- 56 - ６ 構造的な不正事案等
通貨偽造罪等の検挙事件数は 41 件である。また、届出等により警察が押収した偽造日本銀行券の枚 数(発見枚数)は、966 枚である(図表２−６−(3))。
図表２−６−(3) 偽造日本銀行券の発見枚数の推移
注１：本表は、実務統計による集計数値である。
注２：数値は、警察が届出等により押収したとして、警察庁に報告のあった枚数。
【事例１】継ぎはぎによるＥ千円券の偽造・同行使事件（熊本）
無職の男性（23）等は、平成 25 年４月頃、真正なＥ千円券を切り貼りして 偽造し、ジュース等の購入 代金として自動販売機に行使した（６月 28 日検挙）。
【事例２】真正ホログラム貼り付けによるＥ一万円券偽造・同行使事件（警視庁・山梨）
土木作業員の男性（25）は、カラーコピー機によりＥ一万円券をコピーし、 その上に切り取った真正 券のホログラムを貼り付けて偽造し、タクシー乗車代金等として行使した（８月 27 日検挙）。
平 20 平 21 平 22 平 23 平 24 平 25 増 減
（ 同 期 比 ）
一 万 円 券 1,975 1,966 2,427 1,157 1,457 587 -870
五 千 円 券 105 278 474 85 109 74 -35
二 千 円 券 6 9 327 3 4 2 -2
千 円 券 454 1,180 381 291 380 303 -77
合 計 2,540 3,433 3,609 1,536 1,950 966 -984
５ 百 円 貨 幣 476 515 2,690 3,625 1,872 1,358 -514
年 次 区 分
- 62 - ７ 風俗犯の認知・検挙状況
(1) 強制わいせつの認知・検挙状況
強制わいせつの認知・検挙状況については、前記図表２−１−(4)−２のとおりである。
(2) 公然わいせつの認知・検挙状況
公然わいせつの認知件数は、前年に比べ 204 件（6.9％）増加している。
検挙件数及び検挙人員は、前年に比べ、検挙件数は 143 件（6.9％）、検挙人員は 83 人（4.8％）そ れぞれ減少している（図表２−７−(2)）。
図表２−７−(2) 公然わいせつの認知・検挙状況の推移
(3) わいせつ物頒布等の認知・検挙状況
わいせつ物頒布等の認知件数は、前年に比べ 231 件（17.5％）減少している。
検挙件数及び検挙人員は、前年に比べ、検挙件数は 260 件（20.5％）、検挙人員は 236 人（20.8％）
それぞれ減少している（図表２−７−(3)）。
図表２−７−(3) わいせつ物頒布等の認知・検挙状況の推移
平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25
件（人）数
率（％）
2,391 2,420 2,602 2,286 2,361 2,357 2,651 2,636 2,975 3,179 204 6.9
うちショーによるもの
11 10 14 8 15 5 4 4 5 5 0 0.0
1,669 1,741 1,999 1,718 1,782 1,810 1,953 1,926 2,064 1,921 -143 -6.9
うちショーによるもの
8 7 14 7 12 4 4 3 5 4 -1 -20.0
1,451 1,502 1,715 1,618 1,613 1,626 1,727 1,700 1,745 1,662 -83 -4.8
うちショーによるもの
21 14 56 78 58 26 21 31 50 17 -33 -66.0
増減
検挙人員（人）
年次 区分
認知件数（件）
検挙件数（件）
平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25
件（人）数 率（％）
認知件数（件） 522 693 795 810 816 797 837 1,186 1,320 1,089 -231 -17.5 検挙件数（件） 502 671 770 787 787 768 783 1,158 1,270 1,010 -260 -20.5 検挙人員（人） 590 814 913 892 857 820 805 1,061 1,132 896 -236 -20.8 年次
区分
増減
(4) 賭博の認知・検挙状況
賭博の認知件数は、前年に比べ、242 件（66.1％）減少している。
検挙件数及び検挙人員は、前年に比べ、検挙件数は 230 件（64.8％）、検挙人員は 151 人（17.2％）
それぞれ減少している（図表２−７−(4)）。
図表２−７−(4)
賭博の認知・検挙状況の推移
平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25
件（人）数
率（％）
249 221 209 424 271 340 378 213 366 124 -242 -66.1
うち遊技機使用賭博
133 117 91 121 126 94 125 77 83 68 -15 -18.1
243 213 204 415 252 337 369 208 355 125 -230 -64.8
うち遊技機使用賭博
127 111 90 117 120 93 118 71 82 66 -16 -19.5
1,422 1,771 1,379 1,529 1,359 1,376 1,312 903 876 725 -151 -17.2
うち遊技機使用賭博
709 816 564 699 711 742 777 453 453 306 -147 -32.5
増減
検挙人員（人）
年次 区分
