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ハンドルの素材について

ドキュメント内 アーチェリーラボ01 (ページ 72-107)

ハンドルライザーの素材はウッドからマグネシュウム合金、さら にアルミ合金へと変化してきました。

ウッドはライザーの素材としては理想的なのですが、良質なもの が入手困難となってきたため、金属製のテークダウンに変換せざ るをえなかったという事情があります。

テークダウンそのものの誕生は、ウッド材料の入手難が発端と いっても過言ではありません。

さて、こうして生まれてきた金属ハンドルライザーなのですが、

実際に使用してみると、重量が凝縮されるためウッドよりも安定 性にすぐれているのが次第にわかってきたようです。 また、

ヴェインのクリアランスも大きくとれるというメリットもありま した。

そして、軽量で内部損失が大きいマグネシュウム合金製のハンド ルライザーが一世を風靡したのですが、このマグネシュウム合金 のライザーもカーボンアローの出現、コンパウンドボウの発達、

そしてコンパウンドボウにおけるシュートスルーレストの登場な どによりクリアランスを大きくとれるアルミ合金製ライザーへと 進化してきたのです。

とくに、コンパウンドボウにおけるシュートスルーレストの登場 はハンドルライザーの形状の変化に大きな影響を与えました。

それ以前のコンパウンドボウでは、アローアラインメントをセン ターショットラインよりハンドル側に近づけることで強引にパラ ドックスを発生させ、ヴェインのクリアランスを確保するもので した。

この方法では当然のことながらエネルギー効率は減少します。

シュートスルーレストではよりセンターショットラインに近いと ころにアローアラインメントをセットするため、アローは直線的 に発射され効率も高くなり、貫通力も増加します。

しかし、ヴェインのクリアランスを確保する必要があるため、結 果としてライザーを大きくえぐった現在のようなスタイルが登場 したのです。

また、リカーブボウにおいては、カーボンアローの登場が大きな 要素となりました。

なります。

そのため、リリース時のたわみはアルミアローと同じなのです が、質量が軽くスピードも速いため、たわんだ形のままで、ハン ドルライザーを通過しようとします。

その結果、ヴェインがライザーにヒットする確率が高くなってき ました。

よくあるのは、ヴェインがクリッカーを押し出してしまう現象で す。

これを防止するためには、ハンドルライザーのえぐりを大きくす る方法が有効なのはいうまでもありません。

このように、コンパウンドボウ、リカーブボウ双方ともライザー のえぐりを大きくしてクリアランスを稼ぐ必要にせまられてきた のです。

ところが、マグネシュウムでは材料が柔らかすぎるため大きなえ ぐり加工は不可能になってきました。 (この点では、ウッド素 材も同様ですが・・・・・)

そこで、より硬質な素材・アルミ合金が登場したのです。

一方、コンピュータの発展とともに工作機械のコンピュータ制御 の技術も向上してきたため、現在のようなコンピュータ削り出し のアルミ合金ハンドルライザーが誕生することになったのです。

このことは、金型とある程度の製造ロットを必要とするマグネ シュウムライザーに比較して、設計変更の容易性および在庫ロッ トの面も含めるとメーカーにとっては好都合だったのです。

こうして登場したアルミ合金ライザーなのですが、マグネシュウ ム合金やウッド素材に比べ、内部損失が低いため振動による影響 がもろにハンドルライザーにかかってくることになりました。

