盟 専門分野別連続シンポジウム (最終回)
日 時 11 月 4 日(日) 午 後 1 時 20分 ‑ 3 時 30分 場 所 ; 鹿 屋 体 育 大 学
l講 義 棟 205 教 室 ( 2 階 )
O 行 動 研 費 分 野
. I 余 暇 行 動 研 究 の 動 向 と 今 後 の 方 向 」 特 K 研 究 の 方 法 論 Kつ い て
コーディネーター 西 野 仁 ( 東 海 大 学 )
ミ ネ リ ス ト 原 田 宗 彦 (ペンシノレベニア州立大学) 山 口 泰 雄 ( 鹿 屋 体 育 大 学 )
川 西 正 志 ( 中 京 大 学 )
75
専 門 分 野 別 シ ン ポ ジ ュ ー ム 〔行動研究分野 3
妥長自慢:f-r重力奄汗多宅0.:>重力 E旬と~毛愛 αコプヨ;r旬
とくに 研 究 の 方 法 論 に つ い て
] ‑ T . ( H
'J‑西 野 仁 〈 東 海 大 学 〉
見事'Jlト
原 田 宗 彦 、 山 口 泰 媛 、 ) 1
1西 正 志
〈ベンシルバニア州立大) ( 鹿 屋 体 育 大 学 ) 中 京 大 〉
‑はじめに
現 代 社 会 に お い て 、 レ ジ ャ ー や レ ク リ ー シ ョ ン に つ い て の 人 々 の 関 心 が 高 ま り を 見 せ る に つ れ 、 よ り 詳 細 な レ ク リ エ ー シ ヨ ン 研 究 へ の 要 奮 が 、 政 治 、 経 済 、 教 育 な ど 多 方 面 か ら ょ せ ら れ て き て い る . こ う し た 状 況 に 対 処 す る た め に 、 本 学 会 は 、 研 究 会 や シ ン ボ ジ ュ ー ム を 開 催 し て き た .
とくに、研究の領績を省定的に、原論、行動研究、
プ ロ グ ラ ム 開 発 、 政 策 研 究 、 資 源 ・ 計 画 諭 と し 、 第 1 1 回 大 会 か ら 専 門 分 野 別 シ ン ポ ジ ュ ー ム を 開 催 し て き た . そ れ は 、 次 の よ う な テ ー マ で 行 な わ れ 、 レ ク リ ヱ ー シ ョ ン 研 究 の 全 体 像 を 理 解 し 今 後 の 方 向 を さ ぐ る た め に 、 重 要 な 役 割 を は た し て き た .
第 1 1 回 大 会 【資源・計画自食分野〕
『わが聞の野外レクリエーションの現状と課 題』
] ‑ T . ( H
'J‑前 野 淳 一 郎
見事
n
ト進 士 五 十 八 、 中 間 総 一 郎 、 有 賀 一 郎 、 麻 生 恵 、 毛 塚 宏 、 宮 林 茂 幸
【プログラム開発分野】
『レクリエーシヨン・プログラムの開発』
3・ T.(~-(ト
北 議 義 明
ねリ
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ト宮 下 経 治 、 安 原 輝 雄 、 鈴 木 秀
縫第 1 2 回 大 会 【政策研究分野〕
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シ ニ ア ・ エ イ ジ の レ ク リ エ ー シ ョ ン 行 政 と その展開』
子力事イト
金 崎 良 三
ω'JU 浅 田 隆 夫 、 秋 吉 嘉 範 、 木 下 茂 徳 、 諌 山 秋 利
第 1 3 回 大 会 【原諭分野 3
『現代社会におけるレクリエーシヨン概念の 再 検 討 我 国 の レ ク リ ヱ ー シ ョ ン 研 究 史 か ら の問いかけ
‑J]-T.(~-( 'J-
小 田 切 猿 ー
11初
Z
ト品田碩哉、仲村要、彫山健、
西 野 仁
本 シ ン ボ ジ ュ ー ム は 、 こ れ ら 一 連 の シ ン ポ ジ
zーム の 一 応 の 最 終 会 と し て 位 置 ず け ら れ る .
とこi5で、行動研究の分野は、人間のレジャーや レクリエーシヨン行動現象を解明していくことが、
中 心 テ ー マ で あ ろ う . し か し 、 い ざ 、 具 体 的 に ア プ ロ ー チ ず る 段 に な る と 、 ど の よ う な 手 順 と 方 法 で 取 り〈むべきかがはっきりしない.
こ う し た 現 実 を 背 景 に 、 今 回 の シ ン ポ ジ ュ ー ム の テ・・マ 『余慣行動研究の動向と今後の方向 とく に 研 究 の 方 法 論 に つ い て
‑Jは、設定された.