認知件数（件）
検挙件数（件）
- 64 - ８ 特殊事件・事故
(1) 人質立てこもり事件
人質立てこもり事件の認知件数、検挙件数は１件、検挙人員は１人であった（図表２−８−(1)）。
図表２−８−(1) 人質立てこもり事件の認知・検挙状況の推移
注：本表は、実務統計による集計数値である。
【事例】横浜市区におけるバスジャック事件（神奈川）
無職の男（73）は、10 月 15 日、横浜市旭区内のバス停で停車中のバスに乗り込み、乗客に刃物を示し て降車させ、運転手に指示してバスを走らせて、バス内に立てこもった（10 月 15 日検挙）。
(2) 業務上過失致死傷事件・事故
【事例１】福知山市内の花火大会における負傷者多数を伴う爆発火災事故（京都）
８月 15 日、福知山市内の花火大会会場において爆発火災事故が発生し、見物客３名が死亡、57 名が負 傷した（10 月２日検挙）。
【事例２】福岡市内の整形外科における死傷者多数を伴う火災事故（福岡）
10 月 11 日、福岡市内の整形外科において火災事故が発生し、入院患者等 10 名が死亡、５名が負傷し た（捜査中）。
平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25
17 7 3 6 4 2 4 10 2 1
17 7 3 6 4 2 4 10 2 1
17 7 3 6 4 2 4 10 2 1
年次 区分
認知事件数(件)
検挙事件数(件)
検挙人員(人)
９ その他の特徴的な犯罪 (1) 高齢者による犯罪
高齢者に係る刑法犯の検挙人員は、増加傾向にあったが、平成 24 年に減少に転じ、平成 25 年も、前 年に比べ 2,318 人（4.8％）減少している。
包括罪種別にみると、窃盗犯、知能犯、風俗犯、その他の刑法犯で減少し、凶悪犯、粗暴犯が増加し ている。特に窃盗犯、その他の刑法犯の減少が顕著で、窃盗の検挙人員は、前年に比べ 1,599 人（4.5
％）、その他の刑法犯の検挙人員は、前年に比べ 814 人（13.3％）、それぞれ減少している（図表２−
９−(1)−１、２）。
図表２−９−(1)−１ 高齢者の刑法犯検挙人員の推移
図表２−９−(1)−２ 高齢者の包括罪種別検挙人員の推移
注：犯罪者率とは、人口 10 万人当たりの検挙人員をいう。
0 30 60 90 120 150 180 210 240 270 300
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000
H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
刑法犯総数 犯罪者率
平16 平17 平18 平19 平20 平21 平22 平23 平24 平25
人員（人） 率（％）
36,696 42,108 46,637 48,597 48,786 48,102 48,145 48,621 48,544 46,226 -2,318 -4.8 321 308 338 317 367 328 373 357 359 361 2 0.6 う ち ） 殺 人 164 138 152 123 179 143 174 148 148 156 8 5.4 う ち ） 強 盗 84 95 101 110 103 116 107 107 116 118 2 1.7 1,714 2,142 2,781 3,213 3,404 3,744 3,795 4,144 4,874 5,042 168 3.4 う ち ） 暴 行 598 881 1,472 1,822 2,021 2,262 2,337 2,574 3,017 3,048 31 1.0 う ち ） 傷 害 965 1,074 1,086 1,124 1,112 1,185 1,174 1,251 1,479 1,546 67 4.5 24,204 27,333 29,953 31,573 33,276 33,055 34,355 35,429 35,659 34,060 -1,599 -4.5 う ち ） 万 引 き 20,667 23,252 25,060 25,854 27,015 27,019 27,362 28,066 28,673 27,953 -720 -2.5 826 921 1,089 1,056 1,088 1,127 1,036 988 1,114 1,065 -49 -4.4 う ち ） 詐 欺 640 705 878 855 912 925 846 798 911 857 -54 -5.9 258 313 321 337 358 306 368 384 409 383 -26 -6.4 9,373 11,091 12,155 12,101 10,293 9,542 8,218 7,319 6,129 5,315 -814 -13.3
うち）占有離脱物横領
8,215 9,730 10,739 10,596 8,875 8,200 6,903 5,986 4,648 3,796 -852 -18.3
うち）器物損壊等
260 315 325 386 381 408 388 448 514 577 63 12.3 147.5 157.0 175.3 176.9 172.9 165.8 162.8 163.4 157.7 144.9 -12.8
凶 悪 犯
刑法犯総数 年次 区分
増減
犯 罪 者 率
そ の 他 の 刑 法 犯
風 俗 犯
知 能 犯
窃 盗 犯
粗 暴 犯
- 66 -
ドキュメント内
平 成 25 年 の 犯 罪 情 勢 平 成 26 年 6 月 警 察 庁
(ページ 76-81)