リカーブボウにおいては上下リムのバランス不良が、コンパウン ドボウではホイールのシンクロ調整のまずさが振動を生み出す大

ハンドルライザーに与えクラックを引き起こす要因となっている ようです。

はっきりいえば、チューニングがしっかりできていないセットで はライザーの破損は避けられないといっても過言ではないので す。

ところで、マグネシュウムライザーとアルミ合金ライザーのどち らが良いのかという 質問を良く受けます。

私なりの考え方ですが、コンパウンドボウであればクリアラン ス、ライザーの強度、質量などの点でアルミ合金ライザーをお勧 めします。

リカーブボウで、アルミアローでシュートするなら体にやさしい マグネシュウムライザーを、カーボンアローを使うならアルミ合 金ライザーを選択します。

マグネシュウムライザーでカーボンアローをシュートしたいのな ら、クリアランスをしっかりととれるチューニングとシュート技 術をマスターすることが必要になります。

ところで、せっかくクリアランスの大きなアルミ合金ライザーを 購入したのに、HOYTのスーパーレストを台を複数枚張り合わ せて使用しているアーチャーを見かけます。

これでは、せっかくのクリアランスが死んでしまいます。

なんのためにライザーをえぐったライザーを購入したのかわかり ません。

これはスーパーレストのアームが短いすぎるのが原因なのです が、えぐりの大きいアルミ合金ライザーを使用するのなら、もっ とアームの長いレストを組み合わせるべきです。

HOYTやPSEのようにダブルホールのものなら、ゴールデン キーのフリップマスターやチェックイットのTRシリーズのよう なレストの使用を、ワンホールのものならAREレストのような アームの長いレストをお勧めします。

1999/9/10

チューニングと慣らし運転について

チューニングをするということは、アローを押すストリングの 軌跡を変化させることです。

例えば、プランジャーのスプリングテンションを変化させる と、当然、アローとストリングの軌跡も変化します。

しかし、同時にリムの動作も変化することを意味します。

歩き方が変われば、使う筋肉が変わってくるように、リムの動 作も変化してきます。

チューニングをした後しばらくは、リムはいままでなじんでき たのと同じような動作をしようとします。

しかし、徐々に新しい環境になじんできて、リムの動き方は 変ってしまいます。

経験からいって、なじむまでに最低でも3日はかかるようで す。

これは、シュートする日数です。

放置して寝かしておく時間ではありません。

ところで、3日経過するとチューニングをした時点と比較してグ ルーピングの位置やまとまりかたも変わってきているはずで

リムの動作がなじんだことによって、チューニングの結果も当 初とは異なってくるのです。

もし、その結果が気に入らないグルーピングであれば、また再 チューニングするしかありません。

そして、また3日ほどその状態でシュートして様子を見なければ ならないのです。

チューニングとはこの繰り返しです。

時間はかかりますが、ステップを誤らなければ確実にグルーピ ングは改善されているはずです。

短気は禁物です。

リカーブボウを例にしましたが、コンパウンドボウでも状況は 同じです。

例えば、ケーブルガイドバーのオフセット角度を変化させる と、リムがその環境になじむまである程度の日数がかかりま す。

ティラーアジャストした場合も同様です。

ところで、練習のたびにチューニングしている人はかなり多い ようです。

日本だけではなくUSAにおいても同様だとHOYT社の社長 ランディ・ウォークが苦笑いしていました。

特に、コンパウンドボウアーチャーにはその傾向が強いようで す。

チューニングをしたら、最低でも3日はその状態のままでシュー トし、その後に結果を評価する必要があります。

毎回セッティングを変化させていては、セットが環境になじむ

時間がとれません。

3日とは、経験値から割り出したラフなものです。

調整した個所と程度によって当然のように時間は異なってきま す。

もっと時間がかかるケースも存在します。

AVALON系のライザーのように、リムの左右アラインメン トを変化できるセットの場合、アラインメントを変更すると、

リムの動作が安定するまでにかなりの時間がかかります。

ある学生の場合ですが、リムポケットがなにかの理由で緩んで しまったため、いわゆるセンターショットが狂ってしまい、ス トリングがリムのセンターを通らなくなった例があります。

実用上、必ずセンターを通っている必要はないのですが(わざ とセンターショットをずらす設計もあるくらいです)、彼の場 合はシュート時にストリングがリムのもとの位置に収まらなく なっていました。

このままでは、リムが捩じれてしまうので調整する必要があっ たのです。

すでにリムに多少の捩じれぐせがついていたので、ドローイン グマシーンでフルドロー状態のまま数日間放置しておき、くせ をある程度戻してからライザーとのマッチングを修正しまし た。

アラインメントに多少の含みをおいて修正して、しばらく様子 をみてもらうことにしたのですが、約1週間後にセンターショッ トがストレートラインを通るようになり、位置も安定してきた そうです。

矢数の多い学生でこれですから、練習のインターバルが長い社

ドキュメント内 アーチェリーラボ01 (ページ 72-107)

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