17 自宅(親族や知
1 介護保険事業の現状と将来推計
第2章 介護保険事業計画の推進
(1)第6期計画のポイント
平成 2 6 年6月に「医療・介護総合推進法(地域における医療及び介護の総合的な 確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」)が成立し、介護保険法が改 正されました。
この改正では、高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするため、医療、
介護、予防、住まい、生活支援サービスが一体的に提供される「地域包括ケアシステ ムの構築」と、低所得者の保険料軽減の拡充及び保険料の上昇をできる限り抑えるた め、所得や資産のある人の利用者負担を見直す「費用負担の公平化」が大きな柱とな っています。
介護保険法改正の主な内容は、以下のとおりです。
① 地域包括ケアシステムの構築
在宅医療・介護連携の推進
在宅医療・介護連携の推進については、国でこれまで実施したモデル事業が一 定の成果を得られたことから、介護保険法に基づく事業として制度化されまし た。今後、区市町村が主体となり、医師会等と連携しつつ地域の医療・介護サー ビス資源の把握や情報共有支援等の取組を充実します。
認知症施策の推進
国は、平成 2 4 年9月に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」を 策定し、「認知症になっても本人の意思が尊重され、出来る限り住み慣れた地域 の良い環境で暮らし続けることが出来る社会」の実現を目標に掲げています。
このため、認知症ケアパスの作成や認知症が疑われる人やその家族に早期に関 わる「認知症初期集中支援チーム」の設置、認知症施策や事業の企画調整等を行 う「認知症地域支援推進員」を配置し、認知症の早期発見・早期診断を促進しま す。
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地域ケア会議の推進
「地域ケア会議」を開催し、医療、介護等の多職種が協働して高齢者の個別課 題の解決を図るとともに、その積み重ねにより、地域における共通課題の明確化 を図ります。地域包括ケアシステムの実現に向けた有効なツールとして、「地域 ケア会議」を定着・普及させる必要があります。
生活支援サービスの充実・強化
高齢者単身世帯や高齢者のみ世帯の増加にともない、生活支援を必要とする高 齢者が増加しています。そのため、ボランティア、N P O 、民間企業等の多様な 主体が生活支援サービスを提供することで、高齢者の在宅生活を支えていく必要 があります。
このため、多様な生活支援サービスが利用できる地域づくりを区市町村が支援 することについて、制度的な位置づけの強化が図られることとなりました。具体 的には、地域資源の開発やそのネットワーク化などを行う「生活支援コーディネ ーター」の配置や、サービス提供主体の情報共有や連携の場である「協議体」の 設置に取り組みます。
全国一律の予防給付(訪問介護・通所介護)を区市町村が取り組む地域支援事業 に移行され、多様化
予防給付のうち訪問介護・通所介護について、区市町村が地域の実情に応じた 取組ができる地域支援事業へ移行されます。介護事業所による既存のサービスに 加えて、NPO、民間企業、ボランティアなど地域の多様な主体を活用して高齢 者を支援していくこととなります。また、高齢者は支え手側に回ることも考えら れます。
なお、地域支援事業への移行後も今までと同様に介護保険制度内でのサービス 提供となります。
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② 費用負担の公平化
低所得者の保険料の軽減割合を拡大
公費を投入し、低所得者の保険料を軽減します。(平成 2 7 年4月施行)
特別養護老人ホームの新規入所者を、原則、要介護3以上に限定
特別養護老人ホームへの新規入所者を原則として要介護3以上の高齢者に限 定し、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点 化します(既入所者は除く)。
他方で、軽度(要介護1・2)の要介護者について、やむを得ない事情により、
特別養護老人ホーム以外での生活が著しく困難であると認められる場合には、区 市町村の関与の下、特例的に入所が認められます。(平成 2 7 年4月施行)
一定以上の所得のある利用者の自己負担を引き上げ
保険料の上昇を可能な限り抑えつつ、現役世代の過度な負担を避けるととも に、制度の持続可能性を高めるため、一定以上の所得のある第1号被保険者の利 用者負担割合を1割から2割へ引き上げます。2割負担とする所得水準は、合計 所得金額 1 6 0 万円(年金収入に換算すると単身 2 8 0 万円以上、2人以上世帯 3 4 6 万円以上)となります。ただし、月額上限があるため、引き上げの対象と なる全員の負担が2倍になるわけではありません。
また、医療保険と同様の現役並み所得相当の人は、月額上限を 3 7 ,2 0 0 円か ら 4 4 ,4 0 0 円に引き上げます。(平成 2 7 年 8 月施行)
低所得の施設利用者の食費・居住費を補てんする「補足給付」の要件に資産など を追加
「補足給付」の支給要件に、預貯金等と世帯分離後の配偶者の所得が勘案され ます。具体的には預貯金等が単身 1 ,0 0 0 万円超、夫婦 2 ,0 0 0 万円超の場合や、
世帯分離後でも配偶者が課税されている場合は対象外となります。(平成 2 7 年 8 月施行)
