ÄKTAprime
には、あらかじめ作成されたメソッド(テンプレート)が搭載されています。テンプレートは
Application Template
とMethod Template
に分類されます。Application Template
(5.1参照)サンプル容量を入力するだけで、すぐ使えます。
Method Template
(5.2参照)
Application Template
に登録されていないカラムを使用する場合や、流速、溶出量、フラクション分取量など変更したい場合、使用します。
変更したメソッドは保存することができます(5.3参照)。
5.1 Application template
Application Templateには以下に示す11種のメソッドが保存されています。
各Application Templateの内容や所用時間については、Cue cardまたは
ÄKTAprime User Manual 5.2章を参照してください。なお、
Application Templateでは、サンプルの添加はイ ンジェクションバルブを使用して行います。手法 使用できるカラム
脱塩・バッファー交換
HiTrap Desalting 5 ml HiPrep 26/10 Desalting
アフィニティークロマトグラフィーHis-Tag タンパク質の精製*
1HiTrap Chelating 1 ml
His-Tag タンパク質のリフォールディング*
1HiTrap Chelating 1 ml
GST融合タンパク質の精製 GSTrap 1 ml
モノクローナル抗体の精製(pHグラジエント溶出)
HiTrap Protein G 1 ml HiTrap Protein A 1 ml HiTrap rProtein A 1 ml
モノクローナル抗体の精製(pHステップワイズ溶出)HiTrap Protein G 1 ml
HiTrap Protein A 1 ml HiTrap rProtein A 1 ml
アルブミンの除去HiTrap Blue 1 ml
IgMの精製 HiTrap IgM purification
イオン交換クロマトグラフィー
陰イオン交換
HiTrap Q 1 ml
陽イオン交換HiTrap SP 1 ml
その他のプログラムApplication Template Templates
Desalting HiTrap Desalting Desalting HiPrep Desalting His-tag Purification HiTrap Chelating
GST-tag Purification GSTrap
Mab Purification Gradient Elution Refolding HiTrap Chelating
IgM Purification HiTrap IgM Purification Mab Purification Step Elution
Albumin Removal HiTrap Blue
Anion Exchange HiTrap Q Cation Exchange HiTrap SP
Ni
2+イオン添加のマニュアル操作のプロトコールとメソッドの変更
1)カラム入口側のストッパーを取り外し、超純水を一滴垂らします。
2)超純水を満たしたシリンジに付属のルアーアダプターを取り付け、気泡を入れないように注意
しながらHiTrapカラムに接続します。3)カラム下端のツイストオフエンドを折り、5 mlの超純水を流速一滴/秒で送液します。
4) 0.5 mlの Ni
2+溶液をシリンジで送液し、1 ml の超純水をさらに送液します。5)このカラムを ÄKTAprimeに接続します( 4.4 カラム接続
を参照)。6)Application TemplateではPosition 3が Ni
2+溶液になっていますが、すでに添加済みですので 超純水を入れたボトルを接続してください。このあとは、メソッド通りに精製を行います。
<Application Templateの実行>
1)カラムの接続、サンプルのセットを確認してください。
2)メインメニューのTemplates表示で、OKキーを押します。
3)Application Templateを選択し、OKキーを押します。
4)目的のテンプレートを選択し、OKキーを押します。
5)サンプルボリュームを▲▼で入力し、OKキーを押します。
6)メソッドを開始するには、Press OK to Start RunでOKキ ーを押します。(直前に
Data Transfer to PC
が表示されます。)7)
Memory print out?
の表示ではno
を選択します。(2チャンネルレコーダーへの出力に 関するコマンドなので無視して結構です。)各Application templateは、
バッファーAでのポンプウォッシュ→システムウォッシュ→カラム平衡化→サンプル添加→
溶出プログラム→カラムの再平衡化の順で自動的に進行します。
注意!
サンプル添加ボリュームは、確実にサンプルをカラムに添加するために、実際に添加するボリュームより 余裕を持って入力してください。
注意!
