後 援
6 今後の課題・展望
WinetCASS は、前年度に行った「女性情報ポータル再構築」の調査研究の検討結果に基づき、平成 18 年 4 月に「女性情報ポータル Winet (ウィネット)」へ移行する。
女性情報ポータルは、「会館作成のデータベース」「女性情報 CASS(会館作成のデータベース、及び他 の関連機関のデータベースの横断検索)」「女性情報ナビゲーション(リンク集。Web 上の有用な資源へ の道案内)」の3要素からなる。会館作成のデータベースは、次年度もさらに見直しを行い、より信頼性 の高い、操作性のよいものとしていく予定である。また HP-CASS に替わって提供する「女性情報ナビ ゲーション」は、Web 上の膨大な情報から、有用な資源に道案内する役割を目指している。また女性情 報 CASS は、画面のリニューアルを行い、検索先を追加して、より使いやすいシステムとしていく予定 である。
女性関連施設等情報ネットワーク研究協議会
1 趣 旨
男女共同参画社会における女性関連施設等の情報活用方法・情報機能のあり方等について研究協議を行 うとともに、各施設・職員間のネットワーク形成の推進を図る。
2 主 題
「男女共同参画の社会資源としての情報事業」
各地の女性センターが男女共同参画の拠点施設へと転換している現在、情報事業が担うべき役割も変化 してきている。単に利用者に対する情報支援だけでなく、男女共同参画にかかわる様々な活動への貢献が 求められている。センターの他の事業や行政担当者、市民団体などの潜在的な情報ニーズを把握し、積極 的にアプローチしてゆくためのノウハウを共有し、男女共同参画社会の形成に役立つ情報事業の新たな展 開について協議する。
3 主 催
独立行政法人国立女性教育会館
4 開催期日
平成 18 年 2 月 6 日(月)〜 7 日(火)
5 会 場
独立行政法人国立女性教育会館
6 参 加 者
(1)定員、応募者数、参加者数
定員 60 名、応募者数 63 名、参加者数 61 名
(2)性別、年代別 人
性別 20 歳代 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60 歳代 合計
女性 11 6 23 11 3 54
男性 − 3 2 2 − 7
計 11 9 25 13 3 61
(3)職業・所属別(無回答を除く) 人(%)
情報 企画 事務 兼任 合計
人数 22(42.3) 3(5.8) 5(9.6) 22(42.3) 52(100.0)
(4)都道府県別 人
都道府県 人数 都道府県 人数 都道府県 人数 都道府県 人数 都道府県 人数
北海道 1 さいたま市 − 岐阜県 − 奈良県 − 北九州市 −
札幌市 (1) 千葉県 2 静岡県 2 和歌山県 − 福岡市 −
青森県 − 千葉市 (1) 静岡市 (2) 鳥取県 − 佐賀県 −
岩手県 1 東京都 5 愛知県 2 島根県 − 長崎県 1
宮城県 1 神奈川県 1 名古屋市 (1) 岡山県 − 熊本県 2
仙台市 (1) 川崎市 − 三重県 1 広島県 2 大分県 1
秋田県 1 横浜市 (1) 滋賀県 1 広島市 (1) 宮崎県 −
山形県 − 新潟県 1 京都府 1 山口県 − 鹿児島県 −
福島県 1 富山県 3 京都市 − 徳島県 − 沖縄県 1
茨城県 1 石川県 1 大阪府 10 香川県 1
栃木県 − 福井県 1 大阪市 (3) 愛媛県 1
群馬県 − 山梨県 − 兵庫県 7 高知県 1
埼玉県 2 長野県 1 神戸市 − 福岡県 4
※( )は都道府県の内数、31 都道府県・8 指定都市より参加
7 日 程
月日 時 間 プ ロ グ ラ ム
(月)2/6
10:00-10:20 開会 主催者挨拶/会館職員紹介/日程等の説明 10:20-10:30 休憩
10:30-12:30
パネル討議「男女共同参画センターの情報活動の多様な可能性」
コーディネーター:尼川洋子
