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各事業ユニットに係る課題

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第1章  事業の背景と概要

2.  各事業ユニットに係る課題

前章と重複する部分もあるが、改めて各事業ユニットにおける課題を下記に整理する。 

 

(1)専門人材(睡眠コンサルタント)の養成 

今年度はスリープマスターに引き続き、睡眠指導士の養成まで試行した。今後は、要 望の高かった「運動・食事と睡眠の関連」を盛り込む他、講座のプログラムや教材のブ ラッシュアップを進めるとともに、睡眠関連企業との連携による法人顧客の安定的確保 や、医療職との業務範囲の整理・連携方法、実際の活躍の場の創出などが課題となる。 

個別課題としては、地域の教育委員会や健康センターとの連携による効率的集客・コ スト削減や、参加者の知識レベルの差異に対応するための医療職等の部分的受講免除な どの検討が求められている。 

また、今後の事業展開の項で詳細は述べるが、遠方の受講希望者や事業拡大を考える と、他地域(首都圏等都市部)における出前講座の開催の可能性や、IT を利用した遠隔 学習システムの開発や、単位制の導入などの方策が考えられる。 

 

(2)睡眠相談の開発・試行 

対面(面談)については、専門医等が、医療保険内の相談より丁寧かつ時間をかけて、

訴えを聞き、返答することができたことから、前述のようにほぼ全員が満足している。

課題としては、広い敷地内で、初回の参加者を効率的に誘導する方法の検討や、プライ バシーの保護が可能な待合室の確保等が挙げられる。 

電話相談についても同様に、経験豊富な看護師が丁寧に把握しているため、担当者の 主観としては、概ね好評と判断されている。掲示板についても医師が細やかに対応した ため、返答に納得したモニターの回答が多かった。 

ただし、コスト面についてはさらにそれぞれ課題がある。対面(面談)については、

専門医等が対応した場合、その報酬に見合った価格設定をすると、非常に高額となり、

顧客層が限定されることになる。睡眠指導士の専門知識をより高めて本業務にあたるこ とも考えられるが、医療職でないことから限界が考えられ、顧客の重症度等によって分 担する方法や、その際の基準等を検討する必要がある。 

掲示板・電話は、ある意味、敷居を低くして、幅広く睡眠に悩みを持つ人を集め、必 要性に応じて、面談に振り分ける機能を持つ。特に、電話については、3つの相談方法の うち、最も匿名性が保たれ、また、PC を持たない顧客でも参加できる反面、一般企業の カスタマーセンタ−同様、単に「(寂しいので)話をしたい」というニーズに対応せざる を得ない場合もある。また、確実な課金方法も検討する必要がある。 

掲示板での相談については、ある程度、睡眠指導士が担当できるよう訓練することが、

コストの低減においては重要となる。 

いずれにしても、顧客の相談内容によっては、医療行為に近い内容となることから、

医療機関で行うべき内容と本事業の業務範囲を整理しておく必要がある。また、より効 率的に業務を遂行できるよう、それぞれの相談ツールを見直すことも考えられる。 

 

(3)睡眠ドックの開発・試行 

本ドックに対する、ある程度のニーズ(自らの睡眠状態を客観的に把握したい)は確 認できたが、一番の課題は、顧客ニーズを加味しながらも、事業の継続が可能な利益を あげられるような事業形態の追求・コストである。 

現時点での結論では、別の団体(ライオンズクラブ、医師会など)が主催する講演会 等と共催してドックを実施する形態が最も実現性が高いと思われる。つまり、主催者の 依頼を受けて専門医等講師を派遣して講演を行い、検査機器を参加者が自宅へ持ち帰り、

計測し、解析を担当する機関へ返送してもらい、後日、解析結果を返送する方法である。 

検査装置の説明を除く、集客、会場設営、当日の進行等、運営に関わる業務を主催者 が担当することにより、大幅な労力・コストの低減が図られる他、遠隔地での開催も可

能である。さらには、会場費、講師謝金などの直接経費を第三の主催者側が負担するこ とからも、利益率は向上する。 

ただし、検査装置を自宅で持ち帰るために、夜間の装着時に不明点や不具合が出ても 対応できない、高額な機器が回収しきれない(紛失する)などの課題・リスクがある。(必 ず返送してもらうため、装着方法や返送の手順など全ての説明書と検査装置を一つの箱 にまとめ、検査パッケージを用意した)。 

 

(4)睡眠講習会の開発・試行 

参加者からは高い評価が得られており、特に、日常生活でも活用できるという点の満 足度が高かった。ただし、表現・内容は、成人を念頭においたものであり、今後は、教 育現場での一層の展開を考えると、講習内容や教材を児童や中学生のそれぞれの理解レ ベルに応じた表現とするなどの工夫が求められる。また、職種等をより限定して、それ ぞれの勤務状況に応じた内容とすることで、より満足度が高まると思われる。 

なお、配布資料は、睡眠教育の際の指導者養成用に作成された教材と同じ物を使用し たため、比較的難易度が高く、講習会用により平易で簡易なものが必要となる。 

今後の睡眠教育拡大のためには、教員に対して睡眠知識を獲得する機会(講習会)が 必要となる。 

事業の採算性としては、有料で直接講習会を主催する場合と、他団体が主催する会に 講師を派遣し、講師派遣料を得る場合が考えられるが、講師が養成されるまで、事業の 拡大は困難である。講師としては睡眠指導士が想定され、睡眠指導士単独で講習会を担 当できるよう、十分な訓練を施すことが重要である。 

一方、本分野は、睡眠教育の必要度の認識の変化により、近い将来には有料化の可能 性がある出版業として展開すると、教育関係者や教育熱心な保護者等に対して、一定数 の販売が見込まれる。 

 

(5)運動・栄養指導プログラムの開発・試行 

参加者の満足度が高いプログラムである。ただし、参加者の事前の期待度は60%弱と それほど高くないことから、多くの参加を得るには事前の期待を高めるような取り組み が重要と考えられる。プログラムの効果などをうまくPRしていく戦略が重要となる。 

本事業ユニットでは、集団運動指導・個別運動指導・遠隔運動指導の3形態で実施し ているが、この中でニーズが高く、採算的にも優れているのが、集団運動指導である。

しかしながら、有料でも利用したい人は46%程度、しかも単価は1000円以下という人 が80%近くとなっている。集団運動指導の場合でも、それほど採算が高いとは言いがた い(例:1時間半の教室を開催する場合、指導者等人件費で5,000円程度、プログラム ソフト料で5,000円程度、場所代が5,000円程度だと仮定した場合、参加者支払額の単 価は500円であれば30名、1,000円であれば15名で収支がゼロになる)。 

 

(6)森林浴・里山体験プログラムの開発・施行 

本プログラムにおいても、上記(5)同様に、プログラムの効果などをうまくPRしてい く戦略が重要となる。 

本事業ユニットの最大の難点は、イベント当日の気温や天気に左右される点である。

敷地は龍谷大学の所有地であるため、場所代等は発生しないものの、講師を確保してお く必要があり、また、そもそもの稼働率が低くなるという天候リスクは避けられない。 

また、⑤同様、有料の場合は参加意向は約30%、また、一回当たりの単価は1000円 以下という人が80%となっていることから、収支は厳しい。よって事業として成立する ためには参加人数の確保により収入を増やすことが考えられる。ただし、その場合、ボ ランティア等によるアシスタント活用など、参加者の満足度を低下させないように配慮 する工夫等が必要となる。 

     

第5章  今後の事業展開 

   

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