クエチアピン徐放錠(XR錠)は、2007年5月に米国において最初に承認され、2016年7月31日時点で、統 合失調症、双極性障害の躁状態、双極性障害のうつ状態、双極性障害の維持療法、大うつ病性障害、全般 性不安障害を含む様々な適応で、90ヵ国以上において承認を取得している。
本邦における効能又は効果、用法及び用量は以下のとおりであり、外国での承認状況とは異なる。
【効能・効果】
双極性障害におけるうつ症状の改善
【用法・用量】
通常、成人にはクエチアピンとして1回50mgより投与を開始し、2日以上の間隔をあけて1回150mgへ 増量する。その後、さらに2日以上の間隔をあけて、推奨用量である1回300mgに増量する。
なお、いずれも1日1回就寝前とし、食後2時間以上あけて経口投与すること。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(1)うつ症状が改善した場合には、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよ う注意すること。[双極性障害の維持療法における日本人での本剤の有効性及び安全性は確立して いない。]
(2)肝機能障害のある患者及び高齢者では、クリアランスが減少し血漿中濃度が上昇することがあるた め、2日以上の間隔をあけて患者の状態を観察しながら1日50mgずつ慎重に増量すること。(「慎 重投与」及び「薬物動態」の項参照)
外国における発売状況 国 名 米国
会 社 名 AstraZeneca
販 売 名 SEROQUEL XR®
剤 形 ・ 規 格 徐放錠:50mg、150mg、200mg、300mg及び400mg 承 認 年 月 2007年5月
効 能 又 は 効 果 セロクエルXRは、以下の治療に用いられる非定型抗精神病薬である。
統合失調症
双極Ⅰ型障害、躁病エピソード又は混合性エピソード
双極性障害、うつ病エピソード
大うつ病性障害、抗うつ薬との併用療法
用 法 及 び 用 量 錠剤はそのまま丸ごと飲み込み、分割、噛砕又は粉砕しないこと。
空腹時に服用するか、軽食(約300カロリー)の摂取後に服用すること。
1日1回(夜が望ましい)服用すること。
高齢者への投与:高齢者においては、開始用量の減量(50mg/日)、緩徐な用量漸増、初期投与期 間中の注意深い観察を考慮すること。
肝機能障害:開始用量を減量し(50mg/日)、徐々に投与量を増量する必要がある場合がある。
効能・効果 開始用量 推奨用量 最高用量
統合失調症(成人) 300mg/日 400~800mg/日 800mg/日 統合失調症(青少年:13~17歳) 50mg/日 400~800mg/日 800mg/日 双極Ⅰ型障害、躁病エピソード又は混合
性エピソード
急性期の単剤療法又はリチウム若しくは divalproexとの併用療法(成人)
300mg/日 400~800mg/日 800mg/日
双極Ⅰ型障害、躁病エピソード 急性期の単剤療法
(小児及び青少年:10~17歳)
50mg/日 400~600mg/日 600mg/日 双極性障害、うつ病エピソード(成人) 50mg/日 300mg/日 300mg/日 大うつ病性障害
抗うつ薬との併用療法(成人) 50mg/日 150~300mg/日 300mg/日
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2017/022047s039lbl.pdf (2018年8月31日アクセス)
注)本項は翻訳した内容を記載した。詳細は原文を参照すること。
国 名 英国 会 社 名 AstraZeneca
販 売 名 SEROQUEL XL®
剤 形 ・ 規 格 セロクエルXL 50mg 徐放錠 セロクエルXL 150mg 徐放錠 セロクエルXL 200mg 徐放錠 セロクエルXL 300mg 徐放錠 セロクエルXL 400mg 徐放錠
承 認 年 月 2008年9月10日(50mg、200mg、300mg、400mg)、2010年3月12日(150mg) 効 能 又 は 効 果 セロクエルXLの効能・効果は以下の通りである。
統合失調症の治療
双極性障害の治療
○ 双極性障害による中等度ないし重度の躁病エピソードの治療
○ 双極性障害による大うつ病エピソードの治療
○ クエチアピンによる治療に反応した双極性障害患者における躁病又はうつ病エピソードの再 発予防
抗うつ薬単剤療法に反応不良であった大うつ病性障害(MDD)患者における大うつ病エピソード の抗うつ薬との併用療法。投与開始前に、セロクエルXLの安全性プロファイルを考慮するこ と。
用 法 及 び 用 量 投与スケジュールは、効能・効果ごとに異なる。したがって、患者の状態に応じた適正な用法・
