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 同じ音形が用いられていても、クレッシェンド、デクレッシェンドのついた部分は、それまでよ りカンタービレに弾くべきである。ここでは腕を大きく動かさず、指は鍵盤をなでるような極めて

<Op.25−3>

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鋭いスタカートが付いている箇所では前述の29小節〜とは異なり、2声の書法も変化して、

より鋭い5指のタッチとひじの運動が必要となる。

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 この曲でもショパンは、一見したところほとんど同じに見える音形の繰り返しの中にも、音の 動き方を微妙に変化させ、アーティキュレーションを変えることによって、様々なタッチのヴァリ エーションを持たせていることがわかる。これらのタッチを弾き分けるには指だけではなく、手 首やひじ、腕全体を用いなければならず、それぞれの箇所で求められるタッチに応じてその運 動の形と範囲を変化させる。

 <Op.25−5>は付点のリズムがついた重音のエチュードで、重音を素早くつかまえた後、1 指を立てるようにしながら脱力するという特殊なテクニックが用いられる。

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29小節からは、同じ音を扱いながらも、奏法が全く異なっている。ここでは重音に重さをかける のである。1指を用い、スライドさせる箇所もあり、うまく音をつなげるよう工夫されている。

〈Op.25−5>

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 中間部では重音の入った分散和音が見られる。これらはショパン独特のレガートに弾きやす い形を持っている。16分音符のトリルになった細かな音形は重さをかけず、指先だけで軽いタ ッチで弾く。手にとって比較的弾きやすい形ではあるが、音を粒立たせることとレガートに弾く ことを両立させる為には、ここでも高度な手の柔軟性を求められる。

<Op.25−5>

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 <超絶技巧第6番幻影>でのパッセージは手の伸縮をあまり用いず、指を伸ばして弾く

音形であり、ショパンのものとは違い、これらの音形はレガートに弾く為には比較的大きな手 を必要とする。ここでは重音のトレモロもあり、レガートを重視するよりも常にフォルテッシモで 音量の増大を狙い、華やかで装飾的に用いられる。

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 <Op,10−7>は、主に右手の3度(2度)と6度の重音が交互に連続して用いられ、これらの 動きをスムーズにレガートで行う為、冒頭から引き出し運動を行う。手首を柔軟に使い、鍵盤上 でスライドの動作を取り入れることにより柔軟な動きが得られ、重音の連続をレガートに弾くこと

が可能になる。同じ鍵盤上で2指から1指への置き替えを指示する運指はこの動作を要求し

ている。

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また、次のようにアクセントのっいた音に重さをかけ、手を脱力できる工夫が見られる箇所もあ

る。

〈Op.10−7>

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 くOp.25−8>では両手共に6度の重音が用いられ、左手は幅広い音域をカヴァーしている。

黒鍵に1指を用い、そのまま滑らせ連続させるショパン独特の運指も見られるが、この部分で は1指を連続して用いることにより、手の形を崩すことなくスライドさせることができるように工夫 されている。

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