再生(
Refolding
)の条件、効率はタンパク質の種類によって異なります。このApplication Template
は一つの例であり、効率よい再生を行うためには目的タンパク質に適した詳細な条件検討が必要です。また、再生後に正しい
SS
結合を持ったタンパク質だけを精製するステップが必要になります。還元剤を使用する場合は
DTT
ではなく2-mercaptoethanol
をご使用ください。Anion Exchange HiTrap Q
Sample appl. Volume 0.0
Press OK to Start RUN
Application template Templates
Memory Print Out?
(no) yes no
5.2 Method template
Method templateには、
Gel filtration/ Buffer Exchange Ion Exchange/Gradient elution HIC/ Gradient elution
Affinity/ Step Gradient
の
4種類があります。
メインメニューのTemplatesから目的のMethod templateを選択し、実行します。ここで作 成したメソッドは、1〜40までの番号で管理し、保存することができます。
<Method templateの実行>
カラム: HiTrap Q(陰イオン交換)またはHiTrap SP(陽イオン交換)
カラム耐圧*:0.5 MPa バッファー: 陰イオン交換 A:20 mM Tris-HCl,pH8.0
B:20 mM Tris-HCl,1M NaCl,pH8.0 陽イオン交換 A:50 mM MES,pH6.0
B:50 mM MES,1M NaCl,pH6.0
流速 1 ml / min
サンプル: 1 ml
溶出画分のフラクションサイズ: 1 ml
カラム平衡化: 5 ml
wash1(非吸着画分洗浄): 2 ml
溶出体積: 20 ml
wash2(溶出後洗浄): 5 ml
メソッド保存: 1
* カラム自体の耐圧(HiTrapは0.3 MPa)にFR-902の0.2 MPaを加えた数値を入力します。
1)カラムの接続、サンプルのセットを確認してください。
2)メインメニューの Templates
表示状態で、OKキー
を押します。3)▼で Method template
を表示させ、OKキー
を押します。4)▲▼で目的のテンプレートを選択し、 OKキー
を押します。5)サンプルの添加方法を選択し、 OKキー
を押します。InjV
(インジェクションバルブ) :サンプルループまたはスーパーループからサンプル添加Pump
(ポンプ) :大量のサンプルをシステムポンプでカラムに直接添加6)使用するカラムの耐圧に合わせて、プレッシャーリミットを設定します。
実行中にこの値を超えると一時停止します。
OKキー
を押して流速を設定した後、再びOKキー
を押すと確定します。7)流速を入力します。
Set Pressure Limit (1.00 MPa) 1.00
Set Flow Rate Sample inject by
InjV Pump Templates
Method template
Ion Exchange Gradient elution
以下の条件でMethod templateを使って実験する際の、入力例を示します。
10)添加するサンプル量を入力します。
11)非吸着物質を洗い流すのに必要なバッファー量を入力します(カラム体積の2〜3倍量)
。12)グラジエント体積を入力します(目安はカラム体積の20倍)
。13) wash 2
はグラジエント溶出終了後のカラム洗浄ステップです(カラム体積の5倍量)。14)必要な項目を設定し終わりましたので、 yes
を選択します。15)作成したメソッドを保存するときは、ここで yes
を選択します。16) Free Methods
に示される数字は、あいているメソッド枠の数です。(Free
)は、選択 されている(アンダーバーがついている)番号のメソッドがあいていることを示し、逆に(
Used
)はすでに使用されていることを示します。(Free
)のナンバーを表示し、OK キー
を押してください。(Used
)のメソッドナンバーでOKキー
を押すと上書きされ、前に 保存されていたメソッドは消去されます。17)レコーダー出力はないので、 no
を選択します。18) Run
をするときはOKキー
、すぐには実行しないときにはEscキー
を押してください。19) Memory Print Out?
の表示ではno
を選択します。(2チャンネルレコーダーへの出力 に関するコマンドなので無視してください。)Free Methods 25 Sel. Method (Used) 16 Save Method
(yes) yes no
Free Methods 25 Sel. Method (Free) 16
Press OK to Start Run Set Wash 2 Volume
(0.0 ml) 0.0
Method ready?
Press OK
Set Elution. Volume
(0.0 ml) 0.0
Set Wash 1 Volume
(0.0 ml) 0.0
Set Sample Inj. Vol.
