• 検索結果がありません。

品質管理の実施

ドキュメント内 テスト見積り (ページ 149-152)

第2部 事例編

5 ジャステック

6.4 ソフトウェア品質会計制度の適用方法

6.4.3 品質管理の実施

(1)上流工程(設計・製造工程)における品質管理 書式変更 : 箇条書きと段落番号

設計・製造工程では、その工程の立ち上がり時にその工程の成果物である仕様書の想定ページ数 やプログラムの想定規模を元に欠陥摘出目標を確認する。

設計工程では仕様書のドラフトが完成した時点から、製造工程ではプログラムのコンパイルが完 了した時点から、レビューやインスペクションを通じて欠陥数をカウントし、その修正状況をチェ ックする。各設計工程の仕様書完成時(レビュー完了時)、製造工程で全てのソースプログラムの完 成時(レビュー完了時)にその工程の欠陥の摘出目標と実際の予実評価を行い、工程完了判定を行 う。もし、欠陥摘出数が目標値と有意な差がある場合にはその工程の成果物の品質に問題あると判 断し、追加のレビューを行う。

工程完了判定時にはこれまでの欠陥摘出目標達成上の評価を行い、潜在している欠陥数の見直し を行う。また、設計・製造工程の途中で仕様変更、仕様追加などの理由により開発規模が変更にな った場合には、これらの変更を考慮して潜在している欠陥数の見直しを行う。特に製造工程の完了 時(上流工程)の完了時はテスト工程(下工程)の欠陥摘出目標の見直し(変更)を検討する。こ の見直しによりテストすべき項目の見直しが必要であれば、テスト仕様書の見直しを図り、実施予 定テスト項目数および実施計画を見直す。

図 6.5 上流工程での適用例

(2)下流工程(テスト工程)における品質管理

下流工程(テスト工程)ではテスト計画に従ってテストを実施し、欠陥を摘出する。

実施するテストは次の 3 種類に分け、それぞれテスト工程で実施する項目数、設定根拠を明確に する。

① 新規機能テスト項目:新規作り込み機能の確認項目

② 流用機能テスト項目:新規流用・移植機能の確認項目

③ 既存機能テスト項目:既存機能の確認項目(デグレードテスト)

新規開発では、①あるいは②を中心にテストを行い、

テストの実施する際には、過去の開発における欠陥摘出の実績値(欠陥数/KS)、欠陥 1 件あた りのテスト項目数)、および上工程での欠陥摘出状況を考慮して開発プロジェクトとしての標準値を 設定し、これに従ってテスト種別毎の実施予定テストの実施スケジュールを策定する。特に上工程 で欠陥の検出が少なかった業務機能は本来上工程で検出されるべき欠陥がテストを通じて検出され

書式変更 : 箇条書きと段落番号

151

る可能性が高い。テスト設計ではこの点を考慮する必要がある。

単体テストは、要求機能の評価(ブラックボックステスト)に偏りがちであるが、ロジックの網 羅度(命令網羅、条件網羅、複数条件網羅)を考慮したホワイトボックステストも併せて行なうこ と、命令網羅を効率的に行うためにはテスト項目を増やすのではなくバグ摘出率の高いテスト手法 を採用することを提唱している。

結合テストやシステムテストでは、機能特性に偏った評価を行うのではなく、ユーザの要求事項 として求めているシステム特性や業務特性、ソフトウェア特性を考慮して、信頼性、使用性、効率 性、保守性といった品質特性の観点からも評価することを求めている。

また網羅性の高いテスト設計書が用意できても、テスト環境やテストデータの準備、検査者の能 力によりテスト工数や検出される欠陥数が変わるため、テスト設計にあたってはこれらの要素も考 慮して見積や準備を行う必要がある。

テストの途中であっても中間評価でテスト項目の消化数、テスト消化率および検出した欠陥数か らテストの品質状況、プログラムの品質を評価し、評価が悪い場合にはその原因を調べ、必要なら ばテスト設計の見直し、上工程のレビューの再実施を行い、テストの再見積を行う。

テストを実施する際には、過去の開発における欠陥摘出の実績値(欠陥数/KS)、欠陥 1 件あた りのテスト項目数)、および上工程での欠陥摘出状況を考慮して開発プロジェクトとしての標準値を 設定し、これに従ってテスト種別毎の実施予定テストの実施スケジュールを策定する。テストの実 施に伴って摘出された欠陥の実績は、テスト項目の消化状況と欠陥の摘出状況を表したグラフなど を利用して、品質目標の予定と実績の確認・評価を行う。

評価は各テスト工程(単体テスト工程、結合テスト工程、総合テスト工程)の完了時のタイミン グで品質会計の中間評価を行う。

テスト評価は、テスト項目の網羅性、適切性、十分性およびテスト記録の正当性の観点から行う。

下流工程では、目標摘出欠陥数は目標値以下(1-α)%となる(αは上流工程で検出する目標摘出 率)ように管理しており、もしこの目標値を超えるような場合には、上流工程での品質管理に問題 があったとみなし、問題点を洗い出してその対策立案と再テストを実施する。評価では検出した欠 陥数と目標値の差異分析だけではなく、テストの消化状況と欠陥の摘出状況から見た品質の安定度 も評価の対象として品質状況を判断し、次の工程に移行するかどうかを判断する。

総合テスト工程終了時の評価後、全工程での欠陥の摘出目標と実勢を合計した最終判断を行い、

本番稼動後に発見される可能性のある残潜在欠陥数の予測とそのリスク評価を行う。

図 6.6 下流工程での適用例

(3)本番稼動後のフォローアップ

開発期間中には検出されずに本番稼動後に発覚する欠陥もあるため、本番稼動後も定期的な評価

書式変更 : 箇条書きと段落番号

を行う。ここでは、本番稼動後に発覚した欠陥は総合テスト終了時に予測値以下であるかどうか、

また発覚した場合のリスク対策に問題は無かったかを評価する。

また、開発プロジェクト全体を振り返って、

・ 実績値から見て工程別の欠陥摘出目標値の設定は適切であったか?

・ 是正処置などは組織的に展開されているか?

について評価し、今後の管理の参考とする。

ドキュメント内 テスト見積り (ページ 149-152)