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タスク空調器具

ドキュメント内 2015 年度博士論文 (ページ 167-186)

の開発 タスク吹出口

アンビエント空調との連携を前提とした、ほぼ等温気

流でのタスク空調性能の確保、風向可変・風量可変

性能等の操作権付加したタスク吹出口の開発。換気

効率に着目したアンビエント空調連携技術の開発

図 6-1 偏在化を考慮した空調システム構築に必要な技術開発要素の事例

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今後の展望としてアンビエント空調に関しては、単一ダクト VAV 空調方式のみを対象に 改善提案、設計指針の検討を行ったが、本研究でも取り上げている床吹き出し空調方式や その他の汎用的な方式においても同様の設計指針の提案を目指したい。但し、いずれの方 式においても空調機での給気温度の決定法および末端での給気風量の決定法の 2 つの条件 がパラメータとなることから、表 6-1、6-2 で示した①~④の指針と重複すると予想でき る。(床吹き出し空調方式においても、在席人員が多いゾーンやスパンでの熱環境改善を 重視する給気温度決定、不在部分で床吹口を閉鎖する風量制御、床吹口風量原単位>空調 機風量原単位となる「末広がり」の容量設定等の基本的考え方は、同様になる)

一方、タスク空調に関しては、まだまだ、実用化が進んでいない状況にあると言って良 い。これは、一つにタスク吹出口の導入によるコストアップが大きな要因と考えられる。

本研究で示したタスク空調は、アンビエント空調である汎用的な床吹き出し空調をベー スとして、空調機容量や制御システムも特にタスク空調による追加は不要であり、唯一、

パーティションに専用のタスク吹出口を設置することのみで実現可能な汎用を備えたシ ステムである。特に、リノベーションやテナント入れ替えなどパーティションのFM(フ ァシリティマネジメント)を行う機会は、新築の設計より格段に多いことからも、新築工 事以外での適用の機会も大きい。如何に汎用システムの延長線上でシンプルにタスクシス テムを構築し、新築以外の改修設計も視野に入れて、導入の可能性がより高くなる魅力あ るシステムを提案することが重要と考える。

二つ目の要因は、タスク空調の性能に関する情報の不足にあると考えられる。本研究で も示した通り、移動と着席を繰り返す執務者の行動パターンに見られるように、アンケー ト調査や環境調査を実オフィスで行うことの難易度が高いこと、加えて、業種や業態によ り行動パターンも異なることが予想され、汎用的な設計条件を定めにくく、設計条件が個 別案件毎になってしまうことなど、現時点では問題が多い。より多くのタスク空調の事例 から性能検証の結果等の情報が蓄積され、設計指針やマニュアルの整備を進めることが重 要と考える。

最後に、アンビエント空調とタスク空調を含めた空調システム全体の設計指針の整備が 必要になる。より空間スケールの大きなアンビエント空調で先ずは、偏在化に出来るだけ 対応して、ゾーンやスパン単位で室内環境の適正化、省エネを進めた上で、最小スケール に対するタスク空調を導入、個々人の偏在化に対処する階層的アプローチの設計理念に基 づくことがより重要性を帯びてくる。具体的にどの程度までアンビエント空調で偏在化に 対処するかで、タスク空調の守備範囲も影響を受けるし、エネルギー消費の評価もアンビ エント+タスク全体で最適化を図るべきであり、全体システムに関する設計指針の重要性 は高い。

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ワークプレイスの多様化、更にはそこで働くワーカーのワークスタイルの多様化の流れ を受けて、そこで発生する空調負荷(内部発熱)の状況も変化しており、空調設備設計の 分野においても、こうした「多様性=Diversity」を考慮した考えに基づく設計手法の開発、

機器・システムの開発が望まれる状況にある。

本研究がこうした空調設計技術の進展に少しでも貢献でき、ZEB(Zero Energy Building)

を始めとするより環境品質が高く且つ環境負荷の小さな建築物の実現に繋がることを願う。

Appendix

付-1

表一覧

第 1 章 序論

表 1-1 インテリア空調方式のバリエーションと今後の動向

第 2 章 内部発熱の偏在化推定と室内熱環境・エネルギー消費への影響の検討 表 2-1 内部発熱の想定条件一覧

表 2-2 検討に用いる在席パターン 表 2-3 計算条件一覧

第 3 章 内部発熱の偏在化に対応した空調システム改善提案の検討 表 3-1 空間スケールと空調機器・システム、負荷率の関係 表 3-2 内部発熱の想定条件一覧

表 3-3 検討に用いる在席パターン 表 3-4 ケーススタディ条件一覧 表 3-5 計算条件一覧

表 3-6 内部発熱の偏在化への対応手法のまとめと評価

第 4 章 汎用性に配慮したタスク空調システムの設計概要と基本性能の検証 表 4-1 建築・設備設計概要

表 4-2 実験条件・ケース設定 表 4-3 測定項目

表 4-4 タスク気流条件および室内温湿度条件 表 4-5 作用温度算出値

表 4-6 調査条件

表 4-7 移動計測カートの概要と可能な測定項目 表 4-8 アンケート申告時刻

表 4-9 温熱環境調査申告内容 表 4-10 各被験者の着衣量推定結果

第 5 章 実オフィスにおけるタスク空調システムの性能評価 表 5-1 タスク&アンビエント空調方式のバリエーション 表 5-2 建築・設備設計概要

表 5-3 測定項目 表 5-4 調査条件

表 5-5(1) アンケート申告時刻(男子:M1~12)

表 5-5(2) アンケート申告時刻(女子:F1~8)

