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第 5 章 StewartPlatform 型パラレルリンク構造 の制御

5.4 可動領域の可視化

58

59 となる。

回転中心座標点𝐶𝑐= [𝑥𝑐 𝑦𝑐 𝑧𝑐 0 0 0]𝑇は, 𝑥𝑦平面において𝑥𝑐と𝑦𝑐ともに-5mm から

1.0mm 刻みで+5mm までの 121 点,さらに高さ𝑧𝑐において+123mm から 5.0mm 刻みで

133mmまでの3点で計363点の計測を行った。

表5.8にエンドエフェクタ可動領域測定条件を示す。以下の図でエンドエフェクタ可動領 域 検 証 結 果 を 示 す 。 図 5.12, 図 5.13, 図 5.14 は 一 例 と し て , そ れ ぞ れ 高 さ

zc=123mm,128mm,133mm における𝑥𝑦平面上の回転座標点の最大回転角度の等値線を表し

ている。図5.15,図5.16,図5.17はそれぞれ同条件におけるワイヤーフレームを表してい る。この結果より,

・𝑧軸の変化は領域全体の運動変換の比率に影響し,領域の形状はほとんど変化しない

・可動領域の形状はエンドエフェクタとアクチュエータの接続点𝐸𝑚を結ぶ6角形と類似 している

という傾向があることを確認できた。

本節では StewartPlatform 型パラレルリンク構造実験装置に対するエンドエフェクタの回 転移動による可動領域検証を行った。その結果,ハードウェアを製作する前段階における,

各物理パラメータに対する施工の指針が明確となった。具体的には,ベースプラットフォ ームおよびエンドエフェクタのアクチュエータ接続点によりエンドエフェクタの可動領域 の傾向が決定することが分かった。また,エンドエフェクタの可動領域検証アルゴリズム とそれを実行するプログラムを開発した。付録b,付録cに示す。

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図5.10にエンドエフェクタの最大可動量検証フローチャート

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図5.11エンドエフェクタの回転移動概要

表5.8 エンドエフェクタ可動領域測定条件

アクチェータストローク限界 20mm アクチュエータ最小長さ l (z=118mm相当) 119.73mm

測定分解能 Δθ 0.1°

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図5.12 𝑧𝑐= 123𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域等値線

図5.13 𝑧𝑐= 128𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域等値線

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図5.14 𝑧𝑐= 133𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域等値線

図5.15 𝑧𝑐= 123𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域ワイヤーフレーム

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図5.16 𝑧𝑐= 128𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域ワイヤーフレーム

図5.17 𝑧𝑐= 133𝑚𝑚におけるエンドエフェクタの最大可動領域ワイヤーフレーム

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第 6 章 まとめ

以下に本論文のまとめを述べる。

本論文では柔軟構造システムに対するモデリングと制振制御およびパラレルリンク構造 システムに対するモデリングとエンドエフェクタの分解能検証を行った。

まず第 2 章では本研究で使用した柔軟構造システムである片持ち梁振動実験装置の製作 をした。片持ち梁と圧電アクチュエータに関する説明を行い,製作した片持ち梁振動実験 装置に対し,共振周波数を正弦波掃引法により1次から3次共振までを導出した。

次に第3章では片持ち梁振動実験機の 1次共振を制振対象として,バンドパスフィルタ を用いた DVFC とセルフセンシングアクチュエータによる制振制御をそれぞれ行った。片 持ち梁振動実験装置のモデルをシステム同定により導出し,コントローラの作成を行った。

結果としてバンドパスフィルタを用いた DVFC を適用した場合,片持ち梁振動実験機の振

幅を15.41 [dB]低減し,セルフセンシングアクチュエータを用いたDVFCを適用した場合,

片持ち梁振動実験機の自由端での振幅を12.5 %低減することができた。これにより,バン ドパスフィルタを用いた DVFC での制振制御の有効性の確認とセルフセンシングアクチュ エータによるセンサレスでの制振制御の実現ができたと言える。

次に第4章では本研究で使用したパラレルリンク構造システムであるStewartPlatform 型 パラレルリンク構造実験装置の概要と特性について説明を行った。逆運動学と Jacobian に より,エンドエフェクタの位置・姿勢とアクチュエータ長さの関係式を導出した。

最後に第 5章では StewartPlatform型パラレルリンク構造実験装置のモデリングと分解能

問題に対する検証を行った。モーションコントロールについて説明を行い,StewartPlatform 型パラレルリンク構造実験装置に対し台形速度制御による 6 軸補間機能を採用した。そし

てMatlabを用いて作成したモデルを使用し,エンドエフェクタの分解能問題と最大可動領

域の検証を行った。結果として,分解能と可動領域に関するいくつかの傾向を確認する事 ができた。

今後は,柔軟構造システムに対してバンドパスフィルタを用いた DVFC 制御において,

共振周波数の変化に対する適応化システムを検討する。また,セルフセンシングアクチュ エータを用いたDVFC 制御において,圧電アクチュエータの静電容量の変化や誤差に対す る適応化システムを構築し,ブリッジ回路の平衡条件を厳密に満たせるシステムを検討す る。パラレルリンク構造システムに対しては,分解能問題において単軸方向の移動量の検 証だけでなく空間内の移動量の検証を行う。また,StewartPlatform型パラレルリンク構造実 験装置に対するMIMOシステム同定とコントローラ作成の検討を予定している。

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質疑応答

石川赴夫 教授

Q. センサレスで静止できたとあったが,あまり変化が見られないような気がする。これが 限界なのか。

A. RCブリッジ回路の平衡条件を満たす新しいシステムを作成することで改善できる。

Q. 分解能の検証では,3軸それぞれ単軸方向だけでなく,空間的に検証しなければ駄目で はないのか。

A. 手先の分解能は手先の位置・姿勢によって変化する。任意の位置・姿勢における空間的 な分解能を検証した場合,計測データ数が膨大な数となり計算に時間がかかる。このこと より,本研究では基礎検討として任意の位置における 3 軸それぞれの単軸方向の分解能の 傾向の確認を行った。今回の検証で幾つかの規則性を発見できたので,このデータを基に 空間的な分解能の検証を行いたいと考えている。

高橋俊樹 准教授

Q. 今回の研究(スチュワートプラットホーム)の目的は。

A. 精密作業ステージとして実用化する際,手先の分解能,最大可動領域に基づいた設計指 針が必要である。本研究ではその基礎検討として,任意の位置における xyz 軸それぞれの 単軸方向における分解能の検証と任意の座標点を中心とする手先の z 軸まわりの回転運動 に対する最大可動量の検証及び可動領域の可視化を行った。

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参考文献

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