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女性など多様な人材活躍に向けた方針を開示している企業は一次スクリーニングを通 過した企業の約19.4%、数値目標を開示している企業は約15.6%にとどまっています。

女性キャリア促進に向けた方針・目標策定の開示状況

女性など多様な人材活躍に向けた方針の開示比率は、一次スクリーニングを通過 した企業のうち全業種で約19.4%となっています。製造業における開示比率がやや

高く約24.6%となっているのに対し、非製造業では約13.2%にとどまっています。

図表11 女性など多様な人材活躍促進に向けた方針の開示状況

女性のキャリア促進に向けた数値目標の開示状況については、女性管理職や女性 役員の登用に関して数値目標を設定し、開示している場合を対象として集計を行っ ています。管理職もしくは役員の数値目標の開示比率は、一次スクリーニングを通 過した企業のうち全業種で約15.6%となっています。

方針の内容は企業によって様々ですが、何を目的として女性活躍推進を実践しているの か、その結果として企業経営にどのような効果を期待しているのかを明確に記述している 方針は、女性活躍の意義を社内外により強く伝えることができると考えられます。特に、

企業価値分析の観点から開示情報を利用しようとする資本市場関係者とっては、企業経営 に与える影響についての考え方や認識が示されていることが重要であると考えられます。

加えて、方針に社長がコミットしていることを示すことで、全社的な取組であることが 明確になるとも考えられます。

24.6%

13.2%

20.3%

19.4%

製造業(N=264) 非製造業(N=228) 金融業(N=79) 全業種(N=571)

開示あり 開示なし

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女性など多様な人材活躍促進に向けた方針(カルビー)

カルビーは、ダイバーシティ宣言の中で、多様性こそ成長の力であると、女性活躍推 進の目的を明確にしています。ダイバーシティのビジョンも策定しており、その中では、

どの職域でも、いろんな人が「イキイキ」と働いているとしており、将来の目指すべき 姿を明確にしています。

(出所)カルビーホームページ(http://www.calbee.co.jp/csr/feature1/)

女性など多様な人材活躍促進に向けた方針(ブリヂストン)

ブリヂストンは、「多様性の尊重に関するブリヂストングループの考え方」の中で、

様々な価値観や個性を持つ人々が「働きやすく、活躍できる」職場提供をするとし、最 終的には「従業員の満足度向上」「企業の活性化と成長」「ステークホルダーの利益向上」

につなげるとしています。多様性を尊重するために重視する項目、また最終的な目的を 明確にしています。

(出所)ブリヂストンホームページ(http://www.bridgestone.co.jp/csr/report/2014/social/diversity.html)

70 女性など多様な人材活躍促進に向けた方針(LIXIL)

LIXIL は、女性の活躍推進のためのアクションプラン「WeDo アクション」の中で、目

的や目指すべき方向性、具体的な施策を明確にしています。さらに、日付・社長の署名入 りとすることで、トップがコミットしていることも明確に示しています。

(出所)LIXILホームページ(http://newsrelease.lixil.co.jp/news/2014/070_company_0804_01.html)

アンケート調査においては、女性活躍推進に関するトップのコミットメントの有無、及 びどういった媒体(社内報・株主向け媒体・一般向け媒体)でコミットメントを表明して いるかを調査しました。

その結果、アンケート回答企業のうち、全業種では約6割の企業が女性活躍推進に関す

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るトップコミットメントを表明していることが分かりました。媒体別では、株主向け媒体 や一般向け媒体と比べて、社員向け媒体が全業種共通して多くなっています。企業は、社 外に発信するよりも前に、まずは従業員など社内に向けて発信していると考えられます。

今後、資本市場からの評価を得るという視点から、株主向け媒体で積極的に開示をして いくことが期待されます。

図表12 社内報などの社員向け媒体で表明している(「はい」と回答した比率)

図表13 アニュアルレポートなど株主向け媒体で表明している(「はい」と回答した比率)

図表14 雑誌・新聞などの一般向け媒体で表明している(「はい」と回答した比率)

(注)図表灰色部分は、「いいえ」または「検討中」と回答した企業の比率を表わしている

59%

50%

65%

57%

製造業(N=150) 非製造業(N=117) 金融業(N=43) 全業種(N=310)

39%

36%

47%

39%

製造業(N=149) 非製造業(N=116) 金融業(N=43) 全業種(N=308)

34%

37%

51%

37%

製造業(N=148) 非製造業(N=116) 金融業(N=43) 全業種(N=307)

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