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参考資料1  消防活動支援のための情報通信システムに関する既存設備

ドキュメント内 全体報告書校正用.doc (ページ 64-67)

 

1.はじめに 

  本資料では、消防活動が困難な空間における消防活動支援システムにおいて、消火活動 を行う隊員と現場指揮本部などとの情報通信を行うためのシステムとして利用可能な既存 設備について、調査した結果を示す。具体的には、無線LANと電灯線LANをベースとし たシステムについて、既存のシステムの例を示す。

2.無線 LAN をベースとしたシステム 

  消防活動が困難な空間においては、既存の通信インフラを流用することが困難な場合が 多く、消防隊員が持つシステムが自律的にマルチホップのネットワークを構成するアドホ ックネットワークの技術が有効であると考えられる。現在インターネットの各種プロトコ ルを標準化する IETF では、MANETワーキンググループでは、マルチホップのアドホッ クネットワークにおける経路制御用の通信手順(ルーチングプロトコル)の検討を精力的 に進めている。またマルチホップのアドホックネットワーク技術を用いた市販製品も出始 めており、災害時の緊急ネットワークの構築に適用した例も報告されている。具体的な事 例を以下に述べる。

(1)スカイリー・ネットワークス

  DECENTRAとよぶマルチホップ型の通信ネットワーク製品を開発している。[参考文献

1]PCやPDAを端末兼ルータとして利用可能。2002年9月にはレスキューナウ・ドット・

ネットと会社が、練馬区・東京都合同総合防災訓練に本システムを用いた実験を行った。[参

考文献2]そこでは、ノートPCやPDAを用いた一時的ネットワークを構築し、(株)衛星

ネットワークの通信衛星を用いてインターネットへの接続を行っている。採用しているア ドホックルーチングプロトコルなどの詳細仕様は公開されていない。

(2)greenpacket

  米国の会社で、携帯無線端末同士がマルチホップのネットワークを構築するためのソフ

トウェアSONBuddy を開発している。安全な通信を特徴としており、IPSecを用いた暗号

通信を行うことを特徴としている。またインターネットとの相互接続の機構も実現してい る。同社はMobile IPのソフトウェアSONAccessも開発している。日本の取り扱いは東洋 通信機が行っている。プロトコルなどの詳細については公開されていない。

(3)Meshnetworks

  同じく米国の会社で、アドホックのピアツーピアのルーチングを用いた通信システムを

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開発している。特徴は無線 LANインタフェースに加えて、QDMA という独自の無線通信 方式を開発していることと、電波伝播時間測定と三角測量によるGPS によらない位置決め 機能を提供していることである。詳細の手順等は公開されていない。

(4)AODVフリーソフトウェア

  IETFにおいては、アドホックネットワークための各種のルーチングプロトコルを標準化 している。具体的には、通信を行う時点で相手とのルートを確立するオンデマンド型プロ トコルとして、AODV (Ad hoc On-demand Distance Vector) [参考文献 5]とDSR (Dynamic Source Routing)を、ネットワークのトポロジ情報を交換することにより事前にルーチング 情報を用意するリンクステート型として、OLSR (Optimized Link State Routing)などが検 討されている。このうちAODVについてはフリーソフトウェアがいくつか公開されている。

(AODV-UU [参考文献6]、Kernel AODV [参考文献 7])これらはいずれもLinuxの上で動 作するソフトウェアである。

(5)通信総合研究所システム

  通信総合研究所  横須賀無線通信研究センターでは、災害時の救助活動を補助するため に、バイクに無線ルータを搭載し被災地に入り、無線ルータ間で自律的にネットワークを 構築し、被災地の状況を送る災害時用ネットワークの開発を行っている。この開発に関し ては電気通信大学も依頼研究を受ける形で参加している。

  本システムの特徴は以下のとおりである。

l ルーチングプロトコルとしては、アドホックルーチングであるAODVと、インターネ ットのルーチングプロトコルであるOSPF (Open Shortest Path First)を用いた[参考 文献8]2種類のシステムを開発している。

l 消防用イントラネットなどの固定通信網との相互接続および固定イントラネットを介 したインターネット接続を実現する。

l 無線LANとともに、VHF帯(160MHz、260MHz、400MHz)の通信インタフェース も実現する。

  本年度中に無線LANを対象としたシステム(AODV/OSPFの双方、ゲートウェイ含む)

を開発し、VHF帯のシステムは来年度開発予定である。また本年度には、ネットワークシ ミュレータを用いた性能評価も行う予定である。

3.電灯線 LAN をベースとしたシステム 

  電灯線を用いたPLC (Power Line Communication)は、家庭内LAN、ホームネットワー ク、インテリジェント家電などの観点から注目されている。電波法上の制限から10KHzか

ら 450KHz の周波数帯を利用して、スペクトル拡散の技術を用いている。多くの製品が出

されており、その伝送速度は 100Kbps 程度である。また、より高い周波数帯域を用いた

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HF PLC (High Frequency PLC)も検討されている。これは2MHzから30MHz の周波数を 用いるもので、海外では製品が開発されており、45Mbps程度のスループットが得られてい る。しかし、現状では日本ではまだ不認可である。

 

参考文献 

[1]: http://www.skyley.com

[2]: http://www.rescuenow.net/today_line/topnews/0209/020901nerima.html [3]: http://www.greenpacket.com

[4]: http://www.meshnetworks.com

[5]: RFC3561, Ad hoc On-demand Distance Vector (AODV) Routing [6]: http://user.it.uu.se/~henrikl/aodv/

[7]: http://w3.antd.nist.gov/wctg/aodv_kernel/

[8]: 2003年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会 B-6-120, B-6-121

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参考資料2  CRL の開発する災害時用ネットワークシステムのための動的ルーチン

ドキュメント内 全体報告書校正用.doc (ページ 64-67)