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流出血管は右副腎静脈と肝静脈であった。アドステロールシンチグラフィで集 積を認めた。腫瘍辺縁は不整であり、腫瘍径も大きかったため、副腎皮質癌が 否定出来ず、肝腫瘍摘出術が施行された。腫瘍と副腎との連続は明らかではな く、肝 adrenal rest tumor(副腎皮質腺腫)と診断された。まれな肝 adrenal rest tumor の一切除例を報告すると共に、副腎皮質癌との鑑別につき、若干の 文献的考察を交えて報告する。

18. 腹腔内出血を生じた卵巣 Strumal carcinoid の 1 例

名古屋第一赤十字病院 放射線診断科 伊藤茂樹、中道玲瑛、河合雄一 産婦人科 水野公雄

病理 藤野雅彦

患者は、40 歳代で突然嘔吐を伴う右下腹部痛を生じ当院救急外来を受診した。

CT で骨盤内に充実性、変性壊死を伴う充実性、嚢胞性の領域からなる分葉状腫 瘤を認め充実部は軽度造影された。子宮との間に内部に蛇行し発達した血管を 伴う索状の軟部織を認めた。腫瘤の腹側により高吸収の領域を伴う出血性の腹 水を認め、その量は 30 分後の造影 CT 時に肝周囲にまで増加していた。4 日後の MRI で腫瘤は回転し、充実部は T1WI,T2WI とも筋肉より軽度高信号を、嚢胞部は T1WI で漿液よりも軽度高信号を呈し、充実性の領域の辺縁に発達した血管を認 めた。右卵巣腫瘍(顆粒膜細胞腫など)の捻転とその解除の術前診断で切除さ れ Strumal carcinoid と診断された。

19. 子宮癌肉腫と子宮体癌の鑑別に有用な MRI 所見の検討

名古屋市立大学 放射線科 上嶋佑樹、竹内 充、河合辰哉 川口毅恒、芝本雄太

社会保険中京病院 放射線科 竹内 萌 名古屋市立東部医療センター 放射線科 鈴木一史 刈谷豊田総合病院 放射線科 山本晶子

豊川市民病院 放射線科 小川正樹 岡崎市民病院 放射線科 荒川利直

名古屋第二赤十字病院 放射線科 伊藤雅人

[目的]癌肉腫と癌の鑑別法を確立する。

[方法]対象:癌肉腫と癌各 39 例。評価項目:T2WI;①頚管拡張、②内部不均一、

③代表的信号が高い、④著明高信号を含む、⑤著明低信号を含む、T1WI;⑥高 信号を含む、造影;⑦5%以上の造影欠損域、⑧造影効果が筋層以上。8 項目そ れぞれの有所見の割合を 2 群間でχ2検定した。癌肉腫に有意に多い所見数を確 信度とし ROC 解析を行った。

[結果]②~⑧は癌肉腫に多かった。Az 値は単純 MRI:0.82、造影 MRI:0.92 で あった。

[結論]癌肉腫と癌は高い診断能で鑑別できる。

20. 子宮広間膜より発生した上衣腫の 1 例

名古屋市立大学 放射線科 犬飼 遼、河合辰哉、辻村貴士、上嶋佑樹 竹内 充、芝本雄太

21 歳女性.1 年前に検診で指摘された右卵巣腫瘤の精査目的で受診.造影 CT で 右骨盤内に,増強効果を示す壁在結節を伴う 4 cm 大の嚢胞性腫瘤を認めた.MRI で腫瘤は右卵巣に接しており,嚢胞内は尿と比較して T1WI で軽度高信号,T2WI で高信号.壁在結節は 2 cm 大分葉状で嚢胞内に乳頭状に突出しており,T2WI 低 信号主体で点状高信号域が混在.DWI 高信号(ADC 1.04×10-3 mm2/ sec)で子 宮筋層より弱い遷延性増強効果が認められた.腫瘍摘出術が施行され,術中に 傍卵巣腫瘍と判明.術中病理ではカルチノイドが疑われ,腫瘍とともに右卵管,

右卵巣の一部を合併切除した.最終病理では,子宮周囲の靱帯発生の上衣腫と 診断.中枢神経外発生の上衣腫は非常にまれであり,文献的考察を加え報告す る.

21. 脂肪成分に乏しい卵巣成熟嚢胞性奇形腫の MRI 所見の検討

藤田保健衛生大学 放射線医学 植田高弘、村山和宏、鱸 成隆、外山 宏

【緒言】卵巣成熟嚢胞性奇形腫(以下MCT)は,嚢胞破綻により化学腹膜炎を起 こす可能性があり,術前に卵巣腫瘍をMCTと診断することは術中の嚢胞破綻を回 避する意味で重要である.今回,過去2年間に経験したMCTの中から脂肪成分に 乏しいMCTの画像的特徴を後方視的に検討した.【方法】2012年1月-2013年12月 に手術が施行され,病理学的にMCTと診断された59例を対象に,画像上脂肪成分 の少ない6例とそれ以外の53例を1.単房または多房,2.脂肪の局在(嚢胞内,嚢 胞壁在),3.嚢胞内容の信号強度についてFisher’s exact testで2群間比較を 行った. 【結果】単房または多房,嚢胞内容の信号強度で有意差を認めなかっ たが,脂肪の局在で有意差を認めた.【結語】嚢胞壁在の僅かな脂肪の検出が脂 肪成分に乏しいMCTの診断に有用である可能性が示唆された

22. 感染により増大傾向を呈した後腹膜 Dermoid cyst の 1 例 福井県済生会病院 放射線科

奥村健一朗、生野雅也、吉田未来、山城正司、宮山士朗

症例は 63 歳男性。スクリーニング目的の CT にて 6cm 大の後腹膜腫瘤を指摘さ