第 3 章 DatacloningWizard の運用
3.4 パーティション単位でのバックアップ/リストア
リストア
DatacloningWizard
は、Windows Server 2012、Windows Server 2008、WindowsServer 2003 がインストールされたパーティションを対象としたバックアップ/リ
ストアを実施することでシステムを復旧できます。以下の留意事項を確認したうえ で作業を行ってください。3.4.1 システム復旧時の留意事項
Windows Server 2012、Windows Server 2008
では、Windowsの起動情報がBCD
ファイルで管理 され、BCDファイル内にブートパーティションの位置情報が保持されています。 BCDファイルとは、ブート構成パラメータを含む、Windows Server 2012、Windows Server 2008の 起動方法を制御するファイルです。アクティブパーティションの¥Boot¥Bcdフォルダにあります。
ブートパーティションとは、Cドライブのことであり、Windowsシステムがインストールされたパー ティションです。また、システムパーティションとは、ブートマネージャの格納先でコンピュータ の起動時に最初に参照されるパーティションです。
ブートパーティションの位置情報とは、ディスクシグネチャ、パーティションの先頭位置、サイズ、
ディスクGUID、パーティションGUIDなどの情報です。
ディスク単位でのバックアップ/リストアを行う際に、パーティションのリサイズを行わな い場合は、システムパーティションの位置情報は変更されません。問題なくシステム復旧が 可能です。また、パーティション単位でリストアを行う場合、バックアップ時と同一のパー ティションにリストアするときは、これらの情報は変更されないため、システムが復旧でき ます。
しかし、バックアップ時と異なるパーティションにリストアしたり、パーティションを再作 成した場合は、システムパーティションの位置情報がバックアップ時の情報と異なる可能性 があり、正常に
Windows
が起動しないことがあります。DatacloningWizard
では、パーティション単位のバックアップ/リストアを行う際、イメージファイルに格納されているパーティションの位置情報を使用することで、システムパーティ ションの位置情報を含めてリストアできます。
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3.4.2 バックアップ時の留意事項
OS
がインストールされている領域をバックアップする場合は、お使いのシステムの状態と以 下の説明を確認したうえで作業を行ってください。ここではWindows
をインストールしたと きの一般的なパーティション構成について記述しています。特殊な構成の場合には、リスト アを行ってもシステムが復旧しない場合がありますので、ディスク全体のバックアップを 行ってください。 バックアップを行う際、「バックアップオプション指定」の「ファイル形式」に「FC2」を指定して ください。
■ Windows Server 2008 、 Windows Server 2003 (デフォルトインス トール)の場合
Windows Server 2008、Windows Server 2003
をOS
のインストールメディアを使用してインス トールした場合、以下のようなパーティション構成となります。この場合は「Cドライブ」をバックアップしてください。
■ Windows Server 2012 、 Windows Server 2008 R2 (デフォルトイ ンストール)の場合
Windows Server 2012
、Windows Server 2008 R2
をOS
のインストールメディアを使用してイン ストールした場合、以下のようなパーティション構成となります。この場合は「システムボリューム」「
C
ドライブ」を別々にバックアップしてください。■ Windows Server 2012 、 Windows Server 2008 R2 ( SVIM でイン ストール)の場合
Windows Server 2012、Windows Server 2008 R2
をServerView Installation Manager(SVIM)を用
いてインストールした場合、以下のようなパーティション構成となります。この場合は「Cドライブ」をバックアップしてください。
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■ Windows Server 2008 、 Windows Server 2008 R2 ( GPT ディスク)
の場合
Windows Server 2008
、Windows Server 2008 R2
をGPT
ディスクにインストールした場合、以 下のようなパーティション構成となります。この場合は「システム」「予約」「
C
ドライブ」を別々にバックアップしてください。■ Windows Server 2012 ( GPT ディスク)の場合
Windows Server 2012
をGPT
ディスクにインストールした場合、以下のようなパーティション 構成となります。この場合は「回復」「システム」「予約」「Cドライブ」を別々にバックアップしてください。
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3.4.3 リストア時の留意事項
パーティション単位のリストアでシステムを復旧する場合、リストア時の「リストア対象の 指定」では「パーティション」を指定してください。その後、「リストア先の指定」では
「バックアップ元と同じ位置に復元」をチェックしたうえで、リストア対象のディスクを選択 してリストアを実行してください。
「3.4.2 バックアップ時の留意事項」(→P.101)で説明したとおり、システムの状態によって は、バックアップで複数のイメージファイルが作成される場合があります。そのすべてのイ メージファイルについて、「バックアップ元と同じ位置に復元」をチェックしてリストアを 行ってください。
リストアしたシステムを起動可能とするためには、起動セクタ(MBR)をバックアップ時と同じ内 容にする必要があります。必要に応じて、リストアオプション設定の「起動セクタ(MBR)を更新」
で「する」を指定してください。
「バックアップ元と同じ位置に復元」をチェックした場合、バックアップ時と同じ場所/同じサイズ のパーティションにリストアが行われます。同じ場所/同じサイズのパーティションが存在しない 場合は、新規にパーティションが作成された後でリストアが行われます。パーティションが作成で きない場合、リストアは行われません。
論理ドライブをリストアする場合は、論理ドライブを作成できる拡張区画が必要です。また、拡張 区画が存在しない場合はバックアップ時と同じ場所/同じサイズの拡張区画が作成されます。
リストアするイメージファイルには、FC2ファイルを選択してください。
■ オンラインバックアップで取得したイメージファイルを使用する場合
DatacloningWizard
のオンラインバックアップを実施した場合、バックアップ対象に関連したパーティションも同時にバックアップが行われます。オンラインバックアップで取得したイ メージファイルを使ってパーティション単位のリストアを行う場合は、これらの関連する パーティションすべてのリストアを実施してください。
● バックアップ時のパーティション構成が同じディスクにリストアする場合
イメージ管理ファイル(
FCM
ファイル)でのリストアを実施してください。関連するパー ティションすべてがリストアされ、システム復旧が可能です。● バックアップ時のパーティション構成と異なるディスクにリストアする場合
イメージ管理ファイル(
FCM
ファイル)では、リストアできません。関連するパーティショ ンすべてのイメージファイル(FC2ファイル)をリストアしてください。このとき、バック アップ時のパーティションと位置情報が同じパーティションを作成できない場合、リストア できません。バックアップ時のパーティションと同じ位置情報のパーティションが存在する か、または作成可能となるようにパーティションの構成を見直してください。C䝗䝷䜲䝤 D䝗䝷䜲䝤
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