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で、完全に水酸アパタイト化した。 0.2 以上のように、難溶性のカルシウ
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反応時間(日)
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トが生成することが確認された。原料として用いる石膏の気孔特性にはばらつきがあるものの、
水酸アパタイトの結晶形態や気孔特性は反応温度等の条件によってある程度コントロールで きるといえる。
図4-14石膏片(気孔率: 55.50/0、気孔径:l.65μm)を (NH4)2HP04中で500Cにて水熱処理したときの水酸ア パタイトへの転化時間に及ぼす(NHゐHP04濃度の 影響
2・4 本節のまとめ
本節では、石膏廃棄物をリン酸水素二アンモニウム溶液中で、水熱処理することによって水酸 アパタイト化を行い、 反応に要する時間、 生成したアパタイト多孔体の気孔特性を調べ、 以 の結果を得た。
(
1)石膏から水酸アパタイトへの転化に要する時間は、原料石膏の気孔特性、 リン酸水素二 アンモニウム濃度、 および反応温度に影響されることが確認された。
(2)水酸アパタイトは針状結晶で、 反応温度が低いときは石膏の針状結晶の形状を保持しな がらその表面に水酸アパタイトの微結品が生成した組織となった。 一方、 反応温度が高くなる と水酸アパタイトの針状結晶が成長し、 放射状に伸びた組織形態となった。
(3)石膏から水酸アパタイトへ転化することにより、 多孔体の気孔率は大きくなった。 これ
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第4章石膏廃棄物を用いた水酸アパタイトの合成
は石膏と水酸アパタイトの結晶密度の違いに由来する。 また気孔径分布は、 小さい万へシフト した。
(4)石膏から水酸アパタイトへの転化にともない比表面積は大きくなった。 しかし、 反応温 度が高い場合には、 結品成長が進行するとともに比表面積は小さくなった。 これはSEM観察 による結品サイズの違いとも一致している。
以上のように、 廃石膏を原料として水熱処理法によりバルク状の水酸アパタイト多孔体をー 接合成することができた。 実際に排出されている廃石膏は、 使用目的によってさまざまな気孔 特性を有するので、 水酸アパタイトに転換する場合には、 それぞれの石膏の気孔特性に適した 反応条件を見い出す必要がある。
第3節 石膏のアパタイト化に及ぼすマイクロ波照射の効果
3-1 序
マイクロ波による加熱法は、 一般的には電子レンジでよく知られている。 この加熱原理は、
分子内で分極している水分子が電磁波により回転または振動し、 摩擦熱で被加熱体内部から加 熱されることによる110)。近年、鉱物や生物試料の成分分析における試料の前処理方法として、
サンプルの迅速分解・溶液化が可能なマイクロ波処理が多く利用されるようになったlll)。 ま た最近ではマイクロ波を用いた水熱処理が、 通常の水熱処理と比べて反応速度が数倍~数百倍 のオーダーで向上するためエネルギーの節約に繋がるとして、 省エネルギープロセスとしての 有用性も注目されている112)。特にアメリカを中心としてマイクロ波水熱処理を用いた微粉体、
ゲル、 多孔体の迅速合成に関する研究が盛んになっている104, 105, 113)。 水酸アパタイトの粉末 合成に関してはLernerら114) が塩化カルシウムとリン酸二水素ナトリウムを原料として、 沈 殿法による合成においてマイクロ波照射の利点を報告している事例がある。 ただし、 生成物の 性状に関する詳細な検討はなされていない。 石膏廃棄物のような廃材を利用した物質合成にお いては、 できるだけ少ないエネルギーで新しい物質に転換できることが求められている。 本節 では反応速度の向上と省エネルギープロセスの導入という観点から、 廃石膏から水酸アパタイ トを合成する際にマイクロ波を照射することを試みた。 すなわち、 通常の水熱処理と比較して 石膏のアパタイト化速度がどのように変化するかを検討した。 また、 生成した水酸アパタイト の結晶の性状についても調査した。
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第4章石膏廃棄物を用いた水酸アパタイトの合成
3- 2 実験方法
石膏を原料とした水熱処理 とマイクロ波 水熱処理による
水酸アパタイトの合成プロセ スを図4・15に示す。 石膏の気 孔特性が水酸アパタイト化速 度に及ぼす影響を除外し、 ア パタイトの生成速度を比較す
るために、 出発原料には廃石 膏を微粉砕して得た粉末状石 膏を用いた。 マイクロ波照射 装 置 ( MARS5. Model XP-1500, CEM Corp.,)内に取 り付けるサンプルセル (コン
トロール容器) の構造を、 図
4-16に示す。 テフロン製セル の内容積は50cm3で、 内部に
差し込まれた温度センサで系 内の 温度を検知し、 出力をコ ントロールする。 セル内の圧
力が急激に上昇した場合には 左側のシール部分から圧力が 開放される仕組みになってい る。 まずサンプルセルに0.5M の(NH4)zHP0440 cm3と0.5g
の石膏 粉末を入れた。 セルを マイクロ波照射装置に取り付 け、 周波数2.45GHz、 最大出 力 (1200W)の1---100%の問 でマイクロ波の出力条件を変
図4-15水熱処理および、マイクロ波水熱処理法に よる石膏からの水酸アパタイト粉末の合成フ。ロセス
図4-16マイクロ波水熱処理装置用セルのモデル図
可守- -ー-ー
第4章石膏廃棄物を用いた水酸アパタイトの合成
化させ、 50""1000Cにて 1""120分間処理を行った。 また従来の水熱処理でも同様の原料を用
い、1"" 15時間処理を行った。以下、 マイクロ波水熱処理をM- H ( Microwave -Hydrothermal) 法、 通常の水熱処理をC-H (Conventional-Hydrothermal)法と略記する。
得られたサンフルは洗浄後、 X線回折で結晶相の同定を行い水酸アパタイトへの転化率の径 時変化を調べた。 またX線回折パターンから求めた転化率の結果を用いて、 M-H法、 C-H 法での各温度における速度定数を求め、 アレニウスの式Clnk=lnA -EIRT)に基いて反応初期
の活性化エネルギーを算出した。 またTEMで水酸アパタイト結品の大きさ、 形状の観察を行 い、 さらにBET法で、比表面積の測定を行った。
3-3 結果と考察
( 1) 石膏から水酸アパタイトへの反応速度に及ぼすマイクロ波の効果
図 4-17、 4-18に1000Cで通常の水熱処理及び、マイクロ波水熱処理を行った石膏粉末結晶相 のX線回折図の径時変化を示す。 図4-17 に見られるように、 C-H法で合成したサンプルで は、 1時間の処理では僅かに水酸アパタイトのピークが確認されるものの、 ほとんどが石膏の ままである。 8 時間後には石膏の結晶相は消失しているが、 一時的にモネタイト(CaHP04) が生成し、 15 時間後に水酸アパタイトのみのピークになった。 一方、 図4-18に示されるM
H法を用いた反応系では、 僅か1分後に石膏のピークはほとんど消失し、 極めて短時間で水酸 アパタイトが生成した。 ただし1分というのは1000Cに到達後の時間を意味し、 反応開始から 1000Cまで到達するのには90秒を要している。900Cでは30分処理後でもまだ石膏の結晶相が
1500
8' 1000 15時間
8時間 0水際アパタイト
.2水石管
×モネタイト
ハUハUFhU
Mm器援×
。
2時間 1時間
10 20 30
2 e /0 (Cu-K α)
40 50
図4-17石膏粉末をO.5Mの(NH4)2HP04中で1000Cにて1'"'"'15時間水熱処理(C-H) したときのX線回折ノ々ターンの変化