パネリスト:大西祥世、米谷優子、田中喬子 12:30-13:45 昼休み
13:45-16:00
ワークショップ(下記①〜③のいずれかに参加)
ワークショップ①「ICTを活用した情報サービス」
コーディネーター:木下みゆき 情報提供:森未知、泉沢久美子
ワークショップ②「情報相談のためのコミュニケーションスキル」
コーディネーター:尼川洋子 情報提供:大宮恵
ワークショップ③「女性情報の効果的な活用法」
コーディネーター:羽田野慶子 情報提供:岸本綾子、内田ひろ子 16:00-16:15 休憩
16:15-17:45
実習(下記①、②のいずれかに参加)
実習① WinetCASS 実習 説明:森未知
実習② レファレンス実習 実習支援者:大林弘子 17:45-18:30 休憩
18:00-18:20 情報センター見学(希望者のみ)
18:30-20:00 情報交換会 20:00-21:30 自由交流
(火)2/7
9:00-11:00 分科会(下記①、②のいずれかに参加)
分科会①「情報を男女共同参画の社会資源とするために」
コーディネーター:青木玲子
分科会②「情報事業の PR と地域ネットワークづくり」
コーディネーター:木下みゆき 11:00-11:15 休憩
11:15-12:00 全体会 分科会報告/ WS 報告/全体協議 12:00-12:10 閉会 主催者挨拶/アンケート記入
8 プログラムの概要
(1)パネル討議「男女共同参画センターの情報活動の多様な可能性」
コーディネーター 国立女性教育会館客員研究員 尼川 洋子
パネリスト 法政大学非常勤講師 大西 祥世
関西大学・甲南中学校非常勤講師 米谷 優子
大田区立男女平等推進センター 田中 喬子
はじめに各パネリストがそれぞれの活動・業務をもとに発言した。田中氏は、女性関連施設の指定管理 NPO としての実践を踏まえて、市民活動と NPO が相互に情報を提供・発信しあうありかたについて述べ た。米谷氏は、女性関連施設での情報相談の経験から、単なる情報提供だけでなく、聞き取り・提供のプ ロセスを相談者との共同作業としておこなえるという特色について述べた。大西氏は、自治体の男女共同 参画政策研究のために女性関連施設で情報収集をおこなった経験から、利用者と政策情報を結びつける上 での現状の課題と可能性について述べた。
つづいて参加者との質疑応答をおこない、情報収集・組織化・提供におけるさまざまな課題について、
実際の事例に即してのやりとりとなった。
(2)ワークショップ
①「ICTを活用した情報サービス」
コーディネーター 大阪府立女性総合センター 木下みゆき
情報提供 国立女性教育会館情報課 森 未知
アジア経済研究所 泉沢久美子
コーディネーターと情報提供者が、メールレファレンス・メールマガジン、ポータルサイト、新着アラー トなどの事例を紹介した。質疑応答のあと、各参加者が事例を発表し、意見を交換した。
②「情報相談のためのコミュニケーションスキル」
コーディネーター 国立女性教育会館客員研究員 尼川 洋子
情報提供 富山県民共生センター 大宮 恵
情報提供者がチャレンジ支援・チャレンジ相談の事例を紹介した。質疑とコーディネーターによるミニ 講義「情報相談のプロセスとヒアリングのポイント」のあと、質問者・応対者・記録者の役割を交代しつ つロールプレイを行った。
③「女性情報の効果的な活用法」
コーディネーター 国立女性教育会館研究員 羽田野慶子
情報提供 ひめじ男女共同参画データ研究会 岸本 綾子
(有)パド・ウィメンズ・オフィス 内田ひろ子
コーディネーターと情報提供者が、ジェンダー統計を活用したクイズやミニ統計ハンドブック、男女共 同参画データブック、新聞記事切り抜き情報誌などの事例を紹介した。質疑応答の後、情報活用のプラン を作るグループワークをおこなった。
(3)実 習
① WinetCASS 実習(基礎コース)(参加者 27 名)
説 明 国立女性教育会館情報課 森 未知