付-2 表 5-6 申告 10 分前からの着席状況

表 5-7 移動計測カートの概要と可能な測定項目 表 5-8 各被験者の代謝量推定結果[W]

表 5-9 各被験者の着衣量推定結果[clo]

表 5-10 申告内容・申告タイミング 表 5-11 自覚症状しらべ訴え率 表 5-12 測定項目と測定機器 表 5-13 換気効率測定条件

表 5-14 測定結果および吹出口・呼吸域温湿度測定結果

第 6 章 総括

表 6-1 アンビエント空調に必要な設計上の留意点および設計指針 表 6-2 タスク空調に必要な設計上の留意点および設計指針

写真一覧

第 4 章 汎用性に配慮したタスク空調システムの設計概要と基本性能の検証 写真 4-1 建物内観(左)・外観(右)

写真 4-2 タスク吹出口外観

付-3

図一覧

第 1 章 序論

図 1-1 建築を取り巻く社会環境(1960-2010 年)

図 1-2 各国の労働生産性の比較

図 1-3 知的生産性向上の経済価値の検討事例

図 1-4 ワークプレイス(事務所専有部)における内部発熱の実態 図 1-5 建築に係わる CO2排出

図 1-6 セクター別 CO2排出量の推移 図 1-7 ZEB の概念

図 1-8 オフィス・ランドスケーピング

図 1-9 ユビキタス化するワークプレイスと設計ニーズ 図 1-10 着衣量・代謝量と PMV の関係

図 1-11 多機能な空調システムの設計事例(外気補償型ペアダクト空調システム)

図 1-12 床吹き出し空調方式の概念図

図 1-13 オフィス家具を利用したパーソナル空調システムの計画事例 図 1-14 大型化するワークプレイス

図 1-15 研究背景・本研究に関係するキーワードの関係図 図 1-16 内部発熱の偏在化発生のイメージ

図 1-17 空調システムと空間スケールの関係図 図 1-18 本論文の構成

第 2 章 内部発熱の偏在化推定と室内熱環境・エネルギー消費への影響の検討 図 2-1 3.6m スパン、在席ブースの概要

図 2-2 スパン在席人数と内部負荷推定の比較 図 2-3 VAV ゾーンの内部発熱の出現パターンの比較

図 2-4 検討の対象とする空調システムと空間スケールの関係 図 2-5 スパンスケールでの内部発熱の出現範囲と分布 図 2-6 各在席人数における在席パターン組み合わせ数 図 2-7 拡散係数

R

の定義と概要

図 2-8 計算モデルの概要と熱収支式 図 2-9 計算フローの概要

図 2-10 汎用シミュレーションプログラムとの比較

図 2-11-1 発熱条件・拡散係数の違いと VAV ゾーン温度・風量分布 図 2-11-2 発熱条件・拡散係数の違いとスパン室温分布

図 2-11-3 発熱条件・拡散係数の違いとスパン発熱量分布 図 2-11-4 断面温度分布(

C

0a:標準設定,

R

=1.0)

付-4 図 2-11-5 断面温度分布(

C

0b:標準設定,

R

=0.5)

図 2-11-6 断面温度分布(

C

1a:省エネ設定,

R

=1.0)

図 2-11-7 断面温度分布(

C

1b:省エネ設定,

R

=0.5)

図 2-12 除湿制御有の場合の AHU 構成概要

図 2-13-1 在席人員別の PMV・PPD の出現頻度分布(除湿制御有の場合)

図 2-13-2 在席人員別の PMV・PPD の出現頻度分布(除湿制御無の場合)

図 2-13-3 除湿制御無の場合の相対湿度の出現頻度分布 図 2-14 在席人数別の給気温度の分布

図 2-15 在席人数別の給気風量の分布

図 2-16 在席人数別の空調エネルギー消費量の比較 図 2-17-1 除湿制御無の場合の空気線図上の動き

図 2-17-2 除湿制御有の場合の空気線図上の動き(右図は、拡大図)

図 2-18 PPD 平均値と空調エネルギー消費量の関係

第 3 章 内部発熱の偏在化に対応した空調システム改善提案の検討 図 3-1 消費電力量原単位と対象とする床面積の関係

図 3-2 3.6m スパン、在席ブースの概要

図 3-3 検討の対象とする空調システムと空間スケールの関係 図 3-4 各在席人数における在席パターン組み合わせ数 図 3-5 計算モデルの概要

図 3-6-1 在席人員別の PPD の出現頻度分布(

R

=1.0、除湿制御有の場合)

図 3-6-2 在席人員別の PPD の出現頻度分布(

R

=1.0、除湿制御無の場合)

図 3-7-1 在席人員別の PPD の出現頻度分布(

R

=0.5、除湿制御有の場合)

図 3-7-2 在席人員別の PPD の出現頻度分布(

R

=0.5、除湿制御無の場合)

図 3-8 ケース別の給気温度の出現頻度分布の比較

図 3-9-1 ケース別の制気口給気風量の出現頻度分布の比較 図 3-9-2 ケース別の AHU 給気風量の出現頻度分布の比較

図 3-10 ケース別・人数別の空調エネルギー消費量(平均値)の比較 図 3-11 PPD と空調エネルギー消費量の関係

付図-1 除湿制御有の場合の AHU 構成概要

第 4 章 汎用性に配慮したタスク空調システムの設計概要と基本性能の検証 図 4-1 平面計画と空調システム概要

図 4-2 断面パース 図 4-3 空調システム概要 図 4-4 空調ゾーニングの考え方

ドキュメント内 2015 年度博士論文 (ページ 167-186)