右小脳膿瘍を認めた。造影 CT では、後頭部正中の皮下結節から頭蓋骨を貫通し て膿瘍付近に至る管状構造を認めた。小脳虫部近傍には造影されない腫瘤を伴 っていた。Occipital dermal sinus の診断で手術施行、腫瘤は epidermoid であ った。術後髄膜炎の再発はない。Congenital dermal sinus は鼻根部から尾部に 至る背側正中線上のどこにでも生じ得、腰部以下に次いで後頭部に多いとの報 告がある。繰り返す原因不明の髄膜炎を見た場合、上記を念頭に置いて検査す る必要がある。
25. glioma との鑑別に苦慮した primary CNS lymphoma の 3 例
藤田保健衛生大学 放射線医学 村山和宏、魲 成隆、大家祐実、植田高弘 小森雅子、外山 宏
先端画像診断共同研究講座 片田和広
背景:primary CNS lymphoma は多彩な画像所見を呈するため、神経膠腫、髄膜 腫、脳転移などとの鑑別に苦慮する場合がある。術前診断が困難であった3例 を呈示する。
症例:脳梁膝部腫瘍、右小脳腫瘍、脳室内腫瘍を呈示する。いずれの症例も拡 散強調像では等信号〜軽度高信号を示したが、局在や形態など画像的特徴が glioma に類似していた。
結論:primary CNS lymphoma は拡散強調像で高信号、均一な増強効果を示し、
壊死、出血、嚢胞変性は稀である。鑑別には 1H-MRS、灌流画像、磁化率強調像 などが有用であり、これらを組み合わせて診断することが重要である。
26. 異なる転帰となった小児急性脳症の2例
藤田保健衛生大学 放射線医学 鱸 成隆、村山和宏、外山 宏
【症例】症例 1 は MRI で視床、側脳室周囲白質、脳幹などに比較的対称性に異 常信号を認め、急性壊死性脳症(以下 ANE)と診断した。患児には重度の神経学 的後遺症が残った。症例 2 は臨床経過から二相性脳症(以下、AESD)が疑われ たが、MRI で前頭葉白質と視床に対称性に異常信号を認め、ANE との鑑別に苦慮 した。その後の MRI で異常信号は消失し、前頭葉の軽度萎縮を認めたため AESD と診断した。
【考察】自験例の ANE では MRscore が重症度の推定に有用であった。自験例を 含め視床病変を伴う AESD では視床病変は前方に局在し、ANE との鑑別に役立つ と考えられた。
【結語】AESD でも視床に異常信号を伴う場合があり、読影の際に注意を要する。
27. 腫瘍脊椎骨全摘術後に発症したremote cerebellar hemorrhageの1例 金沢大学 放射線科 角谷嘉亮、池野 宏、油野裕之、遠山 純、森永郷子
前川一恵、植田文明、小林 聡、松井 修、蒲田敏文 remote cerebellar hemorrhage(RCH)は開頭術や脊髄手術の後、稀に起きる小 脳出血である。今回脊椎骨全摘術後に発症した 1 例を経験したので報告する。
患者は 70 歳台男性。膀胱癌に対する膀胱全摘術の既往があり、3 ヶ月前に第 7