第9章 総括結論 9.1 本論文の結論
9.2 今後の課題と方向性
1999 年に次世代省エネルギー基準が施行されて,市町村単位の気候に対応するよう地域区分及び断 熱性能が示され、寒冷な地域ばかりでなく温暖な地域も省エネルギーのための取り組みが強化されて いる。ただし、新築住宅に対してのみであり、既存の住宅には適用されていない。また、それは強制 力をともなうものでもない。次世代省エネルギー基準住宅の普及状況として、栃木県における年代別 住宅の建築軒数は,1950 年以前の住宅が 2003 年時点で 4.7%残っている。また、次世代省エネ基準が 施行された以降の住宅(1999~2003 年)は 12.2%であった。全国においても栃木県と同様に次世代省エ ネ基準が施行された以降の住宅(1999~2003 年)は平均 10.6%、最小 8.5%、最大 13.9%であった。次 世代省エネルギー基準の住宅が普及するには長い年月が必要かと思われ、何らかの対策が必要である。
また,第5章でも述べたが,省エネに対する意識及び行動とエネルギー使用量では相関があり,省 エネ意識が高い住戸のエネルギー消費量が少ない。住宅のエネルギー消費量を削減していくためには,
居住者の意識やライフスタイルを変えていく何らかの対策が必要である。
また,第6章でも述べたが,宇都宮においてRC造の無断熱の冬期2ヶ月間の昼間の居間室温の累 積頻度は4~11℃に分布していたが,次世代省エネルギー基準Ⅳの断熱性能を施すと7K程度上昇し 11~19℃に分布することがわかった。RC造住宅では構造体の熱容量が大きく,日較差が 7~8K であ ったのに対し,木造住宅は構造体の熱容量が小さいため,外気温度や日射の影響を受け室温の日較差 が 20℃と大きく,熱環境を快適に保つことが難しい。今後,日較差を小さくする何らかの対策が必要 である。
さらに,持続可能な社会の構築が叫ばれて久しいが,太陽光発電や地熱利用などの自然エネルギー の有効活用。ヒートポンプ給湯器,ガスコージェネレーション給湯器などの高効率設備機器の効果な どを明らかにしていく予定である。
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謝辞
本論文は,筆者が宇都宮大学 工学部 建設学科 (建築工学科) 建築環境(設備)研究室に任用され て以来,業務の傍ら長期にわたり取り組んできた研究の成果をまとめたものです。本研究の遂行に際 し,多くの方々から御指導と御協力を賜りました。ここに記して感謝の意を表します。
本論文をまとめるにあたり終始適切なご指導を賜った宇都宮大学大学院 工学研究科 学際先端シ ステム学専攻 郡公子 准教授に深甚なる謝意を表します。建築環境及び建築設備に関する基礎知識 や実験及び実測調査の仕方,論文・報告書のまとめ方など,多岐にわたりご指導していただきました。
また,首都大学東京 石野久彌 名誉教授には,日本各地のアトリウム及びガラス建築の実測を通 し,建築環境の基礎理論と応用の重要性,会津田島ゼミや茅野ゼミ,アキバゼミで貴重なコメントを 賜りました。また,研究の厳しさや楽しさも教えていただきました。心からお礼申し上げます。
宇都宮大学 石福昭 元教授及び宇都宮大学 岡建雄 名誉教授には,建築環境及び建築設備に関 する基礎知識をご指導していただきました。また,国際会議の貴重な体験も与えていただきました。
心からお礼申し上げます。
宇都宮大学 小西敏正 名誉教授には,杉皮の断熱性能実験,杉皮の断熱材を利用した明和園での 室内熱環境実測により自然素材の利用の可能性や二重屋根改修構法に室内熱環境の改善の可能性につ いてご指導していただきました。また,日光東照宮の熱環境実測調査の機会を与えていただきました。
さらに,国際会議において発表する貴重な体験も与えていただきました。心からお礼申し上げます。
また,宇都宮大学 藤本信義 名誉教授,宇都宮大学 青木繁 元助手には,栃木県の住宅の熱環 境実測調査の機会を与えていただきました。小山工業高等専門学校 河東義之 元教授には,おたす け藏の熱環境実測の機会を与えていただきました。宇都宮大学 秋山光庸 名誉教授,宇都宮大学 浦 井勇 技術職員には,栃木県の住宅の住まい方及びエネルギー消費量の調査の機会を与えていただき ました。心からお礼申し上げます。
本論文の審査に際し,三橋伸夫教授,増田浩志教授,杉山央教授,横尾昇剛准教授からは有益なご 助言を賜りました。感謝申し上げます。
学位取得のきっかけを作っていただいた大阪工業大学 中村成春准教授に心からお礼申し上げます。
建築設備及び建築環境研究室に在籍した学生の皆さんに感謝申し上げます。実測調査の手伝いや研 究資料の収集,解析などのサポートをしていただきました。また,皆さんとの何気ない会話が研究の ヒントとなったり,解決へと導いていってくれたことを覚えています。皆さんとの出会いが私の財産 となっています。心からお礼申し上げます。
また,岡山理科大学 中山哲士准教授はじめ首都大学東京 一ノ瀬雅之准教授,新日本空調 高木 正尚氏等首都大学東京・石野研究室の皆様には有益なご助言を賜りました。心からお礼申し上げます。
本研究の実測調査及びアンケート調査に御協力いただいた方々に感謝申し上げます。皆様の御協力 なくして本論文をまとめることができなかったと思います。心からお礼申し上げます。
最後に,大切な時期にいつも留守にして迷惑をかけた妻・早苗,そして,いつも心配をかけてばか りいた亡き父・昭五と母・サダに心より感謝申し上げます。
2014年1月吉日 佐藤 豊
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付録
(1)第4章住宅の熱環境と住まい方に関する調査:アンケート調査票
(2)第5章住宅居住者の省エネに対する意識とエネルギー消費量:アンケート調査票
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