. * シ ン ボ ジ ュ ー ム の す す め 方
シンポジュームは、まず、 レクリエーシヨン研 究 の 変 遷 の 中 で の 行 動 研 究 の 位 置 づ け と 、 量 近 の 研 究の特徴"を概観〈西野〉したうえで、 現在、余 慣行動研究が世界でどう行なわれているか.. (原因〉
ということの報告がら出発す'5.そして、次に、具 体的な研究事例として、 レジャー行動の国際比絞"
〈山口〉と 地域社会におけるスポーツ行動研究"
〈川西〉を、研究方法を中心に報告する.
そ し て 、 そ れ ら の 話 題 を 基 に 余 厳 行 動 研 究 の 今 後 の 方 向 を 、 と く に 、 研 究 の 方 法 論 に 焦 点 を あ て な が ら 討 諭 し 、 行 動 研 究 分 野 の 方 向 づ け の た め の 、 新 た な 問 題 提 起 が で き れ ば と 考 え る .
‑ レ ク リ エ ー シ ヨ ン 研 究 の 変 遷 と 行 動 研 究 行 動 研 究 の 動 向 と 、 今 後 の 方 向 を 考 え る に あ た っ て 、 ま ず 、 レ ク リ エ ー シ ョ ン 研 究 が ど の よ う に 展 開 さ れ て き た か を 大 ま か に と ら え て お く 必 要 が あ る . 図 1 は 、 日 本 と ア メ リ カ の レ ク リ ヱ ー シ ョ ン 研 究 の 展 開 と 今 後 の 方 向 に つ い て の 概 略
1)である.
レ ク リ エ ー シ ョ ン 行 動 の 、 実 悠 把 握 と い う 記 述 的 な 段 階 " か ら 、 な ぜ 、 そ う い う 行 動 が 行 な わ れ る の か と い う 現 象 を 説 明 す る 段 階 " へ と 移 行 し つ つ あり、そのために、いわゆる 行動科学的なアプ ロ ー チ " が 、 一 つ の 手 法 と し て ク ロ ー ズ ア ッ プ さ れ つ つ あ る と い う 論 旨 で あ る .
と く に 、 レ ジ ャ ー ・ レ ク リ エ 四 シ ョ ン の 行 動 科 学
的アプローチは、 『レジャー・レクリエーシヨン行
動 は 、 人 間 あ っ て の 現 象 で 、 ラ イ フ ・ ス タ イ ル や 性
格 や 価 値 意 識 の 異 な る 人 間 が 行 な う 行 動 を 、 研 究 対
象 の 中 心 に 鋸 え な け れ ば 説 明 で き な い こ と が ら が 多
76ー日本とアメリカのレクリエーション研究の展開と今後の方向
図 ‑1
行動科学的アプローチレジャー‑レヲリエ1
ショ ンの
、
師IJえは
※Lelsure Beha~ lO r Re田archLab. IJnt
、 、
of 111 inols 器提『動機や満足』の研究※『社会心理学的研究』の必要性の 提案
問 解 の 明 ジ て
o l i i
マ
I 9 8 0レタリエーシヨシ行動の 実態の把握と、それと人口 統計的変数や社会緩済的変 数との関係を明らかにしよ うとする研究
〔度数やパーセント、平均 や分散、相関係数などによ る検討〕
なぜ そういう行動 が行なわれているのか など、 f見草を説明しよ うとする研究 1 9 7 0
1 9 6 0 I 9 5 0
[主成分分析、数量化 理論、重回帰分析など を使つての倹詑〕
日
本
I nfancy (幼児期〉 Chlldhood (少年期) .o¥do I escence (青年期〉 Young Adu I thood 〈成人期〉
親学問で晶る社会学や 視学問の方法をそっ 親学問組れがはむまっ 線 学 問IJ>
O ? *
れ、独自の道を歩 7 経済学、地理学、教育学 くり借りて、 Lンャー た.ORRRCやCORDS な むための論議が盛ん。メ の分野が、経済成長や家
l
やレ7')工 ヨ ン の ! とが実施古れた・旗揚造などの研究の副産 研究を行った。 レシャー行動パヲーン レンヤーやレクリエーシヨ主の
カ 物としてしジャーや1‑7 の発見や人口統計的変数 独自性は何か、また 研究の役割
リエーンヨンをあつかっ や社会経済的変数との関 や存在理由は伺かなとを模索、い
た. 係、旅設やプログラムに くつかの試みがなされている.
ついての研究が多変量解 析の手法を用いておこな lわれた.
!記述的(¥Jhen?山 口 嗣re"?Hm.'?
)I~ 巨E豆~c:二〉
てきた。
• Q u a n t a t i v e
Anal~sis(定量分析〉から Q u a li ‑ t a t i v e
Anal~sis(定性分析〉をも併用すること の重要性が指摘されている.
・基礎的研究と応用的研究をどう結びつけるかが 論議されている.