テキスト『WinetCASS データベース・横断検索システム利用のコツ』に沿って、マルチメディア研修 室で 1 人 1 台のパソコンを用いて、各データベースの特徴を説明しつつ、効果的な使い方を実習した。
②レファレンス実習(参加者 27 名)
実習支援者 とよなか男女共同参画推進センター 大林 弘子 情報業務経験年数の長い参加者と比較的経験の少ない参加者のバランスがとれるようグループ分けし、
あらかじめ難易度別に用意したレファレンス課題を用いて、ヒアリングのポイント、参考資料・情報源、
提供情報・回答などを実習した。
(4)分科会
①「情報を男女共同参画の社会資源とするために」(参加者 29 名)
コーディネーター 越谷市男女共同参画支援センター 青木 玲子 はじめに、コーディネーターがミニ講義によって、女性情報が個人をエンパワーするとともに、政策を 支え社会を変える力を持つ社会資源であることを述べた。続いて参加者全員が、センターを市民と政策を つなぐ場として生かしてゆくための方策を討議した。
②「情報事業の PR と地域ネットワークづくり」(参加者 29 名)
コーディネーター 大阪府立女性総合センター 木下みゆき
各参加者が、利用者増や新たなサービス対象の開拓につながった情報事業の PR 例、地域連携として実 施していることや新たなアイディアをワークシートによって整理した上で、それぞれが発表し、意見を交 換した。
(5)全体会 各ワークショップ・分科会報告と全体協議
参加者が情報を共有できるよう、各ワークショップ、分科会のコーディネーターが、それぞれのワーク ショップおよび分科会の内容を報告した。その後、尼川氏による今年度の研究協議会全体の講評と、前身 事業を含む本研究協議会の総括があった。
9 参加者の評価
研究協議会に対する参加者の満足度は、無回答を除く回答者 54 名中、「期待していた以上だった」と
「ほぼ期待していた通りだった」の合計が 53 名 98.1% と、満足度は高かった。「期待していた以上だった」
理由としては「宿泊での会であったため、多くの時間を交流に使うことができ、日帰りでは得られない情 報交換ができた」「情報を提供するだけでなく、得る方法を知ってもらうという発想は新鮮でした」など があり、「ほぼ期待していた通りだった」理由としては、「自分のセンターの情報事業の課題がよくわかっ た」「予想以上にたくさんの意見や情報がきけたのが良かった」などがあった。
◆研究協議会直後のアンケート結果
(1)次の各項目について、研究協議会後の感想にもっとも近いもの(無回答を除く) 人(%)
項 目 そう思う 少しそう思う そう思わない
①地域では得られない情報事業の企画・運営に関する知識・
技術が高まった 41(77.4) 11(20.8) 1(1.9)
②女性情報の収集・活用に関する全国的な情報交換をする
ことができた 38(71.7) 12(26.4) 1(1.9)
③全国の女性関連施設職員の情報担当者とのネットワーク
ができた 37(71.2) 14(26.9) 1(1.9)
④国立女性教育会館の情報サービスや、全国の女性関連施
設のネットワーク形成について会館の役割がよくわかった 40(76.9) 11(21.2) 1(1.9)
(2)参加した全体の感想(無回答を除く) 人(%)
期待していた以上だった ほぼ期待していたとおりであった 全く期待はずれだった
26(48.1) 27(50.0) 1(1.9)
10 今後の課題・展望
本研究協議会は今回をもって最終回となったが、研究協議会継続を望む声がアンケートの記述にも見ら れ、男女共同参画社会形成のために情報が果たす役割の重要性が高まっていることがうかがえる。
会館は全国の女性関連施設のセンター館的存在として、本研究協議会の成果を生かして、情報ネットワー ク形成機能、地域の情報担当者へのサポート、および、より高度な情報サービスの提供が必要である。
レファレンス実習 ワークショップ