第 3 章 DatacloningWizard の運用
3.1.2 イメージディスクの作成
リカバリ用のバックアップイメージと応答ファイルを格納したイメージディスクを作成しま す。
バックアップイメージファイルを書き込む媒体(CD-R/RW、DVD-R/RWなど)を準備してく ださい。
ハードディスクドライブは、イメージディスクとして使用できません。
イメージ管理ファイル(FCMファイル)はイメージディスクのバックアップイメージファイルとし て使用できません。個別のFC2ファイルまたはVHDファイルを使用してください。
1 DatacloningWizard
のバックアップ手順に従って、バックアップイメージファイルを作成します。
バックアップイメージファイルの作成方法は、DatacloningWizardの起動方法により操 作が異なります。
通常使用/
CD
起動の場合「2.3 バックアップ」(→P.34)をご覧ください。
FD
起動の場合「A.2 バックアップ」(→P.123)をご覧ください。
2
エディタなどを使用して、応答ファイル(dcwrecv.ini)を作成します。応答ファイルとは、リストアオプションを記述したテキストファイルです。
ファイル名は「
dcwrecv.ini
」固定です。「■応答ファイルの書式」(→P.84)をご覧になり、応答ファイルを作成します。
3
バックアップイメージファイルと応答ファイルを格納したイメージディスク を作成します。ライティングソフトを使用して、イメージファイルと応答ファイルをディスクに書き 込みます。
イメージファイルが分割されている場合は、すべてのファイルが同一のパスになるよ うにイメージファイルを格納してください。
応答ファイルは、イメージディスクのルートディレクトリに格納してください。
■ 応答ファイルの書式
表:応答ファイルの書式
セクション キー名 書式 内容 条件
[FileInfo] FormatVersion 数字 応答ファイルのフォーマットバージョンです。
現在のバージョンは1です。 必須
[Image] ImagePath 文字列 対象イメージのファイル名を、応答ファイル
が格納されているドライブからの相対パスで 指定します。
イメージ管理ファイル(FCMファイル)は指 定できません。
必須
SourcePartition 数字 ディスクイメージ内のパーティションをリス
トアする場合に、1から始まるパーティション 番号を指定します。ディスク全体をリストア する場合は指定しないでください。
VHD形式でパーティションバックアップされ たイメージファイルを使用する場合、イメー ジファイルのリストア対象は「ディスク」と して認識されます。
パーティションリストアを行うときは「1」を 指定してください。
省略可
[Target] TargetDisk 数字 リストアを行う対象のディスク番号を指定し
ます。 必須
TargetPartition 数字 パーティションのリストアを行う場合、リス
トア対象のパーティション番号を指定します。
基本または論理パーティションが指定できま す。拡張パーティションは指定できません。
必須
[注1]
PartitionSize<n>
(<n>は数字を表 します。)
数字 [MB|GB]
ディスクリストアを行う際に、パーティショ ンのサイズを変更する場合に指定します。
パーティション番号をキーに含んで変更後の パーティションサイズを指定してください。
省略または空文字列の場合はパーティション サイズは変更されません。単位はMBかGB で指定し、単位を省略した場合はMBになり ます。
省略可
DatacloningWizard OnlineBackup for Windows Server® V5.1L10 ユーザーズガイド
85
[注1]:パーティションリストアを行う場合に必要です。ただし「SamePartition」に「Yes」を指定し た場合は「TargetPartition」を指定しないでください。
■ 応答ファイルの例
● 例
1
CD/DVD
ドライブのルートに格納されているディスクイメージ(SystemImage.fc2)をディスク
0
にリストアする。その際、パーティション1
のサイズを10240MB
に変更する。[Option] AutoCheck Yes|No 次回OS起動時にchkdskを行うかどうかの指
定です。デフォルトはNoです。 省略可
CheckBadSector Yes|No 不良セクタチェックを行うかどうかの指定で
す。デフォルトはNoです。 省略可
Defrag Yes|No|
Auto
NTFSのデフラグを行うかどうかの指定です。
デフォルトはAutoです。 省略可
ExtendedParameter 文字列 拡張オプションの指定です。「/c:v」「/novsc」
が指定できます。複数のオプションを指定す る場合は、空白で区切って指定してください。
省略可
RestoreMBR Yes|No MBRのリストアを行うかどうかの指定です。
デフォルトはNoです。 省略可
SamePartition Yes|No パーティションのリストアを行う場合、バッ
クアップ時と同じ場所/同じサイズのパー ティションにリストアするかどうかを指定し ます。同じ場所/同じサイズのパーティショ ンが存在しない場合は、新規にパーティショ ンを作成してリストアを実施します。
デフォルトはNoです。
Yesを指定した場合、キー名:TargetPartition は指定できません。
ディスクリストアを行う場合には指定できま せん。
省略可
[FileInfo]
FormatVersion=1 [Image]
ImagePath=SystemImage.fc2 [Target]
TargetDisk=0
PartitionSize1=10240
表:応答ファイルの書式
セクション キー名 書式 内容 条件
● 例
2
CD/DVD
ドライブのルートに格納されているディスクイメージ(SystemImage.fc2)に含まれているパーティション
1
のイメージをディスク0
、パーティション1
にリストアする。その 際、MBR
の情報も復元する。● 例