30 餌
0 一一「一一一一一
1520 25 35 45 55年齢 s s s s s s 19 24 34 44 54 69 F圭g.W一三1年三三共通語化曲線
(i/e 1 )
20
oLrrT__T_「__ 曲線は全体としての共通語化の進展に対」
や聖。 ㍗ 華 や 鱒年齢 応してFig. VI 一13のように変化すること 19 24 34 44 54 69
が予想される。図では省略したが第1段
Fig. V正一12 年齢別共通語化曲線
階の前にどの年齢層でもほとんどが方言
(i/ell)
を用いている段階讐方書社会があり,
126
板型」に変化している。この変化は若い 年齢層の共通語化が前回調査時点で既に 上限の100%近くであって,この年齢層 が年を取ることによって,社会全体が共 通語化したことの反映であると考えられ
る。
(7)前回調査で「下降型」であった音 声の部類のうち,全体としての共通語化 の程度の低い音芦の部類は今回調査でも やはり「下降型」の麟線をなし七いる。
(8)(5)(6)(7)から共通語化の程度の年齢
共通語化の程度
loo
o
煤@ ,↑第鍛階
t
策2段階
簗1段階
Fi窪.V韮一13
階から第2段階への移行は社会的・文化的環境の変化に依存していると思われ る。これについては第鴨章で述べよう。
慧慧・1:9,9年齢
年齢麹線の変化の予想函
第3段階の後にはすべての入々が共 通語を使用する段階が考えられる。
どの年齢層から共通語化するかと いう ことでは,図に矢印で示したよ うに,方言社会から第1段階に移行 する揚合では25〜34歳を中心とする 年齢層がいちじるしい。第1段階か ら第2段階への移行では低年齢層の 共通語化に特徴があり,第3段階で 高年齢層の共通語化が進む。第1段
3.5学歴による共通語化の差異
学歴別に各音声の共通語化の程度を回した表がTable VI−7である。この表 は次のことを示している。
τable璽一7 学歴別の音声の共通語化の程度:
前 回 調 査 今 回 調 査
低学歴 中学歴 高学歴 低学歴 中学歴 高学歴
唇音性1 77.4 89.6 86.0 95.8 99.5 100.0
〃 II 38.3 56.2 73.3 75.7 92.8 88.2
口蓋化 62.2 78.1 90.7 9L9 95.1 97.4
有声化
58.9 80.0 81.0 77.6 93.王 94.王鼻音化
37.1 57.8 70.7 70.9 87.1 86.9中養1
47.5 68.8 75.0 69.8 93.8 96.1〃 ・H 33.玉 63.5 69.G 46.4 8G.6 84.3
i/e I 52.5 71.0 64.0 62.7 88.5 87.3
〃 1茎 婆1.1 54.1 60.0 54.8 86.2 87.3
人 数 383 169 25 189 217 51
(1)今回調査の唇音性1や口蓋化のようにほぼ共通語化が完成したと見られ る音声の部類を除いては,低学歴層と中・高学歴層との間で共通語化の程度に 127
大きな差が見られる。
(2)中学歴層と高学歴層とでは前回調査の唇音性1王,・口蓋化および鼻音化で 差が見られる程度で,他の音声ではあまり差がないと言える。
(3)これらのことから学歴は共通語化を支える有力な要因の一つをなしてい る一一特に義務教育までのものとそれ以上の教育を受けたものとでは一と見 られるが実際は年齢の要因の反映かも知れない。このことを確かめるには学歴 と年齢とをクロスして集計し直せばよいわけであるが,ここでは単に学歴別の 被調査者の平均年齢を比較するにとどめる。前回調査の平均年齢は低学歴層で 37.5歳,中学歴贋で32.1歳,高学歴層で40.6歳であった。今回調査ではそれぞ れ,45.3歳,31.9歳,39・5歳である。低学歴層と中学歴層の年齢の差は前回調 査で5.4歳,今回調査では実に13.4歳の開きがある。学歴よりも年齢の要因の 方が共通語化の程度を規定しているという疑いが強いと言える。しかし,高学 歴層が中学歴層よりも高年齢であるにもかかわらず共通語化が進んでいる音声 が多いということから,学歴の要因も関与しているとは言えよう。
3.s その他
音声で前項までで述べなかったいくつかの点にふれよう。
(1)F圭g.W−4に示した唇音性王の今回調査の年齢別の麟線は興味ある事実 を諭しているように思われる。この曲線で25〜34歳の年齢層を含めそれより若 い年齢層は方言で反応したものは皆無である。一方,それよりも高年齢層は,
