「Toyota Green Wave Project」活 動 の 受 け 皿 と し て、
2015年5月に「オールトヨタ自然共生ワーキンググルー プ」を23社で立ち上げ、トヨタグループの自然共生の取り 組み拡大や情報発信の充実、グループの連携強化などに取 り組んでいます。
2016年度の国内実績は、オールトヨタ個社活動の合計116 件で、企画時より17%増となるなど、着実に活動が進展し ています。また、参加会社同士のつながりが実を結び、中部 エリアを中心に日本全国へと広がっています。
さらに、オールトヨタ統一活動として、春に続き2回目とな る「つなぐ」活動を実施。2016年10月、ラムサール条約の 登録地である藤前干潟清掃活動「藤前干潟クリーン大作戦」
(名古屋市)へ、15社・21人で団結して参加しました。
オールトヨタ自然共生ワーキンググループ活動
◦Toyota Green Wave Project 「地域をつなぐ」
◦Toyota Today for Tomorrow Project 「世界とつなぐ」
◦Toyota ESD Project 「未来へつなぐ」
* ビオトープ:自然の生態系を身近に感じられ、動物や植物が 恒常的に生活できるように造成または復元された小規模な生息空間
※ 生態系モニタリング、外来種対策、海辺の生態系保全 森林保全・里山整備
希少動物・生態系保全 工場の森づくり
水(水域保全、流域水質改善)
ビオトープ*でつなぐ活動 その他※
34.5%
18.6%
15.9%
15.0%
8.0%
8.0%
オールトヨタ自然共生ワーキンググループ個社活動実績(国内116件)
オールトヨタ第2回統一活動
Challenge 6
「プリウス」を生産する堤工場をモデル工場として、2007年 より「サステイナブル・プラント活動」に取り組んでいます。
活動のコンセプトは「自然を活用し、自然と調和する工場づ くり」で、エネルギー低減・エネルギー転換・地域交流・生態 系の保全に取り組んでいます。
こうした活動のなか、世界各地の従業員・家族・地域の皆様 で進めてきた工場の森づくりは、2016年に国内外の拠点で の植樹本数が累計118万本となり、多様な生物が生息するな ど、自然や生きものを育む拠点となっています。
元町工場にある環境センター*では、生きものの生育環境の 整備として工場敷地内で植樹を進め、従業員のエコマインド 向上を図ってきました。
2016 年には植樹エリアにビオトープを整備しました。同 エリアでは植樹した樹木が成長したことや、水辺を創出した
ことで生育環境の多様化が一層促進されました。
従業員による生物調査によって、カワセミ、キマダラセセリ、
ギンヤンマなどが確認され、トンボを指標とした調査では、
ビオトープ整備前に6種だったトンボの種数が整備後には 14種に増え、生育環境の整備効果が確認されています。
今後も生育環境の整備をさらに進め、人と自然が共生する 工場づくりを進めていきます。
サステイナブル・プラント活動
従業員調査により確認された生きもの
* 環境センター:トヨタの工場などで発生する可燃性の廃棄物から得られる エネルギーを、元町工場で活用するプラント。中では低炭素、資源循環、
自然共生に関するさまざまな実験的取り組みが行われています
2016年6月には、「Green Wave Project」の意義や生物多 様性の大切さ、グループ各社の取り組み事例を紹介した冊子
(vol.1)を従業員に配付しました。2017年6月には、国内に 広がり始めたオールトヨタの2016年度の取り組みを盛り込 んだ冊子(vol.2)を発行し、従業員の活動への参加意識向上 や横断的な協力の重要性を、継続して啓発しています。
『オールトヨタ グリーンウェーブ プロジェクト』冊子(vol.2)発行
冊子中面(2016年度チャレンジMAP)
http://www.toyota.co.jp
トヨタ 環境 グリーンウェーブ 検索
アサマイチモンジチョウ キマダラセセリ ハグロトンボ ギンヤンマ
コゲラ
キセキレイ カワセミ ビオトープ
環境への取り組み Challenge 6 人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ
愛知県豊田市と岡崎市にまたがる地域に、持続可能な次世代 モビリティ開発のため、新しい研究開発施設の建設を進めて います。
この事業では、「自然と共存し地域と調和するテクニカルセ ンター」をコンセプトに、事業予定地の約6割を保全エリア として残し、地域の皆様と共に、森林、谷津田の再生やその 管理を行っています。また、その取り組み状況や得られた新 しい知見などを、積極的に情報公開しています。
これまで谷津田の水路やため池に棲む希少種のホトケドジョ ウを守るため、谷津田での農薬・化学肥料の使用の抑制、放 棄水田の復元を進めてきました。2016年度はそれに加え、
ホトケドジョウが自由に移動しやすいよう、流れの速いU字
溝を石張りの水路にして穏やかな流れをつくる水路のネット ワーク化を進め、その工事が終了しました。これらの取り組 みの効果については、魚体に標識を付け、水路をどのように 移動しているか確認しています。
新研究開発施設の「自然・地域との共生」に向けた取り組み
工事前の水路(左)と
工事後の石張りの水路(右) ホトケドジョウ
アカウミガメの産卵地として知られる愛知県渥美半島の表浜海岸で、養浜活 動を展開しているNPO法人「表浜ネットワーク」「あかばね塾」の取り組み に賛同し、2011年から従業員と家族が保全活動を行っています。
これまでも、海岸清掃や、砂の堆積を促す「堆砂垣」、2016年度からは葦を 活用した「草方格*」づくりに取り組んできました。
2017年3月には、海岸に近い田原工場と本社地区の従業員と家族190人が 参加し、5月から産卵に訪れるアカウミガメを迎える準備を整えました。
2016年7月、インドの製造事業体TKMは、バナルガタ国立公園において植 樹会を実施し、500本の苗木を植えました。このイベントには600人の従業 員が家族とともに参加し、南バンガロールのデリー公立学校から生徒150 人、カルナタカ森林局からも100人が参加しました。
植林による森林再生は、CO₂削減に最も有効な手段といわれています。成 長した木は年間20kgのCO₂を吸収し、約118kgの酸素を生み出します。
TKMは2009年に大規模な植林事業を開始し、これまでに26万5,000本の 苗木を植樹しました。TKMのラジュ・ケットコール副社長は、「トヨタの文化 には、環境保護の考えが根付いています。環境汚染に対抗するには、環境に対 する意識を高めるだけではなく、地域と協力して対策を進める必要がありま す。そのため、従業員には植林活動や環境月間の活動に参加してもらうよう にしています」と語りました。
アカウミガメ産卵地保全活動(日本)
CO₂削減に向け国立公園の森林再生に協力(インド)
表浜海岸アカウミガメ産卵地保全活動
植林活動に参加した子どもたち
* 草方格(そうほうかく):枯草や枝を碁盤の目状に地中に差し込むことで、地表面の風速を低減 させて砂の移動を止める技術
* WWF(World Wide Fund for Nature):世界自然保護基金
これまで「トヨタ環境活動助成プログラム」や中国・フィリ ピンにおける植林活動など、国内外の環境NGOとの活動を 行ってきました。今後は、長年継続してきた環境活動助成を、
「Toyota Today for Tomorrow Project」としてグローバ
ルに強化し、世界で自然保全活動をしている団体と協働で、
自然共生・生物多様性分野の課題解決につながるようなプロ ジェクトを立ち上げ、社会に貢献していくことを目指します。