第 2 章 漁港水域の有効活用の現状
2.3 結果
2.3.3 増養殖場としての活用
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図-2.3.9 漁 港 水 域 の 漁 場 と し て の 評 価 に つ い て
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図-2.3.10 漁 港 水 域 内 で 種 苗 放 流 を 行 う 理 由
図-2.3.11 漁 港 水 域 内 で 養 殖 ・ 中 間 育 成 ・ 蓄 養 を 行 う 理 由
(2)漁 港 水 域 の メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト
漁 港 水 域 内 で 増 養 殖 を 行 う 際 の 維 持 管 理 の メ リ ッ ト ・ デ メ リ ッ ト に つ い て の 回 答 を 表-2.3.6~7に 示 す .
漁 港 水 域 の メ リ ッ ト と し て 挙 げ ら れ た 回 答 を 分 類 す る と , 作 業 性 と 経 済 性 に 大 別 さ れ た .作 業 性 の 面 で は ,「 維 持 管 理 の 容 易 性 」や「 給 餌 が 楽 で 時 化 が な い 」と い っ た 点 が 挙 げ ら れ た .経 済 性 の 面 で は ,「 漁 場 が 近 く ,投 餌・出 荷 コ ス ト が 軽 減 で き る 」 や 「 施 設 が 傷 ま な い 」 と い っ た 点 が 挙 げ ら れ た .
一 方 , デ メ リ ッ ト と し て 挙 げ ら れ た 回 答 を 分 類 す る と , 漁 場 環 境 と 管 理 面 に 大 別 さ れ た . 漁 場 環 境 の 面 で は ,「 水 質 悪 化 」 が 最 も 多 か っ た . こ れ ら は , 水 深 が 浅 い こ と に よ り , 夏 季 に 高 水 温 に な り や す い こ と や , 河 川 水 の 流 入 に 伴 う 低 塩 分 や 濁 り , 残 餌 に 伴 う 溶 存 酸 素 の 低 下 や 赤 潮 の 発 生 等 を 含 む . 次 い で 「 航 行 船 舶 が 多 い 」 こ と や 「 水 域 が 狭 い 」 と い っ た 漁 港 水 域 の 本 質 的 な 問
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題 を 挙 げ ら れ た .管 理 面 と し て は ,「 陸 に 近 く 密 漁 さ れ や す い 」と い っ た 点 や
「 水 域 利 用 に 際 し , 関 係 機 関 と の 調 整 に 時 間 が か か る 」 等 が 挙 げ ら れ た .
表-2.3.6 漁 港 水 域 内 増 養 殖 を 行 う 際 の 維 持 管 理 の メ リ ッ ト
表-2.3.7 漁 港 水 域 内 で 増 養 殖 を 行 う 際 の 維 持 管 理 の デ メ リ ッ ト
(3)漁 港 水 域 内 で の 増 養 殖 に よ り 得 ら れ た 成 果 と 今 後 の 方 向 性
漁 港 水 域 内 で の 養 殖 ・ 中 間 育 成 ・ 蓄 養 に つ い て , こ れ ま で の 成 果 に つ い て の 回 答 を 図-2.3.12 に , 今 後 の 方 向 性 を 図-2.3.13に 示 す .
こ れ ま で の 成 果 と し て は「 安 定 的 に 生 産 で き る 」(37% )や「 魚 価 の 高 い 時 期 に 出 荷 で き る 」(18% ),「 魚 価 の 安 い 小 型 魚 を 出 荷 サ イ ズ ま で 育 て ら れ る 」(11% ) と い っ た こ と が 挙 げ ら れ た . そ の 他 意 見 の 内 訳 は 以 下 の 通 り で あ る .
・ 漁 港 内 に て 活 イ ワ シ を 蓄 養 す る こ と に よ り , 漁 場 で の 操 業 回 数 ( カ ツ オ 一 本 釣 ) が 増 え た ( 千 葉 県 勝 浦 漁 協 )
・ サ ケ の 回 帰 来 遊 が 若 干 増 加 し た ( 青 森 県 関 根 浜 漁 協 ・ 小 田 野 沢 漁 協 )
特徴 メリット 件数
作業性 施設の維持管理が容易(設置,撤去,日常の見廻り等) 26
給餌が楽である・時化が無い 17
陸上作業用地が確保できる 3
監視が容易 3
経済性 漁場が近く,投餌・出荷コストが軽減できる 3
施設が傷まない 3
販売・流通に便利 1
燃料コストを縮減できる 1
特徴 デメリット 件数
漁場環境 水質悪化(高水温,低塩分,濁り,残餌,赤潮等) 19
航行船舶が多い 4
水域が狭い 3
水深が浅く,生簀の設置に不向き 2
網が汚れやすい 1
浮泥が堆積しやすい 1
管理 陸に近く密漁されやすい 2
関係機関との調整に時間がかかる 1
残餌の沈殿を避けるため時間を分けて給餌 1
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・ マ ダ イ を あ る 程 度 の 大 き さ に な っ て か ら 放 流 す る の で 生 存 率 が 良 い ( 秋 田 県 漁 協 南 部 総 括 支 所 )
・ 冬 場 の 収 入 源 ( ワ カ メ 養 殖 ) と な る ( 福 井 県 雄 島 漁 協 )
次 に , 今 後 の 方 向 性 に つ い て は ,「 現 状 維 持 で よ い 」 と の 回 答 が 50% 超 を 占 め た . 一 方 で ,20% 程 度 は 「 規 模 の 拡 大 」 を 回 答 し て い た . ま た , そ の 他 意 見 と し て は , 以 下 の 通 り で あ っ た .
・ 地 域 柄 , 首 都 圏 観 光 エ リ ア で も あ り , レ ジ ャ ー と 漁 業 の 混 在 と す み 分 け ( 千 葉 県 波 左 間 漁 協 )
・ 品 質 を 高 め て い き た い ( 長 崎 県 ク ロ マ グ ロ 養 殖 業 者 )
・ 市 場 価 格 が 安 く , も う 少 し 高 く 買 っ て く れ る 場 所 が あ れ ば 続 け た い ( 山 形 県 に じ ま す 養 殖 業 者 )
図-2.3.12 漁 港 水 域 で の 養 殖 ・ 中 間 育 成 ・ 蓄 養 の こ れ ま で の 成 果 3.9
6.5 11.7
18.2 22.1
37.7
0 10 20 30 40
高齢者や女性の就業機会が増加した 当初の想定よりも難しかった 魚価の安い小型魚を出荷サイズまで育てられる 魚価の高い時期に出荷できる その他 安定的に生産できる
(%)
n=77
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図-2.3.13 漁 港 水 域 で の 養 殖 ・ 中 間 育 成 ・ 蓄 養 の 今 後 の 方 向 性
(4)漁 港 水 域 に 付 加 す る 機 能
漁 港 水 域 で , 増 養 殖 を 行 う 際 に 付 加 す る 機 能 や 求 め ら れ る 環 境 に つ い て の 意 見 を 図-2.3.14 に 示 す .
今 後 ,漁 港 水 域 で 付 加 す る 機 能 と し て は ,「 汚 泥 の 浚 渫 」(13 件 )や「 海 水 交 換 機 能 の 向 上 」(8 件 ) が 上 位 を 占 め た .
図-2.3.14 今 後 漁 港 で 増 養 殖 を 行 う 際 に 付 加 す る 機 能
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