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第 3 章 研究方法

3.3 偏光顕微鏡

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膨大な時間を費やし、サンプリング量も前者より多くなる。本分析ではサンプリング量に 制限があるのに加え、胎土の層構造の情報を得ることを目的としたため、全体法を採用し た。

初めに観察に供する陶片資料の一部を切断する。切断面は、器壁に対して平行となるよ うにした。器壁に対し平行に切断するのは、観察面を広く確保すること、資料本体に対す る切断の位置関係を識別すること、胎土と釉薬の観察を同時に行うことなどを目的とする。

樹脂で埋包するために、ポリエステル樹脂混合液を作成する。不飽和ポリエステル樹脂

(昭和電工株式会社製リゴラック)に触媒であるパーメックN と促進剤であるナフテン酸 コバルトを樹脂に対しそれぞれ 0.12%加え、よく撹拌した後、真空下で脱泡した。なお、

以下で述べるポリエステル樹脂とは、上記と同様の処理を行った混合液を指す。

埋包容器にポリエステル樹脂を入れる。今回使用した埋包容器は、テフロン管である。

テフロンは薬品に対し安定した物質で耐熱性があり、屈曲性があるため固化した試料を取 り出すのが容易である。テフロン管は物性に加え、入手しやすく、試料の大きさに応じて サイズを自由に変更できる点なども本作業に適している。テフロン管をテフロン製の板に 配置し、樹脂が流れないよう粘土で土手を作る(図3-4)。このテフロン管におよそ 3分の 1の高さまでポリエステル樹脂を注ぐ。これを電気乾燥器内に設置された加圧器へいれ、大 気圧+2気圧、40℃でおよそ3時間、ポリエステル樹脂がゼリー状になるまで加熱する。

加圧器から取り出したテフロン管に、ポリエステル樹脂を少量注いだのち、試料を入れ る。試料は事前に樹脂を含浸させ脱泡を行っておく。あらかじめ表面を樹脂で覆うことに より、埋包の際に空気が混入しても、観察の妨げになるのを防ぐ効果が期待できる(図3-5)。

図3-4 テフロン板 図3-5 ポリエステル樹脂含浸

試料が完全に浸るまで樹脂を注いだ後、テフロン管を再び電気乾燥器内の加圧器へいれ、

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大気圧+2気圧、40℃で12時間以上加熱する(図3-6)。

樹脂が完全に固化したテフロン管から試料を取出し、観察したい面にあわせて切断をす る。切断した試料は粗い研粒から細かい研粒と段階的に研磨し、最終的に粒度0.05μmφの アルミナ懸濁液で鏡面状態に仕上げる(図3-7)。

図3-6 ポリエステル樹脂の固化 図3-7 研磨の様子

研磨面にポリエステル樹脂を塗布、脱泡し、スライドガラスに接着する。接着の際は、

研磨面の樹脂を拭いつつ新たな樹脂を塗布する。また、スライドガラスは変形を避けるた め常温で放置する。

ポリエステル樹脂が固化し試料が十分に接着したら、スライドガラスの平行面に沿って 資料を切断する(図 3-8)。スライドガラスの切断面を粗い研粒から細かい研粒と段階的に 研磨し、最終的に粒度0.05μmφのアルミナ懸濁液で鏡面状態に仕上げる(図3-9)。

図3-8 切断の様子 図3-9 ガラス研磨の様子

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3.4 走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分析法