また、支給段階の判定にあたり、非課税年金(遺族年金、障害年金)も収入と して勘案されます。(平成 2 8 年 8 月施行)
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③ その他
サービス付き高齢者向け住宅への住所地特例の適用
介護保険においては、住所地の区市町村が保険者となるのが原則ですが、介護 保険施設等の所在する区市町村の財政に配慮するため、特例として、入所者は入 所前の区市町村の被保険者となる仕組み(住所地特例)が設けられています。
従来、サービス付き高齢者向け住宅は有料老人ホームに該当しても特例の対象外 でしたが、所在区市町村の負担を考慮し、その他の有料老人ホームとの均衡を踏 まえ、有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅についても、住所 地特例の対象とします。(平成 2 7 年4月施行)
居宅介護支援事業所の指定権限の区市町村への移譲
現在、居宅介護支援事業所の指定は、都道府県が行うこととなっていますが、
保険者機能の強化という観点から、区市町村に指定権限が委譲されることとなり ます。(平成 3 0 年4月施行)
小規模通所介護の地域密着型サービスへの移行
小規模の通所介護の事業所については、地域との連携や運営の透明性の確保、
サービスの質の向上や経営の安定性の確保のため、区市町村が指定・監督する地 域密着型サービス、もしくは通所介護(大規模型・通常規模型)や小規模多機能 型居宅介護のサテライト事業所へ移行します。(平成 2 8 年度施行)
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単位:人
平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成32年度 平成37年度
8 1 ,8 2 9 8 3 ,9 4 7 8 6 ,0 6 2 8 8 ,8 8 8 8 9 ,2 2 4 8 9 ,5 6 2 9 0 ,5 7 1 8 8 ,1 8 4
前期高齢者
(65歳〜74歳)
4 0 ,9 7 9 4 2 ,2 4 8 4 3 ,7 2 0 4 5 ,1 7 0 4 4 ,4 7 8 4 3 ,7 8 7 4 1 ,7 1 1 3 4 ,0 7 8
後期高齢者
(75歳以上)
4 0 ,8 5 0 4 1 ,6 9 9 4 2 ,3 4 2 4 3 ,7 1 8 4 4 ,7 4 6 4 5 ,7 7 5 4 8 ,8 6 0 5 4 ,1 0 6
実 績 値 推 計 値
第1号被保険者
(2)要支援・要介護認定者数の推移
① 第1号被保険者数の推移
平成 2 6 年度の第1号被保険者数は、平成 2 4 年度から約 4 ,0 0 0 人増加し、
8 6 ,0 6 2 人となっています。平成 3 2 年に 9 0 ,5 7 1 人となり、平成 3 7 年には 8 8 ,1 8 4 人に減少する見込みです。
図表 第1号被保険者数の推移
※ 平成 2 6 年までは 1 0 月 1 日現在の実績値。平成 2 7 年以降は推計値。
※ 被保険者数には、外国人及び住所地特例(施設へ入所するために北区から施設所在地の区 市町村に住所を異動した人)を含む。
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単位:人
平成24年度 平成25年度平成26年度平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成32年度 平成37年度 要支援1 2 ,5 0 5 2 ,9 2 9 3 ,2 6 8 3 ,7 6 9 4 ,2 7 8 4 ,8 0 6 5 ,6 2 2 5 ,9 2 9 要支援2 2 ,4 3 1 2 ,4 8 3 2 ,6 6 6 2 ,8 0 5 2 ,9 5 0 3 ,1 0 4 3 ,5 1 1 3 ,7 8 4 要介護1 2 ,2 0 9 2 ,4 0 5 2 ,5 2 9 2 ,7 5 9 3 ,0 2 1 3 ,3 0 4 3 ,8 5 5 4 ,2 7 7 要介護2 2 ,3 7 3 2 ,2 7 5 2 ,3 4 8 2 ,2 8 4 2 ,2 3 4 2 ,1 7 6 2 ,3 1 6 2 ,5 4 3 要介護3 1 ,6 8 8 1 ,6 6 3 1 ,7 8 1 1 ,8 0 2 1 ,8 4 7 1 ,8 9 1 2 ,1 2 2 2 ,3 0 6 要介護4 2 ,0 3 3 1 ,9 9 7 2 ,1 8 6 2 ,1 7 3 2 ,1 9 8 2 ,2 2 5 2 ,4 1 5 2 ,7 2 1 要介護5 1 ,6 8 9 1 ,6 3 4 1 ,6 7 1 1 ,6 2 9 1 ,6 0 6 1 ,5 7 5 1 ,6 6 2 1 ,7 9 6 合計 1 4 ,9 2 8 1 5 ,3 8 6 1 6 ,4 4 9 1 7 ,2 2 1 1 8 ,1 3 4 1 9 ,0 8 1 2 1 ,5 0 3 2 3 ,3 5 6
実 績 値 推 計 値
② 要支援・要介護認定者数の推移
平成 2 6 年度の要支援・要介護認定者数は、平成 2 4 年度から約 1 ,5 0 0 人増加し、
1 6 ,4 4 9 人となっています。今後も増加傾向は続き、平成 3 2 年には 2 1 ,5 0 3 人、
平成 3 7 年には 2 3 ,3 5 6 人になると見込まれています。
※ 平成 2 5 年までは 1 0 月 1 日現在、平成 2 6 年は8月1日現在の実績値。
平成 2 7 年以降は推計値。
図表 要支援・要介護認定者数の推移