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9 実際の研修への適用

9.3 教授法

9.3.3 哲学の教授法

哲学の教授法は,7.3 節の教授法設計よりカリキュラムの内容に応じて知識学習と実践学習を選択する.リ ーダーシップについての研修は,技術の研修とは異なり研修生にとっては初めての内容が多いので,講師が研 修生に直接指導する講義,講話による知識学習を選択した.コミュニケーションの教授法は,ライトニングト ークを導入し,プレゼンテーションを実際に研修で行う実践学習として設計した.

9.3.3.1 リーダーシップの教授法

図9.4にリーダーシップの教授法を示す.リーダーシップの教授法は,講話,講義を中心とした知識学習と して設計する.リーダーシップの教授法では,事前学習で講話資料,講義資料の予習や事前課題に取り組む.

研修は講師による講話や講義が中心である.講話,講義後は,その内容についてのディスカッション,演習を 実施する.事後学習では研修でのディスカッションや演習結果についての事後課題に取り組む.

リーダーシップの教授法における事前学習,研修,事後学習について以下に説明する.

(1) 事前学習

事前学習で講話資料,講義資料について予習し,内容についての質問事項をまとめる.講話や講義,ディ スカッションや演習で使用する課題がある場合は事前学習で取り組む.

(2) 研修

研修では,講師による講話や講義を実施し,研修内容についてのディスカッション,演習を行う.事前学 習でまとめた質問事項,事前課題は,研修時に講師に回答を確認する.ディスカッションでは,講話や講義 の内容に関する課題について,講師を交えて議論,演習を進めることで,リーダーシップについての理解を 深める.ディスカッション,演習のテーマとして事前課題の結果を使用する場合もある.

(3) 事後学習

事後学習では,研修でのディスカッションや演習の結果を参考にして事後課題に取り組む.事後課題は,

リーダーシップについての課題である.課題に対するリーダーシップについての自己の考え方を研修内容に 基づいて整理する.また,事前学習でまとめた質問については,講師から得た回答と研修で得た知見を整理 してレポートとしてまとめる.

図 9.4 リーダーシップの教授法

9.3.3.2 コミュニケーションの教授法

図9.5にコミュニケーションの教授法を示す.コミュニケーションの教授法は,ライトニングトークによる プレゼンテーションの実践学習として設計した.

研修では,研修生がリーダーシップについてのライトニングトークを実際に行い,発表の構成や内容,プレ ゼンテーションスキルについて指導と振り返りを実施する.ライトニングトークは,リーダーシップに必要な コミュニケーション能力の向上を図るために導入した.そこで,ライトニングトークのテーマは,リーダーの 心得,考え方,判断基準などリーダーシップを発揮する上で最低限考えておくべき内容とした.コミュニケー ションの研修は,研修期間中に数回実施する.

コミュニケーションの教授法における事前学習と研修について以下に説明する.

(1) 事前学習

事前にテーマを展開し,研修で使用するライトニングトークの資料を作成する.前回の振り返り結果があ る場合は,その内容を発表資料に反映する.

(2) 研修

研修では,全員がライトニングトークを実施し,講評,指導の後,各自振り返りを行う.

ライトニングトークの時間は3分とする.研修生,講師は,各ライトニングトークを発表後の1分間で 評価する.ライトニングトークはビデオカメラで撮影し,振り返りに使用する.

予習 課題の実施 事前課題

質問 実施結果

講話

(講義)

課題

結果

事後課題

(演習)

課題の実施

実施結果 カッションディス 講話資料

(講義資料)

<事前学習>

<事後学習>

<研修>

講評/指導では,講師が研修生のライトニングトークで気づいた点について指導する.発表内容の構成や 論理展開,発表資料の作り方,プレゼンテーションスキルについて,研修生が実際に使用した発表資料を例 に具体的に説明する.

振り返りでは,評価結果,ビデオ,講師の講評/指導に基づいて,各自が自分のライトニングトークを振 り返り,改善点を振り返り結果にまとめる.振り返り結果は,次回のライトニングトークに反映する.

図 9.5 コミュニケーションの教授法 資料作成

テーマ

発表資料

ライトニング

トーク 評価結果

振り返り

振り返り 結果 講評/指導

ビデオ

<事前学習>

<研修>