数が少ないとはいっても方言の音声で反応しているものがいる。両者の差異は 戦後の教育で育った世代と戦前の教育を受けた世代との違いであると言えよう。
すなわち,現代かなつかいが実施される前は書きことばの上でもしばしばこの 音声の語を「クワエ(ヨ)ウビ」どか「スイクワ」などと書き,「カモメ(鴎)」
や「カミナリ(雷〉」「メダカ(目高)」などとは書き分けていたという教育の面 が影響されていると考えられる。糸魚川や長岡などで行われた調査でも藍鼠の 結果が報告されている。
(2)Fig. VI−3で㊨)で示した中の鼻音化は比較的共通語化が遅れている。こ れは次のように考えちれる。すなわち,共通語形のたとえば〔t]に対して方 128
言語形として[d]があるのが有声化であるが,これに対して,共通語形の
[d]に対して方言語形として[Nd]がある。この後者の共通語化は,前者の 共通語化に遅れているので,一時期[d」について,これが共通語形なのか方 讐語形なのかという混乱が起きるのではないか。それぞれでは,B.のタイプで 1対1で対応するが,相乗作用の結果,共通語形の[d]のからんだ,〔 一d ] という半音化音が共通語化するのが遅れたものであろう。
4.アクセント
3音:三二から3項目が選ば尽 れている。調査項罠の共通 語のアクセントと方言のア 20
クセントとの型の相違にう いては第1章で述べたので
ここでは下略する。 10 s一 、一・一一一一...一一一.t一,_一
Fig. VI 一14は両度の調査 における各アクセントの共 む 通語化の程度:を添した比較 ネ 図である。また,2音節,3 コ 音節の百分率は3.と同様2 Fig澱一14 音節語,3音節語の共通語
化の割合の平均の値である。
N
N
バ カ セ ウ ニ
ラ ナ チ 藷
タ ス カ ワ 藷 アクセントの各項目に共通語で反応
したものの比率
= ケ簾語
4.1翻査項鼠による共通語化の差異
129
アクセントの共通語化の程度の順位は両度の調査とも,
ネコ(12.3,、37.0),ハタ(10.2,31.3),カラス(9.2,24.7),セナカ(9.0,
21.2),ウチワ(7.1,13.8)
の順である一()内の左の数値は蔚圃調査,右は今回調査の結果である。
(1)どのアクセントでも前回より今園の方が共通語化している。
(2)しかし,アクセントの共通語化は音声のそれに比べて一一に劣っている。
このことは一般に,ことばの変容では音声よりもアクセントの方が遅れると言 われていることと一一一ikしている。
(3)今回の調査で「ネコ」とfハタ」の2音節語が相対的に共通語化してい るのに対し,3音節語はあまり共通語化していない。2音節語より3音節語の 方がアクセントの型のバリエーションが多いことが関係しているのであろう。
(4)また,2音節語の申では「ネコ」が,3音節語の中では「カラス」が他 の語より共通語化の程度が高い。これは「ネコJや「カラスjが共通語のアク セントで頭高であるからと思われる。
(5)図には示さなかったが, 「セナカ」と「ウチワ」との間で今回調査の結 果,共通語化の程度に差が見られる(21.2%対13.8%)が,鶴綱方書のアクセ
ントで反応した被調査老の比率はほとんど変わりがない(77.0%対78.3%)。
これは「ウチワ」の場合に ウ甲ヲ(3.5%)とか ラ事ヴ(2.2%)など鶴岡 方言でのアクセントの型と異なる反応が多く見られていることによっている。
4.2性による共通語化の差異
アクセントの5項目では性による共通諮化の程度にはほとんど差が見られな い。差が見られたのは今回調査における「ネコ」と「セナカ」だけであり,前 者は42.2%対32.8%で男性が,後者は16.7%対24.9%で女性の方が共通語化の 程度が高い。
4.3年齢による共通語化の差異
各項目の年齢別の共通語化の曲線がFig. VI−15〜19である。
(1)全般的に見ると,両度の調査とも「凸型」の年齢曲線を描いている。前 130
%60 50 ㊨ 共通羅化の程度
30
20
ユ。
一今摺調…蕪
……@前哨調査
ρ, ρ一・、
, o 、 のノノ ヘ
ノノ へ
げ \◎.礎一一9
0
15 20 25 35 45 55年齢 S S S S 1 1 19 24 34 44 54 69 Fig. W−15 年齢三共三三化曲線 (rネコ」のアクセント)
%50
共通藷化の程度 40@ 30
20
1e
分簡鴨隔,嚇崩 制ゆ ノ も
! \
〆 \、/!
