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LPD3713X

3.3 単体とデバイスの比較

前節で一面、並列と直列の配線方式でPZTデバイスの発電特性が比較した。その結果、

並列の発電特性が一番良いことがわかった。しかし、効率がPZTを貼り付けたより低下し ている。本節はPZTデバイスに貼り付けられたPZT素子の発電特性を考察し、デバイスと PZT単体での発電特性を比較する。

まず、PZT単体に対し、インピーダンス整合実験を行った。実験方法は相変わらずはじ き実験である。PZT単体がとても柔らかいと想定されるので、インピーダンス実験を行う 際に自由端に与えた変位はとても小さく0.3mmである。負荷抵抗値は3~9 kΩ、計測値は PZT素子の出力電圧と自由端変位である。はじき実験の結果は図3.21に示されている。左 はエネルギー整合の結果であり、右はパワー整合の結果である。負荷抵抗が6 kΩの際に、

同一の条件で出力エネルギーと出力パワーが最大となることがわかった。

図3.21 PZT単体エネルギーとパワーのインピーダンス整合

表3.5 PZT単体のインピーダンス整合

エネルギー整合抵抗 6

パワー整合抵抗 6

単位:kΩ

3 4 5 6 7 8 9

1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6

Impedance [kΩ]

Output Energy [J]

3 4 5 6 7 8 9

5 6 7 8 9 10 11 12 13

Impedance [kΩ]

Output Power [W]

e-6 e-3

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図3.22 PZT単体の入力エネルギーと出力エネルギー

図3.23 PZT単体の効率

インピーダンス実験をした上で、PZT単体の効率測定実験を行った。前章の効率測定実 験と同じ方法を用い、40g~60gの重りで加重した。図3.22に示しているのはPZT単体の出 力エネルギーと入力エネルギーである。図3.23はPZT単体の平均効率を示している。図3.22 からわかるように、PZT単体の入力エネルギーは並列の1.7倍となる。出力エネルギーは並 列の26倍となる。同じ重りを吊り下げた場合、PZT単体がデバイスより柔らかいので、自 由端の最大変位もデバイスより1.7倍となる、入力エネルギーは同一の重りで加重したら、

自由端の変位と正比例の関係である。よって、入力エネルギーは並列の1.7倍になるという ことを検証した。

40 45 50 55 60

0 2 4 6 8 10

Mass [g]

Efficiency [%]

40 45 50 55 60

6 8 10 12 14 16 18 20

Mass [g]

Output Energy [J]

40 45 50 55 60

1 1.5 2 2.5 3 3.5

Mass [g]

Input Energy [J]

並列の 1.7 倍 並列の 26

e-4 e-6

平均:6.2%

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図3.24 共振周波数の比較

図3.25 50g加重の場合の変位と電圧の比較

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 -100

-80 -60 -40 -20 0

Frequency [Hz]

Power Spectrum Magnitude (dB)

単体

並列

2.6 2.8 3 3.2 3.4 3.6 3.8

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

Time [s]

Distance [mm]

単体 並列

3 3.02 3.04 3.06 3.08

-2 0 2 4 6

Time [s]

Voltage [V]

単体 並列

57

図3.24はPZT単体とデバイスの共振周波数の比較である。単体の共振周波数が290Hzに 対し、並列のPZTデバイスの共振周波数が520Hzである。貼り付いたデバイスよりPZT単 体が柔らかいため、PZT単体の共振周波数も高くなると想定され、実測値でもこれを確認 した。図3.25に自由端変位と出力電圧の比較が示されている。同じ重量の重りで加重した 場合、単体が柔らかいので、自由端変位も大きくなる。左の図に示しているように、単体 の最大変位が0.72mmであり、並列デバイスの変位が0.46mmである。右の図から分かるよ うに、単体の最大電圧が7Vだが、並列の最大電圧は0.5Vに過ぎない。以上の比較で分か るように、PZTデバイスの場合、発電特性が劣化している。原因としては、入力エネルギ ーは大量にアルミ板に吸収され、発電効率が低下したと考えられる。

表3.5 50gの場合の出力データ

単体 両面(並列)

変位[mm] 0.72 0.46

最大電圧[V] 7 0.5

最大電流[mA] 1.2 0.3

最大電力 [mW] 8.2 0.15

エネルギー[J] 1.1e-5 4.2e-7

58

3.4 試作した PZT デバイスとの比較

前節までの流れで形状と有効面積が重要ということがわかったので、本節では、その検 証のために新たに三つのPZT単体を製作した。本実験で、四種類のPZT単体を用いるため、

別々に名前を定義する。前節の実験で用いた緑のPZT単体を群Aと呼ぶ。ここで試作した 形状が同じで厚さが違う 3 種類の三角の PZT 単体をそれぞれ揚 A(0.2mm)、B(0.3mm)、

C(0.4mm)と呼ぶ。次に群Aと揚Bの発電特性を比較する。

前節で、PZT単体の発電特性を確認した。本節の目的としては、群Aと揚Bとの発電特 性を比較する。加えて、揚A,B,Cの発電特性を比較する。表3.6に示しているのは群Aと 揚Bの仕様の比較である。二つのPZT単体はバイモルフ型である。形状は、群Aが四角形 状、揚Bが三角形状である。揚Bのサイズが群Aより大きくて、PZT素子が貼り付けられ た面積も大きい。以上の比較によって、新しく製作した揚Bが発電に有利だと考えられる。

次に、この二つのPZT単体の発電効率を測定する。重りの重量は100~150gである。群A と揚Bに其々負荷抵抗値6kΩと3.84 kΩを接続する。自由端変位とPZT端子電圧を計測し た。

表3.6 PZT単体の仕様

群 A 揚 B

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表3.7 最大変位の比較

加重[g] 群 A の変 位 [mm]

B の変位 [mm]

100 2.25 0.2

110 2.54 0.23

120 2.86 0.26

130 3.13 0.29

140 3.46 0.32

150 3.72 0.35

図3.26 最大出力電圧の比較

1000 110 120 130 140 150

5 10 15 20 25 30 35 40 45

Mass [g]

Output Voltage [V]

群A 揚B

群A

揚B

60

表3.8 最大出力電力の比較

加重[g] 群 A の電力 [mW]

B の電力[mW]

100 96 11

110 131 13

120 160 14

130 193 19

140 216 28

150 254 39

表3.7は重り吊り下げ実験の最大変位の比較である。この表が示しているように、同じ重 りで加重した場合、群Aの変位は揚Bの10倍となる。図3.26に最大出力電圧の比較を示 す。変位の比較で分かるように、群Aが揚Bより柔らかいので、変位が出て出力電圧も大 きいということを確認した。同様な原理で、群Aの出力電力は揚Bの10倍となる。

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図3.27 入力エネルギーの比較

図3.28 出力エネルギーの比較

1000 110 120 130 140 150

50 100 150 200 250 300

Mass [g]

Input Energy [J]

群A

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