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がん経験者の外見支援に関する意見として、「接客・支援の難しさ」「自分の実践経験」「が んサバイバーとしての経験」「外見支援に関する提案」「美容と医療の連携の必要性」「外見 支援への協力の意向」「学習ニーズ」「研修への疑問」等の内容が含まれた。

【外見変化に関する学習機会の有無】

(n=262)

なかった 74%

あった 19%

欠損 7%

32

【学習機会】

(*これまでに外見変化に関する学習機会があったと回答した 49 名の回答)

【研修会参加への関心】

(n=262)

20.4 6.1

34.7

63.3

その他 研修会への参加 本やインターネットの情報 ウィッグ・美容品等のメーカーによる情報

非常にそう思う 20%

まあまあそう思う 27%

少しそう思う 34%

あまりそう思わない 11%

全くそう思わない 0%

欠損データ 8%

*複数回答

33

【特に関心のある学習内容】

*研修参加に関心のある 211 名が回答。下記から特に関心の高い 5 項目以内を選択。

6.6 6.6

11.8 14.7

15.2 20.4

20.9 22.3

23.7 24.6

27.0 28.0

36.5 38.9

41.2 46.4

48.3 49.8

がん患者支援のための美容師等のネットワークづくり がん経験者の様々な困りごとに対応する地域の医療機

関や相談窓口

がん治療による外見変化に対応するメイクやネイルの 知識・技術

施設・自宅への訪問美容サービス がん経験者が経験する生活上のストレス

(例:お金、仕事、人間関係、子育て)

ウィッグ・かつらをカットするための知識・技術 標準的ながんの治療法 外見変化を経験したがん患者の体験談 美容師によるがん患者の外見支援の実際

(例:経験談、先進的な活動の紹介)

外見ケアための美容製品

(例:ウィッグ、帽子、カバーメイク用ファンデー…

がん経験者とのコミュニケーションに関する留意点 がん経験者の心理 がん治療による外見変化に関する医学的情報

(例:出現時期・頻度、症状、発生のメカニズム)

がんによる身体症状 がん治療を行う医療機関で実施されている外見ケアの

方法

がんという病気の特徴

(例:種類、罹患率、治癒率、5年生存率、原因、…

がん治療の副作用とその対処法 がん経験者の髪や皮膚に負担の少ない美容製品(例:

パーマ液、カラー剤)

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結果 3. 研修プログラムの開発

1. プログラムの設計

がん経験者および美容業従事者対象調査の結果や有識者からの助言を踏まえて、以下の 要点を反映した研修プログラムを考案した。

(1) 目的

がん経験者が身近な場所で外見支援を受けられるようになるため、がん経験者の外見に 関する悩みに対応できる地域の美容業従事者を育成・支援する。

《主要エンドポイント》

① がん経験者への外見支援の実施率の増加(*研修会実施 6 か月後、1 年後に評価)

② 参加者ががん経験者への外見支援に取り組む意欲と自信を高める。

《副次的エンドポイント》

① 参加者ががん治療に伴う外見変化とその支援方法に関する知識を習得する。

② 参加者ががん経験者の日常生活を支える地域の社会資源に関する知識を習得する。

③ 参加者のがん経験者の外見支援に対する困難感を低減する。

(2) 対象者

県内の美容業従事者と医療従事者の両者を研修対象者に含める。今回のがん経験者対象 調査の結果、患者の外見ケアに関する最大の情報源は医療従事者であり、医療従事者が地域 の美容サービスに関する情報を把握しておくことの重要性が示唆された。また、美容業従事 者対象調査によれば、これまで地域のがん医療に携わる者と美容業従事者が交流する機会 はほとんどなかった。よって、本研修会では、美容業従事者と医療従事者ががん経験者の外 見支援に関する互いの役割や知識・経験について情報交換する場を提供し、地域におけるが ん経験者支援のための協力関係作りに寄与する。

(3) 研修内容

⚫ 美容業従事者対象調査の結果から、特に美容業従事者に関心の高いテーマである「が ん治療の副作用とその対処法」「がんという病気の特徴」「がん治療を行う医療機関で 実施されている外見ケアの方法」を含める。

⚫ 「がん治療を行う医療機関で実施されている外見ケアの方法」に関するセッション では、事例を紹介して参加者に自分ならどう対応するかを考えさせ、当院で実施して いる外見ケアに関する患者教育のデモンストレーションの後、参加者間で意見交換 を行う。

⚫ 美容業従事者に関心の高いテーマである「がん経験者の髪や皮膚に負担の少ない美 容製品」については、『がん患者に対するアピアランスケアの手引き(2016 年版)』

を紹介し、現時点では特定の美容製品の有効性を示す高度なエビデンスがないこと を含めて解説する。

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⚫ 多くの美容業従事者は、がん経験者に美容サービスを提供する機会が少ないことか ら、がん経験者への理解が深められるような機会を提供する。

➢ がん経験者の外見変化とその支援に関する実態やニーズに関する調査結果を報 告し、この地域の現状と課題について理解を深める。がん経験者が自由記述欄

(Ⅶ 参考資料-1)に記述した美容サービスに関する具体的な意見・感想等を紹 介する。

➢ がん経験者の外見変化や地域の美容サービスの利用に関する体験談を聴く機会 を設ける。

(4) 実施方法

⚫ 多くの美容業従事者が参加できるよう、開催日は週末・祝日ではなく月曜日とする。

⚫ がん経験者の理解を深めるためのセッションを本研修会の最初に行う。講師とな るがん経験者と研修会参加者の緊張感を和らげるため、研修スタッフとがん経験 者との座談会の形式を採用する。

⚫ 医学的な情報は講義形式のセミナーで提供する。

⚫ 講師・ファシリテータや他の参加者とのディスカッションを通して、学習内容を実 務に応用できるようワークショップ形式のセッションを実施する。

⚫ 美容業従事者と医療従事者間の情報交換や患者支援のためのネットワーク作りを 促すため、小グループによるグループワークを採り入れたセッションを提供する。

小グループ(5-6 名)は地域別に形成し、メンバーは職種混合で構成する。

⚫ グループワーク形式の研修会に慣れていない美容業従事者は少なくないため、各 グループにはファシリテータを配置する。

(5) がん経験者が地域の美容サービスを利用しやすい仕組みづくり

⚫ がん経験者対象調査の結果によれば、多くの者が地域の美容サービスに関する情 報提供を必要としていても入手困難な状況にある。よって、本研修会では、地域の 美容サービスに関する情報を集約し、医療機関で情報提供できるような仕組みを 作る必要がある。

➢ 美容業従事者の参加者が勤務する店舗の場所を示す「外見サポーターMAP」を 作成する(協力は任意とする。参考資料 Ⅶ-3 参照)。

➢ 美容業従事者の参加者には自施設の紹介パンフレットを持参してもらい、「外 見支援リソース・バインダー」にまとめる。がん経験者・家族や、医療・福祉 関係者が自由に閲覧できるよう、「外見サポーターMAP」と一緒にがんサロン に設置する(協力は任意とする。参考資料 Ⅶ-3 参照)。

⚫ 参加者には修了証書(研修会への参加を証明するもの)を発行し、がん経験者やそ の家族等が外見の悩みを美容サロン等で相談するきっかけ作りに役立ててもらう。

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