第18回 研究助成 A. 研究部門・報告Ⅵ
7.2 今後の課題
WBT 未実施群は英語運用能力中位層で有意な上 昇があったことについては検証するに至っていない。
より多くの実践が行われなければならない。
今後,WBT をはじめとしてeラーニングが広く利 用されることを期待するには,WBT だけで授業はで きないからと敬遠されるのではないかとの危惧もあ る。そこで,通常の教科書を使った授業との融合を 意識して,あえてビデオクリップも含め多様なICT 活用を授業における活動として取り入れ,組み合わ せた。そのため,より多くの時間をWBT にかけた 上での学習効果や成果を検証することが必要と思わ れる。
生徒の英語運用能力を高めるための一方策として eラーニングを活用した授業実践を行ったが,生徒 の興味を高め学習成果が上がることがわかった。だ 読む-読む
読む-聞く
聞く-読む
聞く-聞く 話す-聞く
話す-読む 知識-読む
読む・話す-知識
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7 成果と課題
8 おわりに
近江誠.(1996).「英語コミュニケーションの理論と実際」. 東京:研究社出版.
*藤代昇丈.(2004).「自己表現力を育成するe-Learning 教材の開発と指導法の研究」. 岡山県情報教育センタ ー研究紀要.
藤代昇丈.(2006).「情報活用能力を高めるeラーニン グ教材の開発と指導法の研究〜各発達段階における
『個』に応じた指導を通して〜」. 岡山県情報教育セン ター研究紀要.
藤代昇丈・平松茂・近藤勲.(2005).「英語のWBT リ
スニング教材の開発とそれを採用した指導法に関す る一検討」. 日本教育工学会論文誌. 29(Suppl.). Teeler, D., 渡辺雅仁(訳).(2001).「英語の授業に活かす
インターネット」. 東京:ピアソン・エデュケーション.
Warschauer, M., Shetzer, H., Meloni, C., 古谷千里他 (訳).(2001).「インターネット時代の英語教育」. 東 京:ピアソン・エデュケーション.
*全国教育研究所連盟(編).(2004).「学校を開くeラー
ニング」. 東京:ぎょうせい.
が,教材そのものに頼るのではなく,教える生徒や 達成すべき目標を考えた上で,教材の最も効果的な 使い方を工夫することが必要であろう。それはほか でもなく授業をする教員自身によるところが大きい ことは言うまでもない。今後も多様な活動を組み合 わせながら,よりよい指導法を求め続けていきたい。
謝 辞
最後に,本研究で共に経験を分かち合った岡山県 立津山高等学校理数科1年生の生徒の皆さんと御協 力いただいた皆様に感謝しますとともに,授業活用
に適するWBT 教材を制作,公開された岡山県情報
教育センターの関係者の皆様に深く感謝と敬意を表 します。
参考文献(*は引用文献)
本研究の目的は「デジタルポートフォリ オ」の教育的効果に着目し,英語教育へ 応用することの可能性と課題について検討すること である。具体的には中学校の英語の自己表現活動の 授業において,従来のペーパーベースのポートフォ リオを用いた実践の効果と課題について明らかにし た上で,公立学校の教育現場で容易に利用可能な汎 用アプリケーションソフトを用いたデジタルポート フォリオの授業をデザインした。その実践結果から 観点ごとの学習者のパフォーマンスの評価について ポートフォリオとデジタルポートフォリオの間に統 計的にはほとんど有意な差は表れなかったが,生徒 の態度の観察やアンケートの回答の分析からデジタ ルポートフォリオの活動が学習者に積極的に評価さ れ,特にふりかえりの活動において有効であること が示された。また学習の記録をWeb 上に公開するこ とや既存のオンラインソフトの導入,デジタルポー トフォリオを用いたスピーキングの評価方法につい ての課題も明らかになった。
現行の英語の学習指導要領では「実践的コミュニ ケーション能力」の育成がキーワードとして掲げら れているが,これは言語の実際の使用場面を意識し た言語運用能力と英語の学習を通して積極的にコミ ュニケーションを図ろうとする態度の育成を強調し ているものである。
本学習指導要領より英語が必修教科となり,基礎 的・基本的な内容の定着を図る一方で,選択教科と しての英語については,各学校において課題学習,
補充的な学習,発展的な学習など,生徒の特性など
に応じ一層多様な学習が展開できるよう改善が図ら れている(文部科学省, 1999)。
このような背景の下,知識の伝授にとどまること なく活動を通して教授内容に学習者を主体的にかか わらせることができる環境を設定する視点が必要と され( 島, 2005),統合的な技能の向上を図るタス クベースやプロジェクトベースの学習の実践が盛ん に試みられている。こういった学習形態では,具体 的な活動や,体験の広がりや深まりを,一人一人に 即して実践的な態度の評価を重視し,長時間にわた ってその変容をとらえることが必要である(高浦, 2001)ことから,学習成果だけでなく学習過程にも 重きが置かれることになる。
これまでの量的な評価方法に加え,学習指導の過 程や成果などについて継続的,総合的に把握し,そ れを踏まえて評価が適切に行われるような質的な評 価方法の開発が急がれている中で,学習に関する資 料・情報を集積して指導や評価に生かす「ポートフ ォリオ」が注目されつつある。
本研究の目的は「デジタルポートフォリオ」の教 育的効果に着目し,英語教育へ応用することの可能 性と課題について検討することである。
具体的には従来のペーパーベースのポートフォリ オ(以下,ポートフォリオ)を用いた授業実践の効 果と課題について明らかにした上で,公立学校の教 育現場で容易に利用可能な汎用アプリケーションソ フトを用いたデジタルポートフォリオの授業をデザ インし,その結果について考察する。
概要
1 はじめに 2 研究の目的
中学生への英語教育における
「デジタルポートフォリオ」の有効性
兵庫県立芦屋国際中等教育学校 教諭
岩見 理華 第18回 研究助成 B. 実践部門・報告Ⅱ
英語能力向上をめざす教育実践