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5. 簡易計測による地下埋設物の二次元図面更新手法の実証的検証

5.3. 更新手法の有用性検証

5.3.1. 三次元モデルの生成手法の検証

(1) 検証箇所概要

検証場所は,都市部の道路下にある地下連絡通路関連工事において,車道部および歩 道部を一部道路占用し夜間規制した試掘工事箇所である.試掘箇所は,計 7 箇所(従 来手法の検証10箇所,更新手法の検証7箇所)である.静止画の撮影は,夜間工事(道 路規制時間内での工事)にて試掘工事(既設舗装撤去~掘削~地下埋設物の位置・高さ 調査~埋戻し~舗装仮復旧)内の掘削完了後の10分間程度で実施した.

(2) 検証内容

三次元モデルを生成するための基準点となる標定点(GCP)は,撮影範囲周囲(四隅 など)に設置した.そして,撮影機材(表 5-1参照),

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表 4-1の三次元モデルの生成条件により静止画の撮影方法(図 5-10 参照)を設定 した.三次元モデルの生成には,Pix 4D mapper(Pix4D社製)を用いた.また表 5-2は,

検証場所と試掘箇所ごとの撮影機材,画像サイズ,試掘面積,生成した三次元点群の面 積当たりの点数(以下,「点密度」という.)を示す.

表 5-1 撮影機材

表 5-2 検証箇所の撮影条件および点密度

三次元モデルの精度は,実際の試掘工事の道路規制時間内に検証した.その際,鉛直精 度は検証できたが,水平精度は規制時間内に計測時間がとれなかった.地下埋設物の特 徴点をオートレベルで測量した検証点の実測データ(高さ)を正解値とし,生成された三 次元モデルと照合することにより検証した.精度目標は,空中写真測量(UAV)を用いた 出来形管理要領 土工編82)に準じた±5cmとした.

機種

No. 種別 機種 モード 画像サイズ

01 スマートフォン iPhoneX 静止画 4032×3024 02 デジタルカメラ OLYPUS

TG-6K 静止画 1280×960

4000×3000 03 タブレット iPad(5th) 静止画 3264×2448

試掘 機種 画像 撮影 面積 点密度 No. サイズ 枚数 m2 点/m2

1 01 4032×3024 27 3.5 256,890 2 01 4032×3024 36 3.1 397,544 3 02 4000×3000 24 3.8 198,261 8 01 4032×3024 23 3.5 112,944 11 03 3264×2448 21 3.8 152,146 12 02 1280×960 30 4.2 60,073 13 01 4032×3024 39 3.9 328,528

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図 5-10 標定点・検証点および撮影方法

(3) 検証結果と考察

実現場での撮影毎に生成した三次元モデルの形状および位置精度の検証結果を以下 に示す.撮影データより生成された検証場所の三次元モデルを図 5-11,実現場での三 次元モデルの精度検証結果を表 5-3に示す.

表 5-3 検証箇所の精度検証結果

図 5-11 の目視確認の結果より,試掘 7 箇所において概ね三次元モデルが再現され ており,試掘No.2の輻輳した埋設物でもモデル上で認識可能であった.一部試掘No.12 では,三次元モデルの生成条件(画像サイズ(3M 以下で撮影))が不足であり,他と 比較して三次元モデルの精度と三次元モデルの点密度が低く二次元図面の補正に影響 する可能性がある.また,試掘 No.8(地下埋設物が少ない)の試掘箇所は,画像サイ ズが大きい撮影機材を用いても点密度は No.2(地下埋設物が多い)と比較すると点密 度が1/2以下となっている.これは地下埋設物や地面形状などが特徴点として点密度に

標準偏差 最大値

(㎜) (㎜)

1

01 0.68 4 2 2.3 10

2

01 0.99 4 4 6.6 13

3

02 1.23 4 3 10.0 13

8

0 1 1.69 4 2 5.0 5

11

02 0.69 4 2 13.1 14

12

02 0.75 4 3 14.1 24

13

01 1.29 4 6 7.8 24

試掘 No.

機種 平均 土被り DP(m)

基準 点数

検証 点数

検証点誤差(鉛直)

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影響している.点密度が大きいと画像の形状が明確になり図面の補正に有利である.

特徴点が不足している撮影箇所では,取得したい部分に特徴点が取得できるように照 明を使用するか何かしら特徴点(例:地面の場合は白色系テープ)を添付するなどの処 置が必要である.次に,表 5-3の実現場による三次元モデルの精度検証は,試掘7箇 所において実施した.三次元モデルの位置誤差は3~15mm程度であり,目標精度内で あることが確認できた.この結果より,生成された三次元モデルは二次元図面の補正 に十分適用可能であり,更新手法が有用であると結論づけた.

図 5-11 撮影データより生成された検証場所の三次元モデル