節25図 高温(吸OC)における玄米の発芽状況琵琶床後 5日 水稲農林10号 (19占D)
COR 板鞘
COP 子葉鞘ており,大麦,小麦の叔低湿度ほ00C〜lOCと 見られている
木実験ではこのような発芽限界温度における発 芽時の根鞘の接態を明らかにするため,19占0年5
月よりる月に亘り,リーベンペルヒ発芽試験器を 用い定温器中で実験を行った
第1 実 験
水稲脳林1D字を用い,粗と玄米について,高温 区ほ420C,標準区を500Cとし,1区100粒2回反 提した発芽調査は5日で〆切った
結果を第19表及び第251望匿示す
玄米で標準区(500C)でほ発板した個体は置床後11‡lで90%,2日後には10ロ%に達したが,高温区(420C)
では根鞘出現個体は5日後ようやく55%に達したに過ぎず,何れも発根は見られず,それらのうち約半数の個体 においてほ子糞哨の先端が僅かに伸びた−・方籾では高湿区で100粒中胚器 自の出現したものは4粒に過ぎず,
そのうち子葉鞘の先端のみ現われたものが5粒存在した,
第 2 実 験
水稲でほ農林10号,栄光,大麦では会津裸5号,こびんかたぎ,小麦で農林2占号と恩林占9 ̄写を用いた‖ 溢度闇 水稲で100C,大麦,小麦で00Cとし1区100凝とし4区制とした
結果は第20蓑及び第21表のようである.
第20表 水稲の発芽最低温度における発芽歩合 (19る0)
100C,4区平均
第21表 大麦,小麦の発芽最低温度粟.おける発芽歩合 (19る0)
00C,4区平均
低温区における発芽状態を次図に示す..
水稲では.発芽最低湿度(100C)においても根鞘は出現したが露床後5週間に至るも種子根は見られなかった.
また大麦,小麦の場合も最低温度(00C)で板鞘とその他胚部が露出するが,根鞘のはかほ殆んど伸長せず2 週間後も種子根は全々生育しなかった
以上によって水稲,大麦,小麦でほ発芽に対して不適湿度である,巌高,東低限界温度下においても種子根ほ 見られないが,根鞘ほ比較的速かに出現することを明らかにしたことは根鞘の生態として注許すべきであろう.
第4節 塩分の高濃度下における根鞘の生態
水稲香川55号を用い,まづ粗と玄米の塩分紅よる発芽限界濃度を検定するとともに高濃度下における根鞘の生
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ー55−
水稲農林10号
栄 光
小麦農林2る号 小麦農林占9号 第24図 発芽巌低湿度における発芽状態 (19朗)
態を検するため19占D年d月に実験を行った
蒸潜水によるものを標準とし,予備実験を行い,この結果籾でほNaC12−5%以上は発芽を見なかったので1%,
1・5%・2%の5区を,玄米では2一・5%,5一・5%及び4%区を作り,ぺトリ皿に.ガラス床を・おき,胚を含めて粒の 下半部を浸漬して発芽を行わしめ〆切りを置床後7日とした,
結果ほ第25図,第2る図に示すよう紅なった
種子根の伸長し得た塩分の限界濃度ほ籾で1血5%であったが玄米でほ2」・5%以上としたため何れも種子根は現わ れなかった.
このように籾の場合ほ・NaC12%,玄米でほ2・5%より4・D%の範紺内で根鞘は出現しえて,根鞘の出現に続い
て子葉鞘が僅かに伸びる場合があるが種子根ほ置床後1週間では仝々見られなかった‖
このような高いNaCl濃度で も根鞘は出現する能力をもって いることが明らかとなった
前章根鞘の生理の項で述べた ようにNaClO.5%でほ根鞘が 吸塩したが,NaC15%,5.5%
の場合,根鞘が出現したとき,
こ.れより吸墟が行われるか否か を知る要があるので次の実験を 行った
︵U nV O O O 9 8 7
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rI一・〜一〜署1・−∫・∫一・−.∫
玄米発芽歩合︵%︶ 0 5 4
即ち5.0%,5.5%で置床後7 日後,根鞘が出現した発芽粗 と,不発芽粗の含塩量を定立比 較した
この場合含塩監の測定ほ試料 5gをとり,5%炭酸ナ・トリウ ム2D血1を加え,湯浴上で蒸発 乾固し,電気炉で5000Cで灰 化,硝酸と蒸溜水を加え,温浴
J/
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10
0 1 2 3 4 5 6 7 置床後日数 0 1 2 3 4 5 6 7
置床後日数
第25区INaCl各濃度における粗と玄米の発芽歩合(19占0)
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−・・−− 56岬
上で抽出しろ過水洗し,VolhaId法によった 成槙 は次の第22表のよう紅なった〟
これによれば5%の場合,1週間後払おいて1発 芽したものの含塩率量は1.15%であったが不発芽の
ものは0..51%に過ぎなかった同様に5.5%の場合 は発芽したものの含塩率ほ.1.18%,不発芽粒でほ D..7%を示し,ともに発芽粒で含蟻率が大であるこ
とを示した
次ぎに粒のClの分布がどのようになっているか について検出を行って第27図の結果をえた
即ち実験者手前の種子では胚にClの含鼠が少く,
胚乳に分布していたがその嵐ほ僅少であり,5%液 に7日間浸漬して不発芽のものは胚と胚乳に比較的 均一・に分布したが前者の場合も多量に分布すること を示したので種被からClの浸潤したものと思われる が,発芽粒で根鞘の現われたもののClの含崖は最 も多鼠で,根鞘からの吸墟が考えられる
次ぎに発芽粒の胚におけるClの分布を調らべる ために胚の切片を作って検討して第28図を得た.