用量について、患者に明確な情報を提供しなければならない。
セロクエルXLは空腹時に1日1回投与する。セロクエルXL錠はそのまま丸ごと飲み込み、分割、
噛砕又は粉砕しないこと。
成人
統合失調症及び双極性障害による中等度ないし重度の躁病エピソードの治療
セロクエルXLは、食事の1時間以上前に投与する。治療開始後2日間の1日量は、1日目は300mg、
2日目は600mgとする。推奨1日量は600mgであるが、臨床的に妥当と判断される場合には1日
800mgまで増量してもよい。患者の臨床効果及び忍容性に応じて、有効用量の範囲内(1日400~
800mg)で用量を調節する。統合失調症の維持療法として使用する際には、用量調節は不要である。
双極性障害による大うつ病エピソードの治療
セロクエルXLは、就寝時に投与する。治療開始後4日間の1日量は、1日目は50mg、2日目は
100mg、3日目は200mg、4日目は300mgとする。推奨1日量は300mgである。臨床試験では、
600mg群で300mg群を上回る効果はみられなかったが、患者によっては600mgで効果が得られる
場合もある。300mgを超える用量の投与開始は、双極性障害の治療経験が豊富な医師が行うこと。
忍容性に懸念が生じた患者では、少なくとも200mgへの減量を検討してもよいことが臨床試験に より示されている。
双極性障害の再発予防
セロクエル XL による急性期治療に反応した双極性障害患者に対し、躁病、混合性又はうつ病エ ピソードの再発予防を目的として使用する際には、急性期治療と同用量を就寝時に投与する。セ ロクエルXLの用量は、個々の患者の臨床効果及び忍容性を考慮して、300~800mg/日の用量範囲 内で調節してもよい。維持療法には、最小有効量を使用することが重要である。
用 法 及 び 用 量 (つづき)
MDD患者における大うつ病エピソードの併用療法
セロクエルXLは、就寝前に投与する。治療開始後4日間の1日量は、1日目及び2日目は50mg、
3日目及び4日目は150mgとする。併用療法(併用薬:アミトリプチリン、bupropion、シタロプラ
ム、デュロキセチン、エスシタロプラム、fluoxetine、パロキセチン、セルトラリン及びベンラファ キシン)を検討した短期試験では150mg/日及び300mg/日、単剤療法を検討した短期試験では50mg/
日で抗うつ作用が認められた。高用量域では、有害事象のリスクが上昇するため、50mg/日から投 与を開始し、必ず最小有効量を使用すること。150mg/日から300mg/日への増量の必要性は、個々 の患者の評価に基づき判断すること。
セロクエル即放錠からの切り替え
セロクエル即放錠を1日複数回に分けて投与されている患者では、投与の利便性向上を目的とし て、1日量が等しいセロクエルXLの1日1回投与に切り替えることが可能である。患者ごとの用 量調整が必要な場合がある。
高齢者
高齢患者では、他の抗精神病薬及び抗うつ薬と同様、特に投与開始初期には慎重に投与する必要 がある。非高齢患者での使用時と比較して、漸増速度を遅く、1 日投与量を低くする必要がある 場合がある。高齢患者では、クエチアピンの平均血漿クリアランスが非高齢患者と比較して30~ 50%低かった。高齢患者への投与は 50mg/日から開始すること。個々の患者の臨床効果及び忍容 性に応じて、50mg/日ずつ有効用量に達するまで増量してもよい。
MDDによる大うつ病エピソードを呈する高齢患者では、治療1~3日目に50mg/日で投与を開始
し、4日目に100mg/日、8日目に150mg/日まで増量すること。50mg/日から投与を開始し最小有効
量を使用すること。評価に基づき 300mg/日までの増量が必要と判断された患者でも、投与22日 目になるまでは300mg/日に増量しないこと。
双極性障害によるうつ病エピソードを呈する65歳超の患者では、有効性及び安全性が評価されて いない。
小児患者
18歳未満の小児及び青少年への投与は、使用の根拠となるデータが得られていないため、推奨さ れない。
腎機能障害
腎機能障害のある患者で用量を調節する必要はない。
肝機能障害
クエチアピンは肝臓により広範に代謝される。したがって、肝機能障害のある患者では、特に投 与開始初期に慎重に投与すること。肝機能障害のある患者への投与は50mg/日から開始すること。
臨床効果及び各患者の忍容性に応じて、50mg/日の増量幅で、有効用量に達するまで増量してもよ い。
https://www.medicines.org.uk/emc/product/6363 (2018年8月31日アクセス)
注)本項は翻訳した内容を記載した。詳細は原文を参照すること。