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4) 5 つの基本的な考え方

7. 今後の進め方

2.5 戦略プランの全体構成

戦略プランは、7つの章から構成されている。

1章では、NDFの役割と福島第一原子力発電所の廃炉プロジェクトに係る関係機関との関係に ついて述べた。

2章では、戦略プラン2015を公表してからの福島第一原子力発電所の進捗状況について述べた。

また、NDF が中長期的な視点から取りまとめる戦略プランの概要として、その目的と位置付け、

基本方針について、そして「5 つの基本的考え方」及び「国際連携の進め方」に沿ってプロジェ クトを進めることを述べている。

3 章では、福島第一原子力発電所における放射性物質によるリスクの低減戦略と廃炉を着実に 推進するためのプロジェクトリスク管理及び社会との関係について述べる。

戦略プランの基本方針を達成するための基本として、福島第一原子力発電所サイト全体でのリ スクの状況を把握し、リスクの除去や低減についての優先度付けを含む「リスク低減戦略」が必 要である。戦略プラン 2015 では、リスク源には様々な特性があり対応の優先度があり、短期的 視点や中長期的な視点から取り組む全体像を示した。中長期ロードマップにおいても、「リスク低 減」の取組が重視されている。

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戦略プラン 2016 では、一年を経過してのリスク状況の変化、具体的には様々な処置によるリ スクの低下や、新たに検討対象に入れるべき「リスク源」の追加、リスク分析の方法の改良など を含めた、更新された「リスク低減戦略」の考え方を提示する。

また、戦略プラン 2016 では、廃炉事業が、放射性物質によるリスクだけでなく、廃炉プロジ ェクト自体の遅れや風評被害の誘発と言った社会的なリスクに繋がる事を重視して、このような

「プロジェクトリスク」の管理についての考え方及びコミュニケーションの重要性を提示する。

4 章では、燃料デブリ取り出しに関して、炉内状況把握のための調査戦略と取組状況、また、

重点的に検討を進めている 3工法(冠水-上アクセス工法、気中-上アクセス工法、気中-横アクセ ス工法)の実現性判断に当たって重要となる技術課題の取組状況を示すとともに、号機ごとの燃 料デブリ取り出し方針の検討について述べる。

炉内状況把握については、高線量環境下での作業等を踏まえて、必要時期・重要性などを考慮 した優先度の高い実機調査に加えて、事故進展解析やプラントパラメータに基づく評価なども最 大限活用してより確からしい結果が得られるよう総合的に分析・評価する調査戦略とその最新状 況を記載する。

また、燃料デブリ取り出し工法に関する、安全確保上重要な技術課題(臨界管理や放射性物質 の閉じ込め機能の構築等)と燃料デブリ取り出し工法実現のための重要技術課題に係る取組状況 などを記載している。

これらを総合して、2017年夏頃を目処としている「号機ごとの燃料デブリ取り出し方針の決定」

に向けて、検討の進め方を述べる。

5章では、廃棄物対策分野の戦略について述べる。

廃棄物対策については、処理処分の基本的な考え方を 2017 年度に取りまとめる目標工程に沿 って、放射性廃棄物に関する安全確保の考え方や現状を踏まえた課題について記載している。

廃棄物対策の安全確保の基本的考え方については、「国際的な放射性廃棄物管理に関わる考え方 を基本にする」という基本姿勢を重視すべきであるが、事故により発生した福島第一原子力発電 所の廃棄物(再利用等により放射性廃棄物に区分されない可能性あるもの及び事故以前から保管 されていた放射性固体廃棄物とともに、以下「固体廃棄物」という。)の特徴に配慮した取組も、

同時に重要となる。戦略プラン 2016 では、「当面は固体廃棄物の安定な保管管理が重要となる」

という認識に立って、安全に放射性廃棄物を管理するための考え方を提示している。

さらに、固体廃棄物に関する現状の取組の評価と課題を明確化している。例えば、管理すべき 固体廃棄物の量が廃炉作業の進捗とともに増加するため、その安定的な管理がリスク低減の観点 から重要になる。また、海外で実績のある廃棄物管理の考え方に沿って、優先度を明確にした廃 棄物量低減の取組の重要性を示している。固体廃棄物の性状評価については、その性状を分析し て明らかにする取組の重要性、固体廃棄物の処理・処分における安全性の見通しを確認する2021 年度頃までの期間を中心とした分析計画の重要性等を指摘している。固体廃棄物の処理について は、廃棄体化技術の評価に関するデータの拡充の重要性等について記載している。処分について は、固体廃棄物の特徴を踏まえ、国内外の経験及び知見を活用しつつ、新たな処分概念の検討等 の重要性について記載している。

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6 章では、福島第一原子力発電所の廃炉という未踏領域への挑戦を、我が国の総力を結集して 加速することを研究開発の方針として、現在の取組の状況を踏まえて、研究開発の取組の方向性 やマネジメントについて述べる。

廃炉に必要となる研究開発については、我が国の総力を挙げて取り組むべきと言う考え方の下 で、NDF 内に「研究開発連携会議」を設置して、研究開発体制の強化を図っている。JAEA、他 の研究機関、大学、高専等の関係機関による研究開発取組内容の相互理解と共有、技術的なシー ズとニーズの橋渡し、長期にわたる廃炉を確実に進めていくための人材育成等に関する取組につ いて記載している。

さらに、廃炉戦略検討の進捗を反映して、政府予算を使った廃炉技術の研究開発や基礎基盤研 究開発について、新しい計画を提示していくことになる。

7章では、まとめとして戦略プランの今後の進め方について述べる。

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3. リスク低減戦略

福島第一原子力発電所の廃炉の基本方針である「事故により発生した通常の原子力発電所には ない放射性物質によるリスクを、継続的かつ速やかに下げる」ために、ここでは「リスク低減戦 略の設計」を行う。そのためには、様々な放射性物質を特定し、その特徴をとらえて分析及び評 価を実施し、優先順位を決定した上でリスク低減のための対応を決定する。

設計したリスク低減戦略を着実に進める上でも様々な課題がある。その一つは、燃料デブリ取 り出し等の作業に伴うリスクを含め廃炉プロジェクトの進捗に大きな影響を及ぼし得る「プロジ ェクトリスク」であり、これらを特定し適切に管理することも、上記基本方針を達成するために 重要である。また、地域住民の皆様をはじめとする様々な関係者の理解を得ながら、社会と共同 で廃炉を進めていくという考え方も極めて重要である。

このようにリスク低減戦略を策定し着実に進める上で、リスクを重要な情報の一つとしつつ、

その他の様々な要因も考慮に入れながら意思決定を行うことが重要である。また、地域住民の皆 様とのコミュニケーションも、社会と共同で廃炉を進めていくために重要である。