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4. 予備観察

4.1 収録

老人福祉施設「蓬莱荘」での収録環境は以下の通りである。

図 4.1(予備観察における高年齢層群のデータ収録状況)

向かい合わせに座る①の組については、ビデオカメラ

2

台を用い一人一人別々に収 録した。音声は下側に描かれたビデオカメラに外付けし、2 人のほぼ中央に置いて収 録した。上側に描かれたビデオカメラは手持ちで、下側のビデオカメラは三脚に固定 した。

2

人が隣り合わせに座わる②の組では、三脚に固定したビデオカメラ

1

台を用いた。

外付けマイクをそのビデオカメラに接続し、2人の前に置いた。

どちらの場合も外付けマイクで音声を明瞭に拾う工夫をしたが、同じ部屋には他の 人もおり、テレビもついているので、かなりにぎやかで、クリアな音声は拾えなかっ た。なお図中に示した○は収録対象以外の人を表わすが、そのときの雰囲気を表現し ているのであって、正確な人数を表わしているのではない。

収録時、①の

2

人は、長方形に切られた紙を折り、折った紙を組み立てて人形を作 る作業を片方が行いっていた。この人はすでにたくさん折った紙を持ってきており、

テレビ

入口

マイク

マイク 手持ち

三脚で固定

三脚で固定

それを使って組み立てを行っていた。他方は、片方の持ってきていたまだ折っていな い紙を対話途中から折り始めた。

②の

2

人の目の前にはお茶とお菓子があり、片方はときどきお菓子を食べ、お茶を 飲んでいた。両者は薬の袋を前にしており、ときおり手にとることがあった。

4.1.2 低年齢層群のデータ収集低年齢層群のデータ収集低年齢層群のデータ収集低年齢層群のデータ収集

対照群として、20歳代から

30

歳代の成人についても、

2002

7

月に、普段通りに おしゃべりをしてもらってこれを収録した。高齢者と条件を合わせるため、女性であ ること、互いによく知っている関係であることを条件にした。1 組は学生で、もう

1

組は学校職員である。研究室内の休憩コーナーで収録を行った。

学内での収録環境は以下の通りである。

図 4.2(予備観察における低年齢層群のデータ収録状況)

ビデオカメラ

2

台を用い、それぞれの様子をそれぞれのビデオカメラで収録した。

机の上に置いたビデオカメラに外付けマイクを接続し、2 人の間に置いた。2 組とも ほぼ同じ配置で収録を行った。

1

組は

2

人の前にそれぞれコーヒーがあり、それを飲みながら対話を進めていた。

他の組もそれぞれがコーヒーとお菓子を飲食しながら対話を行った。こちらの

2

人の 机

マイク

ビデオカメラは二台と も三脚で固定

前には『通販生活』というカタログ雑誌があり、それを見ながら、そこに出てくるも のをトピックとして対話が進んでいた。

4.1.3 データ準備データ準備データ準備データ準備

高年齢層群は、2 人で話している任意の部分を分析対象にした。多数の人がいる大 部屋での収録となったので、なるべく他の音が入っていない静かな部分を選んだ。低 年齢層群については、話し始めてしばらく経った任意の部分とした。収録条件の都合 から、書きおこしは、3分から

5

分程度とした。

書きおこしはビデオテープの音声に基づき、音声部分を、ひらがな・かたかな・漢 字を用いて行った。表現しきれない部分は、その音にもっとも近い文字を用いること にした。長音は「ー」で表現した。この表記方法は発音に忠実なものではないが、読 み方が一意に定まる、検索が容易などの利点がある(堀内ら, 1999)ことから、これ を採用することとした。

発話の区切りはポーズまたはイントネーションによった。収録の条件から正確に何 ミリ秒という区切りを用いることはできなかった。高齢者の自然な対話を収録する場 合には談話収録室のような環境を用いることができないので、自然なポーズを区切り とした。おおよそ

500

ミリ秒から

1

秒以上のポーズについては、その部分を個別に調 べた。

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