本論文では、無線送信などに応用できるような振動発電デバイスの開発を目的としてPZT デバイスの最適形状と配線方式に関する研究を行った。第二章では形状が異なる圧電素子 の発電特性を考察した。特に三角形状と四角形状の比較による検討を行った。論理的な解 析に基づき、試作したPZTデバイスを用いて応力分析を行った。応力解析の結果と試作し たデバイス実験結果により、三角形状のPZTデバイスを同様に加重した場合、応力がどこ でも等しく最大となることを実験により検証した。そして、三角と四角形状のPZTデバイ スに対するインピーダンス整合実験したうえで、発電特性を考察した。三角形状の圧電デ バイスの発電特性が効率の点において四角の2倍程度ということを確認できた。
次に、第三章で三角形状のPZTデバイスを利用し、両面の三角形状PZTデバイスの配線 方式を検討した。一面、並列と直列の発電特性実験の結果より検証した、並列の発電特性 が優れることがわかった。そして、PZT単体と並列デバイスの比較より、PZT素子を全体 に貼り付けられたほうの発電特性が良いということを検証した。最後に、三角形状の全体 にPZT素子を貼り付ける単体の発電特性を考察し、厚さが異なるPZT単体の発電特性を比 較した。
以上の実験検証と考察を通じて発電量を向上させるために、いくつかの結論がわかった。
PZT デバイスにとって、形状が異なれば、応力も違うので、最適な形状を探れば、効率 も向上できると考える。今回の研究で三角と四角形状のPZTデバイスを利用して、歪みケ ージによる応力解析を通して、同じ加重に対して、四角のプレートは固定端の応力が一番 大きいことがわかった。一方で三角のプレートは全体の表面にどこでも最大応力が一定で あるため、試作した三角と四角形状の発電デバイスの発電特性を行った。応力解析結果通 りに三角形状のPZT素子の発電効率が良くなることを確認できた。
そして、効率を高めるために両面ともに PZT素子を貼り付けた PZTデバイスを考えた。
両面のPZTデバイスの配線方式についての考察結果としては、並列の発電特性が一番良い ということがわかった。一面、直列と並列のPZTデバイスの共振周波数が520Hzであり、
違う所がコンデンサの容量値(一面 450nF 並列 900nF 直列 225nF)だけである。並列の容量 値が一番大きいため、整合抵抗が一番小さくなった。出力電力と出力エネルギーが直列の4 倍、一面の 2 倍となった。最後に、形状と厚さ比較のために試作した三角形状で両面とも に全体に PZT素子のデバイスの発電特性を考察した。実験の結果については、優れた発電 特性を確認した。異なる厚さのPZT単体の発電特性の比較では、薄いほうは発電効率が高 い傾向があることを発見した。
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平成 26 年度 修士公聴会 質疑応答
石川先生
Q. PZTの形は、これでいいのか?もっといいものはないのか?(もっと長細いほうが、
たくさん曲がるのではないか)?
A. 本研究は特に三角と四角形状のPZTデバイスの発電特性を考察した。もちろん、色々 な形があり、もっと長細いPZTデバイスはたくさん曲がると想定できる。しかし、発電 特性については実験を行って評価する必要があると考える。
高橋先生
Q. 最後の四角と三角の PZT デバイスは材料が違うのでサイズも違うのに、理論分析は 三角も四角の幅、長さ、材料が同じ。結局何を比較したのか?
A. 論文の最初に三角と四角のPZTデバイスの応力解析を行った。そして、実験によって 同じ幅、長さと材料のPZTデバイスの発電特性を比較した。最後の三角と四角を比較し た原因は、部分的にPZT素子を貼り付けた場合での発電特性が下がる傾向があるので、
最後に全面的にPZT素子を貼り付けられたPZT単体の発電特性を考察した。効率の改善 を求める。
Q. 錘吊り下げ実験において、糸の長さは実験に影響しないのか?
A. 糸の長さは実験の結果に影響があるが、そんなに重要ではないと考える。重り吊り下 げ実験は重りを糸で吊り下げ、静止の状態でPZTデバイスは曲げられる。そして、ライ ターで糸を切り、PZT デバイスを自由に振動させる。糸の長さは適当に選べられれば、
実験に影響がないと考える。糸の長さは一定にしない。
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