×  20)  =  44.6  円/Nm3・H2   

逆に、このシステムが成立するための目標とすべき設備価格はどの程度と予測され るかを求めれば、表 5.1.2 のようになる。 

 

表 5.1.2  目標水素コストに対する設備コスト試算(単位  円) 

      エネルギー 変換効率  目標水素価格(円/Nm3 

5%  10%  20% 

  40 円  280,000  590,000  1,180,000    70 円  515,000  1,030,000  2,060,000    受光面積:20m2 

このように,20%の変換効率を達成すれば、水素価格 70 円に対しては、200 万円程 度の設備コストを懸けても良いことになる。 

  5.1.2 5.1.2 5.1.2

5.1.2    選択酸化触媒選択酸化触媒選択酸化触媒 選択酸化触媒   

  微量NOを触媒あるいは活性化剤とするメタン気相選択酸化技術のフィージビ リティスタディを行い、現行のプロセスに比較し建設費、年間収益共にメリットが あり、COの量もわずかだが削減できることが判った。結果を下記に示す。 

前提条件 

  1.海外立地 

  2.反応収率:最高収率の確保(CH4/O2=10 でのスケールアップ時) 

     

CASE1:海外の天然ガス採掘地で天然ガス発電所併設のアルデヒド゙、

   メタノール製造プラント

生産量:アルデヒド28.5万t/y、メタノール15万t/y、ニトロメタン7千t/y 従来法よりプラントコスト、年間コストとも安価で、利益も約3倍となる。

従来法よりプラントコスト、年間コストとも安価で、利益も約3倍となる。

従来法よりプラントコスト、年間コストとも安価で、利益も約3倍となる。

従来法よりプラントコスト、年間コストとも安価で、利益も約3倍となる。

1)選択酸化反応器は流動槽式反応器を使用

2)未反応のメタンと生成したCOは発電用燃料となる。

3)メタノール/ニトロメタンの共沸は解決できる。

*販売額には、オフガス(未反応メタン+生成CO)は計上しない。

CASE1‑1 プラントコスト 年間コスト 年間販売額 収益 総額 億円/年 億円/年 億円/年

本技術 308 81 184 103

従来法 522 132 168 37

国内従来法 522 203 210 7

CASE1‑2:販売価格の変動ケース、またニトロメタンの販売額を計上しない。

生産量:アルデヒド28.5万t/y  メタノール15万t/y、

販売価格が50%になっても利益は確保できる。

販売価格が50%になっても利益は確保できる。

販売価格が50%になっても利益は確保できる。

販売価格が50%になっても利益は確保できる。

設定値(1)*0.8 *0.6 *0.5

アルデヒド 44 35.2 26.4 22

メタノール 28 22.4 16.8 14

販売額 億円/y 168 134 101 84.6

収益 億円/y 88 53 20 3.6

CASE2:海外の天然ガス採掘地での酢酸、アルデヒド製造プラント

生産量:酢酸46.5万t/y、アルデヒド28.5万t/y、ニトロメタン7千t/y CASE1よりプラントコストは高いが、酢酸の付加価値により利益は多くなる。

CASE1よりプラントコストは高いが、酢酸の付加価値により利益は多くなる。

CASE1よりプラントコストは高いが、酢酸の付加価値により利益は多くなる。

CASE1よりプラントコストは高いが、酢酸の付加価値により利益は多くなる。

1)未反応のCH4は95%までリサイクルする。

2)酢酸合成は気相触媒反応とする。

3)ニトロメタンは、酢酸合成反応を阻害しない。(メタノール/ニトロメタン共沸容認)

CASE2‑1 プラントコスト 年間コスト 年間販売額 収益 総額 億円/年 億円/年 億円/年

本技術 548 167 290 123

従来法 804 210 274 64

国内従来法 804 297 343 45

CASE2‑1:販売価格の変動のケース、またニトロメタンの販売額を計上しない。 

生産量:酢酸26.5万t/y、アルデヒド28.5万t/y 販売価格は、約60%程度まで下落すると利益は0となる。

販売価格は、約60%程度まで下落すると利益は0となる。

販売価格は、約60%程度まで下落すると利益は0となる。

販売価格は、約60%程度まで下落すると利益は0となる。

設定値(1) *0.8 *0.6 *0.5

酢酸 56 44.8 33.6 28

アルデヒド 44 35.2 26.4 22

販売額 億円/y 274 219 165 137

収益 億円/y 107 52 ‑2 ‑30

販売価格 円/kg

販売価格 円/kg

  5.2 5.2 5.2

5.2     波及効果波及効果波及効果波及効果     5.2.1

5.2.1 5.2.1

5.2.1    新規触媒の設計技術新規触媒の設計技術新規触媒の設計技術 新規触媒の設計技術   

  本プロジェクトにおいては、新規触媒の設計技術として計算化学、表面化学を用 い、連続する反応を個々の素反応ごとに解析し、新規触媒に求められる要素を明ら かにした。さらにこれらの必要な要素に最適な触媒の選択にも計算化学、表面化学 を用いた。この手法は本プロジェクトの中の選択酸化触媒の開発に大変有効であっ た。この手法は、光触媒の励起状態の取扱いが計算化まではまだ十分に整備されて いないという問題があるが、他の多くの化学反応の新規触媒の開発に取って替わり、

今後広く採用される手法だと思われる。 

   

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