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介護の仕事の社会的な意義と魅力

ドキュメント内 第三章:保育士の就業・就職行動と意識 (ページ 103-106)

第6章 まとめ

第1節 介護の仕事の社会的な意義と魅力

保険サービス事業者だけでなく地域におけるさまざまな住民団体や経済・社会活動団体等も参加し ながら、それぞれの地域の条件に合った要介護高齢者等の生活自立の継続を支援する取組み(健康 づくりや予防活動、生活支援活動、介護活動、社会参加支援活動等)を企画開発し、実施していく ことが重要になっている。

○地域の要介護高齢者等の生活支援に包括的に関わっている介護職は、このような地域における要介 護高齢者等を中心に置いた介護・生活支援基盤の構築において、中心的な役割を発揮することが期 待されてきている。

○このような基盤づくりはとりもなおさず、それぞれの地域における「要介護になっても最期まで安 心して住み続けられる地域づくり・まちづくり」に他ならない。

○また平成 27 年度から要支援段階の高齢者等を対象に、介護保険事業の「介護予防・日常生活支援 総合事業」(新しい総合事業)が新たなに始まることとなり、各地域では要支援の高齢者や要介護 のリスクのある高齢者等を対象とする訪問型サービス及び通所型サービス、生活支援サービス等の 取組みが始まり、介護職は要支援段階の高齢者等を含めた各地域における各種の介護予防事業にお いても、中心的な役割を発揮することが期待されている。

○全国各地、都市部、中山間地域等それぞれの地域の実情に応じて、介護事業者だけでなく消費・流 通、交通等も含め多様な地域の担い手が協力し合って、効果的な予防事業や早期発見と早期対応の ための相談事業や住まい方等の企画開発と実施が推進されてくる。地域に住み続ける要介護高齢者 等の生活自立を支えている第一の担い手である介護職に期待される役割は大きい。

(3)介護職の役割拡大による介護職の類型化・多様化

○このような介護職の果たす役割の拡大により、介護職の果たす役割として、個々の利用高齢者等に 対する質の高い介護を実践する力だけでなく、①「地域の多職種や多様な地域資源と、円滑に効果 的な連携や協力関係を構築する」、②「地域ケア会議、その他地域全体の介護に関する状況把握や 課題の発掘、方策の検討等の場に参加する」、③「組織・経営マネジメント(担当チームのマネジ メント、事業所経営マネジメント)を行う」等の役割も期待されてきている。

○このような役割を担える、現在の介護福祉士のもうひとつ上のレベルの介護福祉士の類型のあり方 については、平成27年度からさらに重点的に検討される。

○このような新たな職種の類型化を通して、より質の高い地域の多職種との連携推進介護チームによ る介護サービスの質の向上が図られる。と共に、介護職のキャリアコースの選択肢の類型が多様化 し、生涯にわたる仕事のキャリアとしての介護職の魅力も向上することが期待できる。

(4)介護の仕事の魅力

①働き方

○今回のアンケート結果から、各地の介護・福祉施設や事業所の現場で、雇用期間の定めのない雇用 契約・常勤の安定した雇用条件のもとで、さらに上の仕事のキャリアを目指して取り組むか、自分 のペースを大事にして現場の介護の仕事に取り組んでいくか、それぞれのライフステージや事情に 応じた選択をしながら介護職の業務に取り組んでいることを把握することができた。

○なお、介護・福祉系職場の出勤退社時間や休日の所得の仕方については、他と比較して多様な形態 において行われていること(休日は平日中心であること等)が把握できた。

配偶者その他家族と役割を常に分担している。

○将来の介護職のキャリア目標として、「特定の分野の高度なプロフェッショナル」に集中しており、

介護の現場のチームリーダー職やマネジメント職等への志向がやや低い。(なお、40 歳未満男性キ ャリアアップ志向の人では、介護現場スタッフの教育リーダーやスーパーバイザー、事業所の管理 責任者にも目標を置いている人が3割前後占めており、相対的に将来キャリア目標の選択は若干多 様である。)

②仕事としての介護職の魅力

○今回のアンケート結果によれば、「介護の仕事」の魅力として主に以下の点が提起された。

◆「経験と知識、技術及びコミュニケーション能力等の総合力が必要な高度な専門職・プロフェ ッショナルである」

◆「自分の人間的な成長に役立つ」

◆「決められたことをこなすのではなく、利用者や多職種と関わり工夫しながら仕事をできる」

「地域の多職種と連携し協力して取り組んでいくことを通して学ぶものが多い」

◆「ターミナルに至るまで他人の人生や生活を支援する仕事」

○注目すべきは、介護の仕事について、現在介護・福祉系以外の職場で働いている人においても、介 護の仕事の魅力について肯定的な評価をしていること、むしろ介護・福祉系の職場の介護職と比較 してより強く指摘されていることである。

○また、介護の仕事に対する評価に関しては1割の人しか「一致している」と回答していない。世間 が介護の仕事を評価していない最大の要因として、①介護業界内部の課題:経営者や介護職の意識 や姿勢の問題、②マスコミの報道姿勢、③職能団体や行政の啓発や広報面の課題等をあげているこ とも明らかになった。

3.介護の仕事の社会的評価向上、仕事としての魅力の向上のために取り組むべきこと

○今後、介護の仕事の社会的な評価向上、仕事としての魅力の向上を通して、入職者の増加や定着率の 向上を実現する上で、まず、個々の事業者が取り組むこととして「賃金アップ」「勤務条件」(例えば、

子育て期等でも働きやすい勤務条件や夜勤等担当)や、「公正な人事考課と処遇制度」「必要な育成研 修機会の整備充実」「職場環境の改善」(例えば、介護職の配置センターの移動による利用者に対する サービス向上と介護職の勤務しやすさの向上、勤務しやすいユニフォーム等)、「複線型キャリアパス の処遇制度の導入」(特定分野のエキスパートコース、マネジメントとエキスパートのプロフェッシ ョナルコース、マイペースコース等)が指摘されている。

○また、業界や行政も含んだ取組みとしては「介護の仕事の独自のプロフェッショナル性や専門性に基 づく社会的な役割について、地域社会の中で、また、世間に向けての見える化を進める」(例えば、

地域の住民向けに定期的な介護相談役を引き受けたり、介護の仕方に関する情報提供に取り組む)、

「介護の職種における人材育成の高等教育機会の充実強化を図る」「提供する介護サービスの質の評 価方法を確立する」を求める意見が強く提起された。

第2節 基本的な広報、普及戦略のあり方

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