• 検索結果がありません。

2 RFID に関する動向の調査

2.3 リーダー

2.3.1 出荷数量、価格、大きさ、使途の動向(ハンディ、ゲート、スマートシェル

(1)機器種毎の市場規模

リーダーの機器種毎の台数を図 2.18に示す。台数そのものは

HF

帯や

LF

帯の台数が多 いが、

UHF

帯のハンディ・リーダーやモジュールの台数の伸びが顕著なことが見て取れる。

2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2028 CAGR (2017-2028) UHF Fixed portal 0.09 0.12 0.16 0.22 0.32 0.5 0.7 1.8 31%

UHF handhelds and modules 0.5 0.62 0.78 1 1.8 3 5 20 40%

HF and LF Hand held, fixed,

embedded 18 18 19 20 21 22 23 12 -4%

Total (million) 19 19 20 22 24 26 29 34 5%

(出所) IDTechEx「RFID Forecasts, Players and Opportunities 2018-2028」よりみずほ情報総研作成

図 2.18 リーダーの出荷台数(世界) (機器種毎)

リーダーの機器種毎の市場価値を図 2.19 に示す。市場価値そのものは現在は

HF

帯や

LF

帯が高いが徐々に減少し、2028年には

UHF

帯に逆転されることが見て取れる。

35

2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2028 CAGR (2017-2028) UHF Fixed portal 96.75 126 164 215.6 297.6 425 525 630 19%

UHF handhelds and modules 450 542.5 663 700 810 900 1,100.00 2,000.00 15%

HF and LF Hand held, fixed,

embedded 1,710.00 1,710.00 1,767.00 1,760.00 1,785.00 1,760.00 1,656.00 720 -8%

Total (million) 2,256.75 2,378.50 2,594.00 2,675.60 2,892.60 3,085.00 3,281.00 3,350.00 4%

(出所) IDTechEx「RFID Forecasts, Players and Opportunities 2018-2028」よりみずほ情報総研作成

図 2.19 リーダーの市場価値(世界) (機器種毎)

(2)機器種毎の低価格化の動向

リーダーの機器種毎の価格動向を図 2.19に示す。UHF 帯の機器種は急激に低価格化に 向かうことが見て取れる。

36

2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2028

UHF Fixed portal (excluding antennas) 1,075 1,050 1,025 980 930 850 750 350 UHF Embedded (printers etc) and handheld 900 875 850 700 450 300 220 100 HF and LF Hand held 95 95 93 88 85 80 72 60

(出所) IDTechEx「RFID Forecasts, Players and Opportunities 2018-2028」よりみずほ情報総研作成

図 2.20 リーダーの価格動向(金額:セント) (世界)

国内調査によるリーダー機器種の価格動向を図 2.21及びに示す。固定型やハンディター ミナル・モバイル機器の低価格化が金額低下率は小さくなってきている。

37

(出所) JAISA 統計調査報告(会員限定)よりみずほ情報総研作成

図 2.21 リーダーの価格動向(金額:円) (国内)

(出所) JAISA 統計調査報告(会員限定)よりみずほ情報総研作成

図 2.22 リーダーの価格動向(金額低下率) (国内)

38

(3)リーダーの市場動向と低価格化の動向(近況)

市場動向と低価格化に関する近況は以下のとおり。

近年の

ICT

の進展やスマートフォンの普及に伴い、ハンディ型リーダーについて はスマートフォンを活用した小型のものも数多く提供されている。これらは非常 に安価(単品でも十数万円/台、大量調達であればさらに低価格になると推察)

でもあり、また、スマートフォンにアプリを導入して稼動させることから他のア プリとの連携も容易となり、利便性の向上が図られている。このような状況が相 俟って、ハンディ型リーダーの使途は広がる傾向にあると推察される。

固定型リーダーについては、A 社の固定リーダーのシェアが約

70%と言われてお

り、さらに

A

社は自社チップと自社リーダーを組み合わせたチューニングによる 性能向上が可能で優位なことから、価格低減のインセンティブはほとんどないと 考えられる。【業界関係者】

市場変動が小さく価格については「高止まり」の傾向も感じられる。ただし一部 で価格破壊の兆候もある。【業界関係者】

ゲート型リーダーについては、例えば小売のレジ台に敷設して利用可能となる小 型・薄型のものや、カートをそのまま通して商品の一括読取を行うもの等が数多 く提供されている。また、商品流通時の一括検品等での利用に適したトンネル型 のもの等も数多く提供されている。

近年の消費財のマーケティングの重要事項として購買前行動の把握が挙げられる が、その解決手段の一つとして商品への電子タグの取付を前提としたスマートシ ェルフ(商品陳列棚のリーダー化)が着目されている。

39

2.3.2 性能の動向(消費財サプライチェーンにおける正確かつ効率的な読取に