(0.0 ml) 0.0
Memory Print Out?
(no) yes no
空いているメソッド枠数 選択メソッドの使用状況
5.3 メソッドの作成
目的に応じてカスタマイズされた精製用メソッドを作成することもできます。メソッドは、『ブレイ クポイント』と呼ばれるパラメータ指定ポイントに、流速やバッファー濃度、機器の動作などを時 間(あるいは容量順)に定義して作成します。下図のような溶出プログラムでは設定条件が切り替 わる○印がブレイクポイントになります。ÄKTAprimeには、合計40種類のメソッドを保存するこ とができます。
ブレイクポイントとプログラミングの関係
各ブレイクポイントでは
Conc %B/流速/フラクションサイズ/バッファーバルブのポジション/インジェクションバル
ブのポジションなどを、入力します。Conc %B
Time
カ ラ ムの 再 平 衡 化 カラ
ムの 平 衡化
サ ン プ ル添 加
開 始 バ ッフ ァ ー に よ る 洗浄
グ ラ ジエ ン ト 開 始
グラ ジエ ン ト終 了
メソッド
ÄKTAprime本体
コンピューター実行 ○*1 ×
作成 ○ ×
保存 最大40 最大999
修正 ○ ×*2
内容確認 困難 容易(印刷可)
*1 コンピューターに保存したメソッドも指定できます。
*2 コンピューター付属のエディタで修正したメソッドの動作は保証致しかねます。必ずÄKTAprimeのProgram Method「5.6 メソッドの編集」で修正してください。
Templates
Program Method
Free Methods 25 Sel. Method (Used) 09
▲▼で
Program Method
を選択します。OKキー
を押すとÄKTAprime本体のメソッド枠の使用状況が表示され ます。Used:メソッド使用中、Free:未使用
▲▼で希望する番号を選択し、
OKキー
を押します。2)▲▼で分画単位をtime(時間)
、ml(容量)、drop(滴数)から選択 し、OKキー
を押します。3)▲▼で耐圧を設定します。運転中にこの設定値を超えるとシステム
は送液を停止し、Pause状態になります。ブレイクポイントの作成
1) OKキー
を押して、メソッド作成に入ります2)新規作成の場合には New
の表示、作成途中であればそのブレイクポイントが表示されます
パラメータを変更するときには、OKキーを押します。
例)
ピーク分取のためには適切なパラメータ設定が必須です。
通常はサンプル添加(Injection Valve を
INJECT に変更)の直前に
オートゼロをかけます。Change:それ以降のブレイクポイントも変更 Replace:そのブレイクポイントだけ変更
メソッド終了時に鳴らすと便利です。
これはレコーダー用のコマンドですので
no
を選択します。グラジエント を確認するには、サンプルなしのブランクランを実行してPrimeViewEvaluationで確認します。
作成したメソッドをPCにコピーすると、テキストエディタで開くことが できます。C:/UNICORN/Bin/Prime
Edit Breakpoint New
Edit New Breakpoint
ml 0.0
Set Concentration %B (0 %B)
Set Fraction Size (0.0 ml)
Set Injection Valve Pos (Load)
Set Peak Collect (no)
Autozero (no)
Event Mark (no)
Edit time/volume (0.0 ml/min)
Save Breakpoint (0.0 ml) Edit Breakpoint Set Fraction Base (ml)
Set Pressure Limit (1.00 MPa)
Set Slope (0.00 mA/min)
Edit time/volume
Change Replace
▼▲
OK
OK
OK Esc
▼▲
▼▲
▼▲
▼▲
▼▲
▼▲
▼▲
▼▲
▲
OK Set Flow Rate
(-,--ml/min)
Set Buffer Valve Pos (Pos1)
Set Alarm at (No Alarm)
Show %B on Rec out 2 (no)
Save Method End Method
▼▲
▼
OK Esc
OK
Delete Breakpoint (0.0 m)
▼▲
▼▲
Set Flow Rate (-,--ml/min)
Set Flow Rate (1.0 ml/min)
Set Flow Rate (-,--ml/min)