・レクリエーシヨン研究より、より広い概念のレ ジャー研究へと 対象が鉱大している.
など.
専門分野別シンボジ
1)、2) 西野『第 1 3 回大会
ュム配布資料
J1 9 8 3
77‑
‑最近の研究で話題になっていることがら と
ζろで最近の研究で話題になっていることがら はどんなことであろうか。簡単にまとめておこう。
・コンビューター・プログラムを利用しての研究 が多い。
・社会心理学的方法が多く行なわれている.
・地理学・文化人類学などからのアプローチもで できている.
・世界的規模での研究が進められている.とくに アジアや中南米への関心が高い.
・レクリエーシヨン・ビジネスに関する研究がで
い
A2)という考えにたつものである.
専 門 分 野 別 シ ン ボ ジ ュ ー ム 【行動研究分野】
余 暇 行 動 研 究 に お け る プ ヨ r 者去善命白匂fV.J愚直と霊察愚直
原 倒 宗 彦 〈 ペ ン シ ル バ ニ ア 州 立 大 大 学 院 〉
重量
現代の余暇行動研究を含む社会科学一般は、
経験主義と実証主義によって強く支配されてい るといっても過言ではない。かつて
1 7
世紀の ヨーロッパに耳目芽した近代自然科学の『方法』は、その後の近代社会科学の発展に大きな影曹 を与えた。そして自然科学の方法論的基盤であ る要素還元主義と、数量的かっ力学的世界観は 余暇行動研究の中にも確固とした地位を築いて いる。多くの余暇行動研究者は、人間行動が最 も単純な要素に還元できると考え、それが現象 としての余暇行動を理解する上での究極的な単 位として利用できるという立場をとっている。
本論文では、現在の余暇行動研究の方法論の動 向を吟味し、それに批判と考察を加えること
を目的としている。
人間行動は
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工学』できうるか?自然科学の方法により、社会現象や観察可能 な個人の行動を数量的に捉えようとする試みに は古くより様々程批判が加えられてきた。たと えば、
P a r s o n s1 )
は、社会データはひじように 複雑であり、それを操作的に分析することは、現実を過度に単純化する危険があると警告し、
S j o r b e r
官2)は、社会システムの多くの局面が、自然科学的分析によっては理解できないことを 示唆した。我田では、佐和3)が極端な数量主 義に支配されている経済学を批判し、新しい日 本の風土に見合った和製経済学を提唱してい る。また田村は、社会学における社会調査が
『社会学を J思弁的・観念的な束縛から開放し て、社会学を経験的、実証的なものにしてゆく 上で寄与した』としながらも、それが過度に
『機械化』された結果、本来認識すべき対象で ある社会や人間が見失われてしまったと批判し ている。
余暇行動研究においても、このような社会科
‑78‑
学の一般的傾向である数量主義は根強く残って おり、測定可能な現象のみが研究対象として分 析の楚上に乗せられているのが現状である。
余巌行動研究における量的アプローチ 量的アプローチには、記述的アプローチと科 学的アプローチがある。前者は例えぽ、参加者 数や売上げ高といった日常一般的な概念を量的 に調査するもので、いわゆる調査研究や応用研 究
( a p p l i e dr
田 岨r c h )
がその範暗にはいる。そ の一方、科学的アプローチとは、科学的な構成 概念や仮説を量的に測定、検証するもので、そ こでは理論の発展に主眼がおかれる。余暇行動研究における記述的アプローチは、
レクリヱーション活動への参加者調査に代表さ れる需要分析がその主たるものである。
8 e v i n s
とI/i l c
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によれば、 1959年から7 8
年に22の全 図的規模のレクリヱーション調査が行われ、そ れらは、公共政策や公共投資に大きな影響を与 えている。しかしながら、これらの大規模調査 に対する極端な『客観』化、 『大容量』化、断 片=非包括化、そして脱人間主義化という批判 は現在も根強く残っている。科学的アプローチでは、より正確な科学的知 識を得るための測定方法に工夫が加えられてい る。その中でも仮説的構成概念をより正確に測 定するための操作チェック(阻
n i p u l a t i o n c h a e c k )
が行動科学全般のなかで重要視される 傾向にある。特にマーケティング研究や消費者 研究において測定方法の妥当性や信頼性老検討 した研究が多く見られるようになった5)6)7)。 余暇行動研究では特に心理学的アプローチにお いて人間のレジャ一時の心の状態を測定する方 法に工夫が試みられている。例えば、G r a e f
ら 8)は、日常経験を測定するための経験サンプ ル法 (Ex開r i
閉 館S a m p li n g M e t h o d )
を用いた。ESM
では、被験者はポケット・ベルを常時携帯 し、それが鳴った時点で、自分自身の情緒的、認知的状態を記入することを義務づけられた。
これにより、その時々に被験者が行っている活 動が、どの程度外発的に、あるいは内発的に動