(9) リース
19 公正価値の測定
基準書820は、公正価値の定義を「市場参加者の間での通常の取引において、資産を売却するため に受け取るであろう価格、又は負債を移転するために支払うであろう価格」とした上で、測定手法に 用いられるインプットの優先順位を設定する公正価値の階層を、その測定のために使われるインプッ トの観察可能性に応じて次の3つのレベルに区分することを規定しております。
レベル1 :活発な市場における同一資産又は同一負債の(調整不要な)相場価格。
レベル2 :レベル1に分類された相場価格以外の観察可能なインプット。例えば、類似資産 又は負債の相場価格、取引量又は取引頻度の少ない市場(活発でない市場)にお ける相場価格、又は資産・負債のほぼ全期間について、全ての重要なインプット が観察可能である、あるいは主に観察可能な市場データから得られる又は裏付け られたモデルに基づく評価。
レベル3 :資産又は負債の公正価値の測定にあたり、評価手法に対する重要な観察不能なイ ンプット。
当社が経常的に公正価値で評価している資産及び負債は、現金同等物、投資有価証券、デリバテ ィブ資産及び負債、条件付対価であります。前連結会計年度末及び当連結会計年度末における公正 価値の階層は次のとおりであります。
前連結会計年度末
レベル1 レベル2 レベル3 合計
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
資産
現金同等物 - 233,801 - 233,801
投資有価証券
社債 - 566 - 566
株式 94,695 - - 94,695
投資信託等 - - 3,274 3,274
短期デリバティブ資産
外国為替予約 - 493 - 493
通貨スワップ - 562 - 562
その他 - 1,152 - 1,152
長期デリバティブ資産
通貨スワップ - 678 - 678
通貨金利スワップ - 821 - 821
その他 - 519 - 519
負債
短期デリバティブ負債
外国為替予約 - 564 - 564
通貨スワップ - 59 - 59
金利スワップ - 144 - 144
その他 - 1,653 - 1,653
長期デリバティブ負債
通貨スワップ - 68 - 68
金利スワップ - 1,521 - 1,521
その他 - 181 - 181
当連結会計年度末
レベル1 レベル2 レベル3 合計
(百万円) (百万円) (百万円) (百万円)
資産
投資有価証券
社債 - 501 - 501
株式 74,069 - - 74,069
投資信託等 - - 3,951 3,951
短期デリバティブ資産
外国為替予約 - 1,779 - 1,779
通貨スワップ - 4,344 - 4,344
その他 - 1 - 1
長期デリバティブ資産
通貨金利スワップ - 446 - 446
その他の長期債権
条件付対価 - - 2,982 2,982
負債
短期デリバティブ負債
外国為替予約 - 297 - 297
通貨スワップ - 24 - 24
金利スワップ - 280 - 280
その他 - 1,679 - 1,679
長期デリバティブ負債
外国為替予約 - 75 - 75
通貨スワップ - 54 - 54
金利スワップ - 913 - 913
その他 - 1,903 - 1,903
その他の固定負債
条件付対価 - - 3,223 3,223
レベル1に含まれる資産は、主に上場株式であり、活発な市場における同一資産の調整不要な相 場価格により評価しております。レベル2に含まれる資産及び負債は、主に譲渡性預金及びデリバ ティブであり、譲渡性預金については、マーケット・アプローチに基づく活発でない市場における 直接的又は間接的に観察可能なインプットを用いて評価しております。デリバティブ資産及び負債 は、マーケット・アプローチに基づく取引金融機関又は第三者から入手した観察可能な市場データ によって裏付けられたインプットを用いて評価しているため、レベル2に分類しております。レベ ル3に含まれる資産及び負債は、主に出資ファンド及び条件付対価に係る資産及び負債であり、評 価手法に対する重要な観察不能なインプットを用いて評価しております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における公正価値ヒエラルキーのレベル3に分類された資産及 び負債の増減は、以下のとおりであります。
前連結会計年度
(百万円) 当連結会計年度 (百万円)
資産
期首残高 2,211 3,274
利得・損失
当期利益 (注)1 410 △614
購入 865 594
処分・決済 △212 △462
企業結合 (注)2 - 4,141
期末残高 3,274 6,933
負債
期首残高 - -
利得・損失
当期利益 (注)1 - △809
企業結合 (注)2 - 4,032
期末残高 - 3,223
(注)1 当期利益に認識した利得又は損失は、主に連結損益計算書上の「販売費及び一般管理費」又 は「その他損益・純額」に表示しております。当期利益に認識した利得又は損失合計の内、
各連結会計年度末において保有する資産及び負債に係るものは、前連結会計年度及び当連結 会計年度において、410百万円及び195百万円です。
(注)2 企業結合の対価の一部を条件付対価としたことにより認識した資産及び負債であります。
前連結会計年度及び当連結会計年度において当社が非経常的に公正価値で評価している資産及び負 債に重要性はありません。