NaC15 %
2..5%
第2占図 各濃皮のNaCl液に浸放して発芽した料の 形態 (19占O
こ.れによって−根鞘,特に胚廃艦接しているイ則にClの集積が多く,旺盤基部と幼芽,幼板の基部にもClの分布が 多かった
これにより根鞘が高い濃度でも出現したときはこの部分から吸塙して幼芽,幼根の基部匿多く移動したものと 観察した
第22表 NaClの高漉度で発芽した妻米粒と不発芽玄米料の含塩率の
比較 り9くSOj 第5節 考察及び摘要
種子発芽に際して蚤要外的条 件である,水分,湿度,酸素の 不適条件を与え,また発芽に対 する肩書物質として高濃度の塩 分を与えた場合の根鞘の生態を 研究して次の結果をえた
(1)水分供給制限下の板鞘の 生態
BucIIINGER(6),佐藤(83)等 ほ優子吸収力について研究を行 い,作物の穐類砿よって吸収力 の異なることを示したが,本研 究では籾の中央最高吸収力は佐 藤氏の場合と同様に庶糖液の 0.5〜0.るモルに相当し,玄米で ほ0..7〜0.8モルに当り,このよ うな高潰度でも根鞘の出現ほ見 られるが,種子根ほ全々生育が 弓 第1回測定
A 】 B NaC15%で発芽したもの
不発芽のもの NaC15・・5%で発芽したもの
不発芽のもの 浸げi後7日のもの
発 芽 程 不発芽糧 実験前玄米 第27図 NaC15%紅1週間おいて発芽したもの,不発芽のもの,及
び実験前の糧のClの分布 (19る01 見られなかった
ひえにおいてほ有辞の場合の中央最高吸収力ほ庶糖液の0巾4〜0‖5モルに相当し,0..るモル以上では根鞘のみ出
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∬ 57 −
現し,種子根の生育は見られなかったなおひえ.の脱符種子 でほ中央最高吸収力は0..9〜1.0モルに当ったが,0…7モル以 上の濃度でほ根鞘のみ出現し,種子根ほ見られなかった
従って−これらの作物で高い蓼透圧をもつ外液で吸水が制限 される状態でも或る程度までほ根鞘が出現しうる生態をもつ ことを明らかにした
(2)酸素供給制限下の根鞘の生態
従来酸素供給制限下の種子発芽に関して.は多くの研究があ り,盛永(31)ScHAUMANN(64)等は水弓−1で酸素供給を制限した 場合,作物の種類によって発芽するもののあることを明らか にし,水生植物ほ水中でもよく発芽することについて古くか ら知られているこれらのうちで水中発芽において発芽した 幼植物の形態を調査したのほ佐々木(62)の場合である
即ち民は水稲で酸素の供給な強く制限した場合,子葉鞘ほ 異常によく仲島するが,本葉及び種子根は殆んど生育せず,
正常な場合といちじるしく異なることを明らかにして,この ような発芽を異常発芽型とした
根鞘についてほ水中発芽及び酸素供給制眼下で空気中の場 合に比し,あわについて西村(89)が,えん麦についてNoRST OG(47)がよく伸びることを報告しているに過ぎない
本研究の結果から,作物の種類によって根鞘の伸長,出現 を可能とする酸素供給制限の程度のことなること,種子根の 生育しえない低い酸素供給制限下でも,根鞘ほ伸長,出現す る重態をもつことを明らかにすることが出来た
第28図 NaC15%に1週間おいて発芽したも のの胚におけるClの分布
CORl・根 梢
COP 子葉梢
また生理作用として根鞘の吸水作用を研究した第1茸に.おける実験結果から:考察すれば,ひえにおいて種子根 の生育しえない低い酸素供給下でも根鞘ほ出現し,組織の平均吸収力も5〜8気圧に相当することからして,吸 水作用を行っていると考えられることほ根鞘の生態として注目すべきであろう
(3)発芽限界溢度における根鞘の生態
水稲の最高発芽限界温度ほ先に述べたように井上氏が420′−450Cとしたが,高温処理を病害防除の上から行わ れたもの例えば温を占00Cの場合についてほ滝口(71),海野(77)などがあるがいづれも極く短時間の処理である従
って長い間において発芽せしめるときの最高湿度ほ420附近と考えられる
水和及び麦類などの最低発芽限界温度についても井上(18192り など詳細に検討されており,松田ほ($0)低温に ついて発芽を品種別に検討している,
然し乍らこれらの研究において−は根鞘の生態の研究が全々行われていない
本研究の結果によると限界高塩420Cで水稲の場合の発芽を見ると根蛸は種子外に現われるが,発芽の進行は 徐々で種子根の生育ほ㌧見られなかった
−・方最低遍歴に関して水稲ほ.100C,大麦,小麦ほ00Cな中心として種子発芽む行わしめた処,水稲でほ置床 後5週間後にほ相当多数の個体で根鞘を出現したが種子根の生育は見られず,大麦,小麦でも同様に根鞘の出現 を見たが,種子根の伸長は仝々見られなかったこのように発芽限界・の最高最低温度附近においても根鞘はよく 出現する生態をもつことが判明した.
(4)高塩分濃度下における根鞘の生態
岩城(21)によると種子の発芽が不可能となるNaClの濃度の限界ほ25〜一50%としているが,他の多くの研究者 の実験結果もこの成績と同様な結果をえている同氏は塩分溶液中における発芽遅延ほ一つは塩分濃度が高まる に従っておこる吸水障害によるものと,他は徐々に塩分が種子内に溶透して発芽に善作用を及ぼすものとした
また太乱安江(53)は玄米の含塩率が1‖0%以上となると発芽力を失うものとし吏紅REPP(59)は植物体が吸塩し