、
0
15 20 25 35 45 55年齢
s s s s s s 19 24 34 44 54 69 Fig. VI−16 年齢別共通語化曲線 (「ハタ」のアクセント)
131
%50 40
共遽語化の程慶 30@・20
工o
e
lh一一一 一h−K ノ 、、
1 ・ NN t
一一.
15 20 25 35 45 55年齢
s s s s s s l9 24 34 44 54 69 Fig. VI 一17年齢別共通語化臨線 (「カラス」のアクセント)
30・共%
通
語20
化
IOの程 度
o
ノ卿噂一鱒、、、
ノ も ! 、●鴨r購鴨
鴨■
ノ 〆
15 20 25 35 45 55年齢
s s s s s s 19 24 34 44 54 69
Fig. VI 一18 年齢別共通語化曲線 (rセナカ」のアクセント)
%30 20
10
@
0
共通語化の程度
ノひ一.一軸・8一 齢齢●鴨、
ノ りう
◎ @ ウ階贈隔隔o
15 20 25 35 45 55年齢
s s s s s s 19 24 34 44 54 69 Fig. VI−19 年齢別共通語三三線 (「ウチワ」のアクセント)
回調査で35〜44歳の年齢層にあった頂点が今回調査で20〜24歳に移行している 点で両度の調査の曲線が異なる。
(2)また,前回調査から今回調査にかけての20年間の共通語化は音声のそれ と同様に若い年齢層にいちじるしい。その結果,前回調査では少なかった低・
申年齢層と高年齢層との間に共通語化の程度に差が開き始めている。
(3)(1)(2)から,現在の鶴岡市におけるアクセントの共通語化は3、4の(8)で述 べた音芦の共通語化の段階で書えば,第1段階と第2段階の過渡期に相当する
と考えることができよう。
(4)しかし,若い年齢贋でも半数以上が共通語のアクセントで反応した項目 が見られないことからもアクセントの共通語化には今後かなりの時間を要する
と予想される。
4.4学歴による共通語化の差異
学歴別にアクセントの共通語化の程度を示したのがTabユe VI−8である。
Table VI−8 学歴別のアクセントの共通語化の程度(%)
前
回 調 査 今 回 調 査
低学歴 中学歴 高学歴 低学歴 中学歴 高学歴 ネ コ 7.6 19.5 36.0 27.5 44.7 39.2 ハ タ 6.0 17.2 28.0 25.4 36.4 31.4 カラス 5.2 16.6 20.0 11.1 32.7 41.2 セナカ 5.2 14.8 28.0 13.2 25.8 3L荏 ウチワ 3.4 13.6 20.0 6.3 19.4 17.6
2音節 6.8 18.3 32.0 26.5 40.6 35.3 3音節 4.6 15.O 22.7 10.2 26.0 30.1 入 数 383 169 25 189 217 51
(1>前回調査ではどのアクセントも学歴の上昇に伴って共通語化の程度が高 くなっていた。全体としての共通語化がきわめて低い段階では知識の反映とし ての学歴の共通語化に与える影響は大きいと書えよう。
(2)今回調査でも学歴の差は見られるが,もっとも大きな差は低学歴層と中 学歴層との問に見られる。中学歴層と高学歴層との間では2音節語では差が見 132