3.5.1 入力地震波(標準波)
動的解析に用いた入力地震波形は表-3.5.1に示す道示Ⅴ標準波形2)のレベル
1
地震動1
波形,レベ ル2
地震動6
波形,計7
波形である.表-3.5.1 入力地震動
レ ベ ル
タ イ プ
地震名 マグニ
チュード 記録場所
正側 最大加速度
(gal)
負側 最小加速
度 (gal)
継続 時間 (秒)
レ ベ ル 1
- 1983 年日本海中部地震 7.7 津軽大橋周辺地盤上 140.4 49.96
レ ベ ル 2
Ⅰ
1983 年日本海中部地震 7.7 津軽大橋周辺地盤上 TR. 371.4
-433.4
60 津軽大橋周辺地盤上 LG. 347.7-424.0
60 1994 年北海道東方沖地震 8.2 釧路川堤防周辺地盤上 LG
438.5
-432.460
Ⅱ 1995 年兵庫県南部地震 7.3
東 神 戸 大 橋 周 辺 地 盤 上
N12W 465.3
-591.0
50 ポートアイランド内地盤上 N-S 480.3
-557.4
50 ポートアイランド内地盤上 E-W619.2
-360.1 50-200 -100 0 100 200
0 10 20 30 40 50
時間(s) 加速度(gal)
津軽大橋周辺地盤上 最大 140.400 最小 -134.700
図‐3.5.1 レベル 1 地震動(Ⅲ種地盤)
絶対値 max:赤字
32
津軽大橋周辺地盤上 TR. 最大 371.400 最小 -433.372
津軽大橋周辺地盤上 LG. 最大 347.707 最小 -424.006
釧路川堤防周辺地盤上 LG. 最大 438.520 最小 -432.424
Ⅰ-Ⅲ種地盤-1
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50 60
時刻(s)
加速度(gal)
Ⅰ-Ⅲ種地盤-2
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50 60
時刻(s)
加速度(gal)
Ⅰ-Ⅲ種地盤-3
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50 60
時刻(s)
加速度(gal)
図-3.5.2 レベル 2 タイプⅠ地震動(Ⅲ種地盤)
33
東神戸大橋周辺地盤上 N12W 最大 465.345 最小 -591.034
ポートアイランド内地盤上 N-S 最大 480.299 最小 -557.427
ポートアイランド内地盤上 E-W 最大 619.186 最小 -360.078
Ⅱ-Ⅲ種地盤-1
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50
時刻(s)
加速度(gal)
Ⅱ-Ⅲ種地盤-2
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50
時刻(s)
加速度(gal)
Ⅱ-Ⅲ種地盤-3
-800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50
時刻(s)
加速度(gal)
図-3.5.3 レベル 2 タイプⅡ地震動(Ⅲ種地盤)
34
図‐3.5.4 標準波タイプⅠとⅡ地震動における 2 方向入力加速度波形のオービット 3.5.2 標準波による2方向入力地震波
一般的な橋梁に対する地震動の入力は,調整された地震波形である道示Ⅴ標準波の1方向成分を規 定される方向に入力している.そして,その耐震性能の評価を3波形による各応答値の平均値により 行っている例が多い.
しかしながら,解析対象である
A
橋のような特殊橋では,入力地震動として2
方向成分を同時入力 とすることでより実態に近い挙動を把握できると考えた.よって,レベル2地震動に対する耐震性能評価においては,前述の1方向入力による3波形平均値 だけではなく,調整あるいは観測された地震波形の2方向成分を同時入力して評価した.
道示Ⅴ標準波レベル2タイプⅠとタイプⅡの2方向同時入力時の入力加速度のオービットを図-4 に 示す.最大振幅は E-W 成分で 619gal,N-S 成分で 557gal であり,合成すると約 1.3 倍の 791gal とな る.また,タイプⅡはタイプⅠと比較して方向性が顕著であることがわかった.
その他の波形の組み合わせは,各方向の符号の入れ替えあるいは各方向成分の入れ替えにより作成 できるため,概ね下図の主たる作用方向が入れ替わるのみとなる.
3.4.2 観測波形による2方向入力地震波
3.4.1 の道示標準波形は振幅調整されており,これを 2 方向入力地震動に用いると現行のレベル2 地震動を大きく上回る地震動になる.これを入力地震波とした場合に各構造部材の限界状態の設定が 難しく,その評価方法については参照程度のレベルで捉えざるを得ない.
そこで, 1995 年兵庫県南部地震において観測された以下の2地点での観測波形を用いて,図‐3.4.6 に示す2方向入力用地震波レベル2タイプⅡ地震動(観測波)を作成した.
・東神戸大橋周辺地盤上(地表面) ・ポートアイランド内地盤上(地表面)
ポートアイランドの観測波形の加速度オービットも方向性があり,標準波形と同じであることを確 認した.
図‐3.5.5から長周期の2~4秒の範囲で東神戸の加速度の方が標準波と同等または大きいことが わかった.また,図‐3.5.6からポートアイランド(PI)の観測波の加速度応答スペクトルと土研暫定
L2Ⅰ:ケース1 L2Ⅱ:ケース1
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6
X:Ⅰ-Ⅲ-1 (TR)
Y:Ⅰ-Ⅲ-2 (LG)
-6 -4 -2 0 2 4 6 8
-8 -6 -4 -2 0 2 4 6
X:Ⅱ-Ⅲ-2 (NS)
Y:Ⅱ-Ⅲ-3 (EW)
×100gal
35
波を比較したところ 2 秒前後から4秒の長周期の部分で PI の方が大きいことが確認された.
図-3.5.6 PI 観測波と土研暫定波の比較
10
100 1000 10000
0.1 1.0 10.0
周期(sec)
加速度応答スペクトル(gal)
東神戸大橋 LG 東神戸大橋 TR ポートアイランド N-S ポートアイランド E-W 道示V タイプⅡ
図-3.5.5 観測波と標準波の加速度応答スペクトルの比較
36
ポートアイランド
-(N000E) max 341gal min -215gal min
N090E max 284gal min -183gal -400-300
-200-1001002003004000
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
-400-300 -200-1001002003004000
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
-400 -200 0 200 400
-400 -200 0 200 400 -N000E(N-S)(gal)
N090E(E-W)(gal)
-600 -400 -200 0 200 400 600
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
-(N000E) -(Ⅱ-Ⅲ-2)
-400 -200 0 200 400 600 800
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
N090E
Ⅱ-Ⅲ-3
図‐3.5.7 観測波形の地震動と加速度オービット及び標準波形との比較
東神戸大橋
LG max 282gal min -142gal
TR max 326gal min -221gal -400-300
-200-1001002003004000
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
-400-300 -200-1001002003004000
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
-400 -200 0 200 400
-400 -200 0 200 400 LG(gal)
TR(gal)
-600 -400 -200 0 200 400 600
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
観測波形LG
Ⅱ-Ⅲ-1
-600 -400 -200 0 200 400 600
0 10 20 30 40 50 60
時間(sec)
加速度(gal)
観測波形TR
Ⅱ-Ⅲ-1