9.1. ブータブルディスクについて
Nero Burning ROM を使用すると、ブータブルディスクを作成できます。このディスク
では、ハードディスクドライブへのアクセスなしに、コンピュータを起動できます。こ のため、ブータブルディスクは、ハードディスクにアクセスできなくなったときにコン ピュータを起動するための、"非常用ディスク" として主に使用されます。
ブータブルディスクは、データディスクの構造を定義する ISO-9660 標準の拡張である
"El Torito" 規格に従って作成されます。この規格は、データディスクの構造を規定する
ISO 9660 規格を拡張したもので、ブートイメージ部と ISO 部から構成されます。ブート
イメージには、オペレーティングシステムをロードし、コンピュータを起動するために 必要なすべてのファイルが含まれます。ISO 部分には、ISO 方式でバックアップ可能な 範囲で、いくつでもデータファイルを収録することができます。
9.2. ブータブルディスクの書き込み
ブータブルディスクを作成するには、次の手順を実行します。
1. Nero Burning ROMメイン画面で[新規作成]ボタンをクリックします。
[新規編集]ウィンドウが開きます。
2. ドロップダウンメニューから、使用するディスクのフォーマットを選択します。
3. 使用する[ブート]編集タイプを選択します。
ブータブルディスク用のタブが表示されます。[ブート]タブは前面にあります。
4. ブータブルディスクのテンプレートデータの原型を論理ドライブにするには、次の 手順を実行します。
a. [ブートイメージのソース]データエリアの[ブート可能な論理ドライブ]
を選択します。
b. ドロップダウンメニューから目的の項目を選択します。
目的の論理ドライブがドロップダウンメニューに表示されない場合は、ディスク 上で使用可能な容量よりもドライブの容量が大きいことが考えられます。
Microsoft®Windows® 2000 などのオペレーティングシステムでは、ドライブに直接アク
セスするためには管理者権限が必要で、ブータブルディスクを作成する場合はこれらの 権限が必要となることに注意してください。
5. ブータブルディスクのテンプレートデータの原型をイメージファイルにするには、
次の手順を実行します。
a. [ブートイメージデータのソース]エリアで[イメージファイル]オプショ ンボタンを選択します。
b. [参照]ボタンをクリックして、目的のイメージファイルを選択します。
c. [拡張設定有効(上級者向け)]チェックボックスをオンにして、必要に応 じて[エミュレーションの種類]ドロップダウンメニューからイメージファ イルのエミュレーションの種類を選択します。
DosBootimage
Nero Burning ROM では、ブートイメージファイル DosBootimage.ima を使用できます
。イメージファイルへのパスは、初期設定で[イメージファイル]フィールドに入力さ れています。また、[ブートロケール]ドロップダウンメニューから、システムの起動 時に表示される言語を選択したり、
正しいキーボードレイアウトを選択したりできます。
DosBootimage は、Caldera DOS ブートフロッピーディスクのイメージであり、フロッ
ピーディスクをエミュレートします。イメージには、ディスクドライブから読み取るた めのドライバが含まれ、FAT 32(読み取り/書き込み)および NTFS(読み取り専用)が 含まれます。ブータブルディスクの DosBootimage を選択している場合、拡張設定が事 前に定義されています。
ISOLINUX ブートイメージファイルを選択すると、ISOLINUX ブータブルディスク
に対する詳細設定が Nero Burning ROM によって自動的に設定されます。
6. 各タブから必要なオプションを選択します。
7. [新規作成]ボタンをクリックします。
選択画面が表示されます。
8. ブータブルディスクの ISO 部分に書き込むファイルやフォルダを選択して、[ディ スク内容]エリアにドラッグします。
ファイルやフォルダが[ディスク内容]エリアに表示され、それらがディスク上で 占有する領域の大きさが容量バーに示されます。ブータブルディスクを作成したの で、書き込み処理を開始できます。
9.3. ブータブルディスクのテンプレート
Nero Burning ROM でブータブルディスクを作成するためのテンプレートは、論理ドラ イブ(たとえば、C: ドライブ)か、ドライブのイメージファイル(ドライブの内容をセ クタごとのファイルとして記録したもの)のどちらかになります。ブータブルディスク のテンプレートを論理ドライブにすると、システム起動時にブータブルディスクが論理 ドライブをエミュレートします。次に示すように、3 種類のエミュレートがあります。
フロッピーエミュレーション:このブータブルディスクを作成するには、起動可能 なフロッピーディスクが必要になります。起動時、ブータブルディスクはフロッピ ーディスクをエミュレートします。起動処理中、ドライブ A: がブータブルディスク に対応するように、ドライブ文字が変更されます。開始データのサイズは、フロッ ピーディスクの容量(1MB など)に制限されます。
[ハードディスクエミュレーション]: ブータブルディスクを作成するためにブータ ブルハードディスクが必要です。起動時に、ディスクはドライブ C をエミュレート します。ドライブ C のドライブ文字はすべて 1 つずつ増えます。開始データのボリ ュームは、CD (700MB など)または DVD (8.5GB など)の容量で制限されます。
たとえば、パーティションが 1 つ(200GB)しかない 200GB のハードディスクドラ イブからは、前もってハードディスクドライブを再パーティション化しなければブ ータブルディスクを作成できません。
[エミュレーションなし]: このプロセスでは、ドライブ名は変更されません。これ は、ブータブルインストール CD に使用されます。この設定は、フロッピーディス クやハードディスクドライブをエミュレートする必要がない場合、または独自のデ バイスドライバをインストールしたい場合などに適しています。
9.4. ブートの要件
ディスクからコンピュータを確実に起動できるようにするには、ディスクドライブが最 初の起動ドライブとして扱われるように、コンピュータの BIOS で起動順序を設定する 必要があります(たとえば CD-ROM、C:、A: など)。SCSI CD-ROM ドライブの場合、
このドライブは、設定を変更可能な個別の BIOSで SCSI アダプタに接続されている必要 があります。(これは、IDE ハードディスクが存在しない場合にのみ動作します。IDE ハードディスクは起動順序で SCSI アダプタより前に位置するためです。)
ディスクから起動する場合は、「MS DOS」や「Linux」のような、メディアへの書き込 みが実行されないオペレーティングシステムのみ起動できます。Microsoft Windows 2000 や Microsoft Windows XP は、起動時にメディアへの書き込みを実行します。これ はディスクに対しては実行できないため、起動処理はキャンセルされ、PC を起動する ことはできません。