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民間企業の取り組み

ドキュメント内 JAIST Repository https://dspace.jaist.ac.jp/ (ページ 61-64)

第3章 文献レビュー

3.2 シニア人材の活用に関する先行事例文献

3.2.4. 民間企業の取り組み

1)株式会社  古賀総研22

概要

1996年に、創業者は、日立製作所・日本鉱業退職を機に同年代の同志6名と共に、「身に つけた技術で世の中にご恩返しを」と、株式会社プロテックを創業している。企業の技術 コンサルティング、銀行やファンドなど投資家に向けたベンチャー案件の技術的評価、技 術調査、内外の科学技術文献翻訳・抄録業務を開始している。

2009年に、社名「株式会社プロテック」を「株式会社古賀総研」に改称している。2009 年には、公的機関の科学技術文献抄録支援累計 10 万件を超え、2011 年には、技術評価・

調査報告累計800件を超える実績がある。

本企業は、次の特徴を持つ。

z 大手企業の研究開発の第一線で活躍し、研究開発現場を肌で感じた技術者の集団であ る。

z エンジニアが会社にいる間の仕事は、会社や国家への貢献、また家族を養うため、い わば“Must”の仕事であるが、定年を迎えて、会社を退職してからが、本当の意味で 自分の人生が始まるとの認識を持っている。

z 会社設立当初は日立製作所OBの技術者で発足しているが、その後、沖電気、JVC、

NTT、パイオニア、東芝、日電、ソニーなどからの技術者も加わって100名規模 の技術者集団となっている。

z エレクトロニクス、半導体、情報通信、ネットワーク、高機能材料、ナノテクノロジ ー、バイオ、電池、エネルギー、自動車、など、多彩な経歴をもっている専門分野の 技術者の集団である。

z 理学博士・工学博士、技術士などの有資格者もが30%を超える技術者の集団である。

z 今までの経験を生かすことに加え、最新情報の入手にも積極的に当たることを楽しみ と活力の素と考え、新規事業の開拓にも注力している。

z 他企業との資本関係は全くなく、全株式は当社参加者(役員、社員、業務委託者など) からの出資である。

22   ホームページから情報を調査した。http://www.kogasoken.jp/、最終検索日2014119日。

業務内容

主要事業は、次の通り。

① 特許調査業務

平成 22 年8月より、特許庁の認定登録機関として、先行調査業務を行っている。現在、

の主業務として、技術区分 20(無機化学)、21(金属加工)、23(半導体機器)、37(映像機器)に 関し、年間約4000件の調査を担当し、特許庁の特許審査の迅速化に貢献している。

② 技術調査業務

  製造業の方向けに、新製品の研究・開発、生産工程の改善、新技術の導入等に関するコ ンサルティングを行っている。

専門技術者の中から適任者を複数選抜し対応することを特徴とし、多面的な評価にもとづ く具体的な方向を提案している。

  銀行、証券会社、ベンチャーキャピタルの方向けに、新しい投資案件などの中心となる 技術の先行性、優位性を、実戦経験豊かな多分野の技術者チームが総合的に分析し、簡潔 かつ明快な投資指標を提供している。すでに累計評価件数は1000件に迫っている。

③ 文献抄録業務

科学技術論文の翻訳、抄録作成を行っており、年間数万件の抄録実績を持っている。

インタビュー記録

  2000年に、小林俊哉氏(当時、公益財団法人 未来工学研究所)が当時の代表取締役兼創業 者から行ったインタビュー記録がある。

そこには、次のような発言が記録されている。(付録資料4)

「基本的な考え方は、僕は60過ぎた高齢者というのは、「金を稼ぐぞ」ではなくて、今ま で長年お世話になってきた恩返しをするんだぞと。それに対して、やはりプラスアルファ として何がしかわれわれはいただきたいと。その考え方でやれば、いくらでも仕事がある。

やはり何十年と積み重ねてきたことは、非常に貴重ですからね。それを生かしてもらう場 所はいくらでもあるのです」、「われわれの会社(のメンバー)というのは、日立の中で部長ク ラス以上(のOB)で技術屋ですから、外から見ますと「あの人に頼みたい」という形で、あ まり営業活動などはしなくても、「あの人がいるならこういうことを頼みたい」と。はじめ から、「日立のあの人か」という。そういう人たちは、日立だけではなくて各社にいっぱい いると思いますからね。「あの技術に関しては、どの会社のあの人だ」という人たちが皆で 集まってやれば、外から見てわかります」、「これはある大学の先生に言われたのですが、

日本の社会で60代の人が無為徒食をやったら大変なことになると。60代がむしろ日本の主 力になるくらいの心構えでやらないと」、「技術屋として30年40年飯を食わせていただい たのは、本当に世の中のお蔭ですよね。これはありがたいと。長年飯を食わせていただい て、これからは恩返しだと思えば。逆に言うとそういう発想でやれば、お客さんもどんど ん来るのです」。

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